TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025093674
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-24
出願番号2023209459
出願日2023-12-12
発明の名称ダンパ取付構造
出願人株式会社竹中工務店
代理人個人
主分類E04H 9/02 20060101AFI20250617BHJP(建築物)
要約【課題】免震層に配置された水平姿勢のダンパを取り付けるダンパ取付構造において、上部構造体に頂部が接合されて下方に延出し、下端部にダンパの一端が鉛直軸周りに回動自在に連結された鉄骨造の束部材を備えるにあたり、束部材の頂部をダンパの軸芯と平行な梁芯を有する大梁に接合することができない場合であっても、束部材の下端部において、ダンパによる振動減衰効果を良好に発揮させるべく、比較的高い剛性を発揮させる。
【解決手段】上部構造体2において、束部材30の頂部30aの接合部を通る水平な梁芯を有する接合部通り鉄骨梁21が設けられており、束部材30の下端部30bに一端41aが接合され接合部通り鉄骨梁21に他端41bが接合された斜め姿勢の補剛部材41を備えた。
【選択図】図2


特許請求の範囲【請求項1】
上部構造体と下部構造体との間の免震層に配置され、一端が前記上部構造体に対して鉛直軸周りに回転自在に連結され他端が前記下部構造体に対して鉛直軸周りに回動自在に連結された水平姿勢のダンパを取り付けるダンパ取付構造であって、
前記上部構造体に頂部が接合されて下方に延出し、下端部に前記ダンパの一端が鉛直軸周りに回動自在に連結された鉄骨造の束部材を備え、
前記上部構造体において、前記束部材の頂部の接合部を通る水平な梁芯を有する接合部通り鉄骨梁が設けられており、
前記束部材の下端部に一端が接合され前記接合部通り鉄骨梁に他端が接合された斜め姿勢の補剛部材を備えたダンパ取付構造。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記補剛部材が、両フランジが鉛直面に沿う横向き姿勢のH形鋼で構成されており、
前記補剛部材のウェブにおける前記束部材の下端部側に、当該束部材の下端部に対する前記ダンパの連結部における鉛直姿勢の連結ピンの着脱を行うための連結ピン着脱口が形成されている請求項1に記載のダンパ取付構造。
【請求項3】
前記上部構造体における前記束部材の頂部の接合部が、前記ダンパの軸芯と平行な梁芯を有する大梁が存在しない部位である請求項1又は2に記載のダンパ取付構造。
【請求項4】
前記上部構造体において、前記接合部通り鉄骨梁として、前記束部材の頂部の接合部を通る水平な梁芯を有する第1鉄骨梁と、前記第1鉄骨梁の梁芯に対して前記束部材の頂部の接合部で直交し水平な梁芯を有する第2鉄骨梁と、が設けられており、
一の前記束部材の下端部に一端が接合された前記補剛部材として、前記第1鉄骨梁に他端が接合された第1補剛部材と、前記第2鉄骨梁に他端が接合された第2補剛部材と、を備えた請求項1又は2に記載のダンパ取付構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、上部構造体と下部構造体との間の免震層に配置され、一端が前記上部構造体に対して鉛直軸周りに回転自在に連結され他端が前記下部構造体に対して鉛直軸周りに回動自在に連結された水平姿勢のダンパを取り付けるダンパ取付構造に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
上部構造体と下部構造体との間の免震層に配置された水平姿勢のダンパを取り付けるダンパ取付構造において、上部構造体に頂部が接合されて下方に延出し、下端部にダンパの一端が鉛直軸周りに回動自在に連結された鉄骨造の束部材を備えたものが知られている(例えば特許文献1を参照)。
このようなダンパ取付構造では、ダンパが連結されて当該ダンパから比較的大きな水平荷重が加えられる束部材の下端部において、ダンパによる振動減衰効果を良好に発揮させるべく、比較的高い剛性が求められる。
よって、特許文献1記載のダンパ取付構造では、上部構造体において、束部材の頂部はダンパの軸芯と平行な梁芯を有する大梁に剛接合されており、更に、束部材自身の曲げ剛性を高めるべく上下長さに対して比較的大きな断面積を有する束部材を採用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-123461号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば免震層において多数のダンパを配置する場合などにおいて、束部材の頂部をダンパの軸芯と平行な梁芯を有する大梁に接合することができず、例えば、束部材の頂部を、小梁に接合したり、ダンパの軸芯と平行ではない梁芯を有する大梁に接合する、などの必要性が生じる場合がある。そして、このような場合には、束部材の頂部の接合部におけるダンパから伝達される水平荷重に対する剛性が低下し、それに伴って束部材の下端部における剛性も低下する。また、束部材の頂部を梁成が小さい小梁に接合すると、束部材の長尺化に伴って必要な鋼材料が増加する上に、束部材の下端部の剛性が一層低下する。
