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公開番号2025101966
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219089
出願日2023-12-26
発明の名称自然換気システム
出願人株式会社竹中工務店
代理人個人
主分類F24F 11/63 20180101AFI20250701BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】複数の換気窓を通じて自然換気可能な複数のフロアからなる建物において、建物近傍の境界領域における境界領域風条件に基づく自然換気解析を行って、各換気窓の最適開閉状態を求めるにあたり、全体の解析時間を短縮しながら、実際に屋内の気流の状態の最適化を実現し得る有効な各換気窓の最適開閉状態を得る。
【解決手段】複数のフロアF1,F2,F3の夫々に対して個別に、当該フロアF1,F2,F3のモデルMF1,MF2,MF3を用いた境界領域風条件に基づく自然換気解析を行って、当該フロアF1,F2,F3内の気流の状態が最適化される各換気窓の全体解析用初期開閉状態を求め、建物1全体に対して、全体解析用初期開閉状態を初期値に設定して建物1全体のモデルM1を用いた境界領域風条件に基づく自然換気解析を行って、各換気窓の最適開閉状態を求める。
【選択図】図5


特許請求の範囲【請求項1】
複数の換気窓を通じて自然換気可能な複数のフロアからなる建物において、
建物近傍の境界領域における風の状態を示す境界領域風条件を取得する境界領域風条件取得手段と、
前記境界領域風条件に基づく自然換気解析を行って、屋内の気流の状態が最適化される各換気窓の開閉状態を最適開閉状態として求める自然換気解析手段と、
各換気窓の開閉状態を前記最適開閉状態に設定するための開閉状態設定情報を出力する出力手段と、を備えた自然換気システムであって、
前記自然換気解析手段が、個別自然換気解析手段と全体自然換気解析手段とからなり、
前記個別自然換気解析手段が、複数のフロアの夫々に対して個別に、当該フロアのモデルを用いた前記境界領域風条件に基づく自然換気解析を行って、当該フロア内の気流の状態が最適化される当該フロアに設けられた各換気窓の開閉状態を全体解析用初期開閉状態として求める手段であり、
前記全体自然換気解析手段が、建物全体に対して、前記個別自然換気解析手段が求めた全体解析用初期開閉状態を初期値に設定して当該建物全体のモデルを用いた前記境界領域風条件に基づく自然換気解析を行って、当該屋内の気流の状態が最適化される当該建物全体に設けられた各換気窓の開閉状態を前記最適開閉状態として求める手段である自然換気システム。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
屋外の風の状態を示す気象情報を取得する気象情報取得手段を備え、
前記境界領域風条件取得手段として、建物が設けられた街区のモデルを用いた風の状態に関する街区風解析を行って前記気象情報から前記境界領域風条件を求める街区風解析手段を備えた請求項1に記載の自然換気システム。
【請求項3】
複数のフロアの夫々に複数の換気窓が設けられており、
前記自然換気解析手段が、前記複数の換気窓からなる換気窓グループ毎に前記最適開閉状態を求める請求項1又は2に記載の自然換気システム。
【請求項4】
前記出力手段が出力した前記開閉状態設定情報に基づいて各換気窓の開閉状態を自動的に前記最適開閉状態に設定する換気窓自動開閉手段を備えた請求項1又は2に記載の自然換気システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の換気窓を通じて自然換気可能な複数のフロアからなる建物において、建物近傍の境界領域における風の状態を示す境界領域風条件を取得する境界領域風条件取得手段と、前記境界領域風条件に基づく自然換気解析を行って、屋内の気流の状態が最適化される各換気窓の開閉状態を最適開閉状態として求める自然換気解析手段と、各換気窓の開閉状態を前記最適開閉状態に設定するための開閉状態設定情報を出力する出力手段と、を備えた自然換気システムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
複数の換気窓を通じて自然換気可能な建物において、屋内の気流の状態が最適化される各換気窓の開閉状態を最適開閉状態として求めて、各換気窓の開閉状態を前記最適開閉状態に設定するための開閉状態設定情報を出力する自然換気システムが知られている(例えば特許文献1を参照。)。また、特許文献1記載の自然換気システムは、出力した開閉状態設定情報に基づいて各換気窓の開閉状態を自動的に最適開閉状態に設定する手段を備える。
【0003】
