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公開番号2025014897
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023117834
出願日2023-07-19
発明の名称ディファレンシャル装置
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人近島国際特許事務所
主分類F16H 48/11 20120101AFI20250123BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】旋回加速性能の向上を図ることが可能でありながら、悪路走破性の向上も図ること。
【解決手段】ディファレンシャル装置(11)は、第1回転部材(30L)と第2回転部材(30R)との差回転を許容しつつ入力部材(10)の回転を第1回転部材と第2回転部材とに伝達可能な差動機構(GS)と、を備え、差動機構は、第1回転部材及び第2回転部材に駆動連結されると共に、第1回転部材及び第2回転部材の間に差回転を生じた場合に、差回転に応じて入力部材の回転に対して増速回転される増速回転部材(SP)を含み、第1回転部材及び第2回転部材の間に生じた差回転が大きくなろうとする際に、増速回転部材の増速によって生じる抵抗によって、差動が制限される差動制限機能を有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
駆動回転が入力される入力部材と、
駆動力を第1車輪に伝達する第1回転部材と、
駆動力を前記第1車輪と異なる第2車輪に伝達する第2回転部材と、
前記第1回転部材と前記第2回転部材との差回転を許容しつつ前記入力部材の回転を前記第1回転部材と前記第2回転部材とに伝達可能な差動機構と、を備え、
前記差動機構は、
前記第1回転部材及び前記第2回転部材に駆動連結されると共に、前記第1回転部材及び前記第2回転部材の間に差回転を生じた場合に、前記差回転に応じて前記入力部材の回転に対して増速回転される増速回転部材を含み、
前記第1回転部材及び前記第2回転部材の間に生じた差回転が大きくなろうとする際に、前記増速回転部材の増速によって生じる抵抗によって、差動が制限される差動制限機能を有する、
ディファレンシャル装置。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記入力部材は、第1ギヤを有し、
前記第1回転部材は、第2ギヤを有し、
前記第2回転部材は、第3ギヤを有し、
前記増速回転部材は、前記第1ギヤに噛合する第4ギヤと、前記第2ギヤに噛合する第5ギヤと、前記第3ギヤに噛合する第6ギヤと、が一体に形成された遊星ピニオンギヤであり、
前記遊星ピニオンギヤは、前記第1回転部材に対して増速されるほど、前記第2ギヤ及び前記第5ギヤの噛合部分における歯面摩擦と、前記第3ギヤ及び前記第6ギヤの噛合部分における歯面摩擦と、が前記抵抗として大きくなる、
請求項1に記載のディファレンシャル装置。
【請求項3】
前記第1ギヤは、第2リングギヤであり、
前記第2ギヤは、第1リングギヤであり、
前記第3ギヤは、第3リングギヤであり、
前記遊星ピニオンギヤを回転自在に支持するキャリヤを備え、
前記入力部材は、前記第1リングギヤ、前記第3リングギヤ、及び前記キャリヤを内包するケースであり、
前記キャリヤは、前記ケースの内部で他の部材と切り離されて独立して回転する、
請求項2に記載のディファレンシャル装置。
【請求項4】
前記第1ギヤは、第2リングギヤであり、
前記第2ギヤは、第1リングギヤであり、
前記第3ギヤは、第3リングギヤであり、
前記入力部材は、前記第2リングギヤを有するケースであり、
前記ケースは、前記第1回転部材を第1軸受を介して回転自在に支持すると共に前記第2回転部材を第2軸受を介して回転自在に支持し、かつ前記第2リングギヤ、前記第3リングギヤ、及び前記遊星ピニオンギヤを内包している、
請求項2に記載のディファレンシャル装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等に搭載されるディファレンシャル装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、駆動源から車輪に駆動力を伝達する伝達経路には、車両が旋回した際における内外輪の回転速度差を吸収するためにディファレンシャル装置が備えられている。このようなディファレンシャル装置にあって、例えば悪路等で一方の車輪が低摩擦の路面で他方の車輪が高摩擦の路面であるような場合に、一方の車輪がスリップして空転すると、他方の車輪に駆動力が伝達されなくなる虞があり、悪路走破性が低いという問題がある。そのため、差動制限装置付きのディファレンシャル装置(LSD)が種々開発されている。
【0003】
種々のLSDの中には、例えば車輪が空転しようとした際に摩擦板を用いて差動を制限する摩擦板式LSDがある。この摩擦板式LSDは、イニシャルトルクを強く設定することで差動制限力が強くなり、悪路走破性が高くなるが、差動制限が不要な状況では、引き摺り損失により燃費が悪化したり、旋回加速時にアンダーステアが生じて旋回加速性能が良好でなかったりするという問題がある。そのため、近年では、例えばレース等で用いられる車両には採用されることもあるが、一般的な車両にはあまり適さないという問題がある。そのため、トルク感応式LSD(所謂トルセンLSD(登録商標))も提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-7505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1のものは、ヘリカルギヤで構成されたラビニヨ式遊星機構によって差動制限機構を実現させており、車両が加速しながら旋回する状況等、要求される差動制限力が小さい状態では効果を発揮できる。しかしながら、車両が低抵抗の路面や左右で異なる抵抗の路面等を走行する状況等、要求される差動制限力が大きい状態では、差動制限力が不足するため、悪路走破性が低いという問題がある。
【0006】
そこで本発明は、旋回加速性能の向上を図ることが可能でありながら、悪路走破性の向上も図ることが可能なディファレンシャル装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、駆動回転が入力される入力部材と、駆動力を第1車輪に伝達する第1回転部材と、駆動力を前記第1車輪と異なる第2車輪に伝達する第2回転部材と、前記第1回転部材と前記第2回転部材との差回転を許容しつつ前記入力部材の回転を前記第1回転部材と前記第2回転部材とに伝達可能な差動機構と、を備え、前記差動機構は、前記第1回転部材及び前記第2回転部材に駆動連結されると共に、前記第1回転部材及び前記第2回転部材の間に差回転を生じた場合に、前記差回転に応じて前記入力部材の回転に対して増速回転される増速回転部材を含み、前記第1回転部材及び前記第2回転部材の間に生じた差回転が大きくなろうとする際に、前記増速回転部材の増速によって生じる抵抗によって、差動が制限される差動制限機能を有する、ディファレンシャル装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、旋回加速性能の向上を図ることができるものでありながら、悪路走破性の向上も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1実施形態に係るディファレンシャル装置を示すスケルトン図である。
第1実施形態に係るディファレンシャル装置の速度線図である。
第1実施形態に係るディファレンシャル装置を示す模式断面図である。
第2実施形態に係るディファレンシャル装置を示すスケルトン図である。
第2実施形態に係るディファレンシャル装置の速度線図である。
第2実施形態に係るディファレンシャル装置を示す模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1実施形態>
以下、第1実施形態に係るディファレンシャル装置を図1乃至図3を用いて説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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