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公開番号2025095874
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023212245
出願日2023-12-15
発明の名称木造構造材接合構造
出願人株式会社竹中工務店
代理人個人
主分類E04B 1/58 20060101AFI20250619BHJP(建築物)
要約【課題】木造構造材の端部に形成されたスリットに、当該木造構造材の端面側から、所定の被接合箇所に固定された接合プレートを差し込む形態で、木造構造材の端部を被接合箇所に接合する木造構造材接合構造において、例えば幅の小さい木質構造材を用いた場合であっても木造構造材に形成されるスリットの開放部の幅の拡大を阻止しながら、意匠性の悪化の要因となる貫通ボルト締着部の使用を最小限に抑えることができる技術を提供する。
【解決手段】木造構造材10の端部において、スリット11が、木造構造材10の端面10aと当該端面10aに隣接する一の側面であるスリット開放側面10bとの2方向のみに開放されたものとして形成されており、木造構造材10の端部において、貫通ボルト締着部2がスリット開放側面10bに隣接する領域に配置されており、他の領域にドリフトピン貫入部3が配置されている
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
木造構造材の端部に形成されたスリットに、所定の被接合箇所に固定された接合プレートが、当該木造構造材の端面側から差し込まれており、
前記木造構造材の端部と前記接合プレートとを貫通する貫通孔に棒状体を挿通させ前記木造構造材の端部に対して前記接合プレートを固定する固定部として、前記貫通孔に前記棒状体としての貫通ボルトを締着してなる貫通ボルト締着部と、前記貫通孔に前記棒状体としてのドリフトピンを貫入させてなるドリフトピン貫入部と、を備えた木造構造材接合構造であって、
前記木造構造材の端部において、前記スリットが、前記木造構造材の端面と当該端面に隣接する一の側面であるスリット開放側面との2方向のみに開放されたものとして形成されており、
前記木造構造材の端部において、前記貫通ボルト締着部が前記スリット開放側面に隣接する領域に配置されており、他の領域に前記ドリフトピン貫入部が配置されている木造構造材接合構造。
続きを表示(約 110 文字)【請求項2】
前記木造構造材が、天井側に設けられた木造梁であり、
前記木造梁の端部において、前記スリットが、前記木造梁の端面と上面との2方向のみに開放されている請求項1に記載の木造構造材接合構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、木造構造材の端部に形成されたスリットに、所定の被接合箇所に固定された接合プレートが、当該木造構造材の端面側から差し込まれており、前記木造構造材の端部と前記接合プレートとを貫通する貫通孔に棒状体を挿通させ前記木造構造材の端部に対して前記接合プレートを固定する固定部を備えた木造構造材接合構造に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
木造構造材の端部に形成されたスリットに、当該木造構造材の端面側から、所定の被接合箇所に固定された接合プレートを差し込む形態で、木造構造材の端部を被接合箇所に接合する木造構造材接合構造が知られている(例えば特許文献1を参照。)。
更に、特許文献1記載の木造構造材接合構造は、木造構造材の端部と接合プレートとを貫通する貫通孔に棒状体を挿通させ木造構造材の端部に対して接合プレートを固定する固定部として、貫通孔に棒状体としての貫通ボルトを締着してなる貫通ボルト締着部と、貫通孔に棒状体としてのドリフトピンを貫入させてなるドリフトピン貫入部と、を備える。即ち、この特許文献1記載の木造構造材接合構造では、スリットが形成された木造構造材の端部が貫通ボルト締着部により材幅方向に締め付けられながら、貫通ボルト及びドリフトピンの剪断耐力によって接合強度が担保されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-239456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載の木造構造材接合構造では、木造構造材の端部に形成されたスリットに対し、木造構造材の端面側から接合プレートが差し込まれている場合において、当該スリットは、接合プレートが差し込まれる端面と、その端面に隣接してスリットの延在方向の両側に配置された両側面との3方向において開放されている。更に、木造構造材の端部において、略中央にボルト締着部が配置されており、その周囲にドリフトピン貫入部が配置されている。即ち、木造構造材の端部において、スリットが開放されている両側面に隣接する領域には、貫通ボルト締着部が存在せず、スリットの幅方向における締め付けが行われないドリフトピンが貫入されるドリフトピン貫入部のみが配置されている。このことで、例えば幅の小さい木質構造材を用いる場合において、上記木造構造材の端部における両側面の夫々において経年でのスリット幅の拡大が問題となる場合がある。