例えば、このような自然換気システムでは、建物近傍の境界領域における風向や風速などの風の状態を示す境界領域風条件を取得し、その取得した境界領域風条件に基づく自然換気解析を行って、屋内の風速などの気流の状態が最適化される各換気窓の開閉状態を最適開閉状態として求めることができる。そして、複数のフロアからなる建物に対しても、境界領域風条件に基づく自然換気解析は、一般的に建物全体に対して実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平5-248673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、建物に換気窓が多数存在する場合には、上記自然換気解析において当該多数の各換気窓の開閉状態がパラメータ(変数)として変更されながら屋内の気流の状態の演算が行われるので、各換気窓の最適開閉状態を解析結果として得るために相当な時間がかかる場合があり、その解析結果を用いて各換気窓の設定を行う際に上記最適開閉状態がそのときの最適なものではなくなっているなどの恐れがある。また、このように建物全体に対して実行される自然換気解析では、屋内の気流の状態に対する各換気窓の開閉状態の寄与率が小さいことから、屋内の気流の状態の最適化の達成率(目標に対する改善度合い)が低い状態で解析が終了してしまい、屋内の気流の状態の最適化を十分に果たすための各換気窓の最適開閉状態が得られない場合がある。
【0006】
また、建物全体に対して自然換気解析を行う代わりに、建物が有する複数のフロア毎に自然換気解析を行う場合には、各フロアに対する自然換気解析は短時間で実行可能であるが、その解析により得られる各換気窓の最適開閉状態は、例えば複数のフロアを跨ぐ階段などの吹き抜け空間などの影響を考慮したものではなく、実際に屋内の気流の状態の最適化を実現し得る有効なものではない可能性がある。
【0007】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、複数の換気窓を通じて自然換気可能な複数のフロアからなる建物において、建物近傍の境界領域における風の状態を示す境界領域風条件に基づく自然換気解析を行って、屋内の気流の状態が最適化される各換気窓の開閉状態を最適開閉状態として求めるにあたり、全体の解析時間を短縮しながら、実際に屋内の気流の状態の最適化を実現し得る有効な各換気窓の最適開閉状態を得るための技術を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1特徴構成は、複数の換気窓を通じて自然換気可能な複数のフロアからなる建物において、
建物近傍の境界領域における風の状態を示す境界領域風条件を取得する境界領域風条件取得手段と、
前記境界領域風条件に基づく自然換気解析を行って、屋内の気流の状態が最適化される各換気窓の開閉状態を最適開閉状態として求める自然換気解析手段と、
各換気窓の開閉状態を前記最適開閉状態に設定するための開閉状態設定情報を出力する出力手段と、を備えた自然換気システムであって、
前記自然換気解析手段が、個別自然換気解析手段と全体自然換気解析手段とからなり、
前記個別自然換気解析手段が、複数のフロアの夫々に対して個別に、当該フロアのモデルを用いた前記境界領域風条件に基づく自然換気解析を行って、当該フロア内の気流の状態が最適化される当該フロアに設けられた各換気窓の開閉状態を全体解析用初期開閉状態として求める手段であり、
前記全体自然換気解析手段が、建物全体に対して、前記個別自然換気解析手段が求めた全体解析用初期開閉状態を初期値に設定して当該建物全体のモデルを用いた前記境界領域風条件に基づく自然換気解析を行って、当該屋内の気流の状態が最適化される当該建物全体に設けられた各換気窓の開閉状態を前記最適開閉状態として求める手段である点にある。
【0009】
本構成によれば、複数のフロアからなる建物に対して、境界領域風条件に基づく自然換気解析を行って、屋内の気流の状態が最適化される各換気窓の開閉状態を最適開閉状態として求めるにあたり、上記個別自然換気解析手段により複数のフロアの夫々に対して個別に自然換気解析を行った上で、その解析結果を用いて上記全体自然換気解析手段により建物全体に対して自然換気解析を行うことで、有効な各換気窓の最適開閉状態を比較的短時間で求めることができる。
【0010】
即ち、上記個別自然換気解析手段により複数のフロアの夫々に対して個別に行われる自然換気解析では、複数のフロアを跨ぐ階段などの吹き抜け空間などの影響を排除した各フロアのモデルを用いて、各フロア内の気流の状態が最適化される各換気窓の開閉状態が全体解析用初期開閉状態として求められる。このことで、各フロアに設けられた各換気窓の開閉状態としての上記全体解析用初期開閉状態を、実際に屋内の気流の状態の最適化を実現し得る有効な各換気窓の最適開閉状態に近いものとして比較的短時間で求めることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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