【0005】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、上部構造体と下部構造体との間の免震層に配置された水平姿勢のダンパを取り付けるダンパ取付構造において、上部構造体に頂部が接合されて下方に延出し、下端部にダンパの一端が鉛直軸周りに回動自在に連結された鉄骨造の束部材を備えるにあたり、束部材の頂部をダンパの軸芯と平行な梁芯を有する大梁に接合することができない場合であっても、束部材の下端部において、ダンパによる振動減衰効果を良好に発揮させるべく、比較的高い剛性を発揮させる技術を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1特徴構成は、上部構造体と下部構造体との間の免震層に配置され、一端が前記上部構造体に対して鉛直軸周りに回転自在に連結され他端が前記下部構造体に対して鉛直軸周りに回動自在に連結された水平姿勢のダンパを取り付けるダンパ取付構造であって、
前記上部構造体に頂部が接合されて下方に延出し、下端部に前記ダンパの一端が鉛直軸周りに回動自在に連結された鉄骨造の束部材を備え、
前記上部構造体において、前記束部材の頂部の接合部を通る水平な梁芯を有する接合部通り鉄骨梁が設けられており、
前記束部材の下端部に一端が接合され前記接合部通り鉄骨梁に他端が接合された斜め姿勢の補剛部材を備えた点にある。
【0007】
本構成によれば、上部構造体に頂部が接合されて下方に延出し、下端部にダンパの一端が鉛直軸周りに回動自在に連結された鉄骨造の束部材の下端部に対して、ダンパから比較的大きな水平荷重が加えらた場合であっても、当該束部材の下端部の水平方向の変位を、当該下端部に接合された補剛部材により抑制することができる。
即ち、接合部通り鉄骨梁における補剛部材の接合部では、当該接合部通り鉄骨梁が、束部材の頂部の接合部を通る水平な梁芯を有するものであることから、当該梁芯に平行な水平荷重に対する剛性が高いものとなる。よって、この補剛部材を接合部通り鉄骨梁の梁芯に沿う姿勢で束部材の下端部に接合することで、当該束部材の下端部における梁芯に平行な剛性を向上することができる
従って、本発明により、上部構造体と下部構造体との間の免震層に配置された水平姿勢のダンパを取り付けるダンパ取付構造において、上部構造体に頂部が接合されて下方に延出し、下端部にダンパの一端が鉛直軸周りに回動自在に連結された鉄骨造の束部材を備えるにあたり、束部材の下端部において、ダンパによる振動減衰効果を良好に発揮させるべく、比較的高い剛性を発揮させる技術を提供することができる。
【0008】
本発明の第2特徴構成は、前記補剛部材が、両フランジが鉛直面に沿う横向き姿勢のH形鋼で構成されており、
前記補剛部材のウェブにおける前記束部材の下端部側に、当該束部材の下端部に対する前記ダンパの連結部における鉛直姿勢の連結ピンの着脱を行うための連結ピン着脱口が形成されている点にある。
【0009】
本構成によれば、束部材の下端部において、ダンパが連結される連結部の剛性を高めるべく、当該連結部に対して補剛部材の接合部をできるだけ近づけた場合であっても、方杖を構成する上記横向き姿勢のH形鋼のウェブに形成された上記連結ピン着脱口を通じて簡単にダンパの連結部における鉛直姿勢のクレビスピン等の連結ピンの着脱を上方側から行うことができる。
【0010】
本発明の第3特徴構成は、前記上部構造体における前記束部材の頂部の接合部が、前記ダンパの軸芯と平行な梁芯を有する大梁が存在しない部位である点にある。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社竹中工務店
板壁
1か月前
株式会社竹中工務店
建物構造
1か月前
株式会社竹中工務店
締結機構
1か月前
株式会社竹中工務店
耐震構造
19日前
株式会社竹中工務店
トラス架構
1か月前
株式会社竹中工務店
杭基礎構造
8日前
株式会社竹中工務店
壁接合工法
1か月前
株式会社竹中工務店
柱梁仕口構造
29日前
株式会社竹中工務店
透光パネル材
1か月前
株式会社竹中工務店
ブレース構造
8日前
株式会社竹中工務店
孔径測定治具
22日前
株式会社竹中工務店
換気システム
1日前
株式会社竹中工務店
ダンパ取付構造
1日前
株式会社竹中工務店
架構の構築方法
今日
株式会社竹中工務店
建物の基礎構造
13日前
株式会社竹中工務店
建築物の解体工法
1か月前
株式会社竹中工務店
空調制御システム
1か月前
株式会社竹中工務店
外気供給システム
今日
株式会社竹中工務店
厨房空調システム
16日前
株式会社竹中工務店
荷物位置確認装置
今日
株式会社竹中工務店
木造柱梁の施工方法
14日前
株式会社竹中工務店
木質柱梁の接合構造
14日前
株式会社竹中工務店
木質柱梁の貫接合構造
14日前
株式会社竹中工務店
階段用界壁の施工方法
1か月前
株式会社竹中工務店
木質柱梁の貫接合構造
14日前
株式会社竹中工務店
貫接合構造の施工方法
14日前
株式会社竹中工務店
吊り荷の落下防止機構
9日前
株式会社竹中工務店
建物外周部の補強構造
6日前
株式会社竹中工務店
直接基礎の沈下抑制構造
今日
株式会社竹中工務店
新設杭構造及び施工方法
6日前
株式会社竹中工務店
杭頭構造及び杭の施工方法
1か月前
株式会社竹中工務店
飛散防止ネットの設置方法
今日
株式会社竹中工務店
杭設計方法、及び杭施工方法
13日前
株式会社竹中工務店
鋼材の腐食促進暴露試験方法
6日前
株式会社竹中工務店
杭設計方法、及び杭施工方法
13日前
株式会社竹中工務店
梁の接合構造及び梁の接合方法
1か月前
続きを見る