また、このようなスリット幅の開放部での拡大を阻止するべく、木造構造材においてスリットが開放されている両側面の夫々の近傍の領域にある固定部の全てを、貫通ボルト締着部とすることが考えられるが、貫通ボルト締着部を多用することになって、意匠性の悪化が懸念される。
【0005】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、木造構造材の端部に形成されたスリットに、当該木造構造材の端面側から、所定の被接合箇所に固定された接合プレートを差し込む形態で、木造構造材の端部を被接合箇所に接合する木造構造材接合構造において、例えば幅の小さい木質構造材を用いた場合であっても木造構造材に形成されるスリットの開放部の幅の拡大を阻止しながら、意匠性の悪化の要因となる貫通ボルト締着部の使用を最小限に抑えることができる技術を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1特徴構成は、木造構造材の端部に形成されたスリットに、所定の被接合箇所に固定された接合プレートが、当該木造構造材の端面側から差し込まれており、
前記木造構造材の端部と前記接合プレートとを貫通する貫通孔に棒状体を挿通させ前記木造構造材の端部に対して前記接合プレートを固定する固定部として、前記貫通孔に前記棒状体としての貫通ボルトを締着してなる貫通ボルト締着部と、前記貫通孔に前記棒状体としてのドリフトピンを貫入させてなるドリフトピン貫入部と、を備えた木造構造材接合構造であって、
前記木造構造材の端部において、前記スリットが、前記木造構造材の端面と当該端面に隣接する一の側面であるスリット開放側面との2方向のみに開放されたものとして形成されており、
前記木造構造材の端部において、前記貫通ボルト締着部が前記スリット開放側面に隣接する領域に配置されており、他の領域に前記ドリフトピン貫入部が配置されている点にある。
【0007】
本構成によれば、木造構造材の端部において、スリットが、木造構造材の端面と当該端面に隣接する一のスリット開放側面との2方向のみに開放されたものとして形成された上で、スリット開放側面に隣接する領域に貫通ボルト締着部が配置されており、他の領域にドリフトピン貫入部が配置されている。このことで、木造構造材の端面に隣接してスリットの延在方向の両側に配置された両側面のうち、一方の側面は、スリットが開放されたスリット開放側面となり、他方の側面は、スリットが開放されていないスリット閉鎖側面となる。すると、スリット開放側面では、スリット幅の拡大を、それに隣接して配置された貫通ボルト締着部により阻止できる。一方、スリット閉鎖側面では、スリットが木材要素で閉じられた状態で開放されていないので、スリット幅の拡大を阻止できる。
そして、木造構造材の端部に配置された複数の固定部のうち、貫通ボルト締着部とするのは、スリット開放側面に隣接する領域に配置されたものに限定することができる。
従って、本発明により、木造構造材の端部に形成されたスリットに、当該木造構造材の端面側から、所定の被接合箇所に固定された接合プレートを差し込む形態で、木造構造材の端部を被接合箇所に接合する木造構造材接合構造において、例えば幅の小さい木質構造材を用いた場合であっても木造構造材に形成されるスリットの開放部の幅の拡大を阻止しながら、意匠性の悪化の要因となる貫通ボルト締着部の使用を最小限に抑えることができる。
【0008】
本発明の第2特徴構成は、前記木造構造材が、天井側に設けられた木造梁であり、
前記木造梁の端部において、前記スリットが、前記木造梁の端面と上面との2方向のみに開放されている点にある。
【0009】
本構成によれば、木造構造材が天井側に配置された木造梁である場合において、人の目から遠い側の上面をスリット開放側面としてそれに隣接する領域に配置された固定部を貫通ボルト締着部として、人の目から近い側の下面をスリット閉鎖側面としてそれに隣接する領域に配置された固定部をドリフトピン貫入部とすることで、人の目から近い側の部位における美観を優れたものに維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本実施形態の木造構造材接合構造の構成を示す正面図
図1におけるA-A断面図
図2におけるB-B断面図
図1において接合プレートに対して木造梁を取り外した状態を示す正面図
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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