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公開番号2025014263
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023116689
出願日2023-07-18
発明の名称手摺り支柱用補強材及びその製作方法
出願人ワタル商会株式会社
代理人個人
主分類E04F 11/18 20060101AFI20250123BHJP(建築物)
要約【課題】手摺りの支柱を補強する目的で使用される補強材に、主に水と酸素による発錆の防止効果を持たせる。
【解決手段】中空断面形状の上部芯材2と、上部芯材2の内部に挿入され、上部芯材2の全内周面との間に空隙が形成される中実断面形状の下部芯材3とを備え、中空断面形状の支柱6の内部に挿入される支柱用補強材において、上部芯材2内の、下部芯材3の使用時の上端面が位置する深さに水性を有する止液材4を挿入し、使用状態での上端面が止液材4に接触する位置まで下部芯材3を上部芯材2内に挿入し、上部芯材2内の下部芯材3との間に、低粘度の非アルカリ性で、硬化後に耐水性を発揮する充填材5を充填する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
中空断面形状の上部芯材と、この上部芯材の内部に挿入され、前記上部芯材内に挿入されたときに全周面と前記上部芯材の全内周面との間に空隙が形成される中実断面形状の下部芯材とを備え、前記上部芯材と前記下部芯材が一体となった状態で、中空断面形状の支柱の内部に挿入される手摺り支柱用の補強材であり、
前記上部芯材内の、前記下部芯材の使用時の上端面が位置する深さに、流動性を有する液体を吸収可能な吸水性を有する止液材が挿入され、
前記下部芯材は使用状態での上端面が前記止液材に接触する位置まで、前記上部芯材の内部に挿入され、前記上部芯材の内部の前記下部芯材との間に、低粘度の非アルカリ性で、硬化後に耐水性を発揮する充填材が充填され、
前記充填材は前記下部芯材の全周面と前記上部芯材の全内周面との間、及び前記下部芯材の使用状態での下端面下に行き渡らせられていることを特徴とする手摺り支柱用補強材。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
使用状態での前記上部芯材の、前記止液材の上面以上の位置に、前記上部芯材の内部と外部を連通させる水抜き孔が形成され、前記止液材の上面と前記水抜き孔の最上部以下との間に、前記上部芯材と前記下部芯材との間に注入される前記低粘度の充填材より粘度の高い充填材が充填され、前記止液材の上に上部充填材層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の手摺り支柱用補強材。
【請求項3】
使用状態での前記止液材の下面の下に、前記上部芯材と前記下部芯材との間に注入される前記低粘度の充填材より粘度の高い充填材が充填されていることを特徴とする請求項1、もしくは請求項2に記載の手摺り支柱用補強材。
【請求項4】
中空断面形状の上部芯材と、この上部芯材の内部に挿入され、前記上部芯材内に挿入されたときに全周面と前記上部芯材の全内周面との間に空隙が形成される中実断面形状の下部芯材とを備え、前記上部芯材と前記下部芯材が一体となった状態で、中空断面形状の支柱の内部に挿入される手摺り支柱用補強材の製作方法であり、
前記上部芯材を使用時とは上下反転させた状態で、前記上部芯材内の、前記下部芯材の使用時の上端面が位置する深さに、流動性を有する液体を吸収可能な吸水性を有する止液材を挿入する工程と、
前記上部芯材の内部に、低粘度の非アルカリ性で、硬化後に耐水性を発揮する充填材を前記下部芯材の上端面が埋没するまで注入すると共に、前記下部芯材の下端面を前記止液材に接触する位置まで前記下部芯材を挿入する工程とを経、
前記下部芯材の周面と前記上部芯材の内周面との間、及び前記下部芯材の使用状態での下端面下に前記低粘度の充填材を行き渡らせて前記補強材を製作することを特徴とする手摺り支柱用補強材の製作方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は手摺りの支柱を補強する目的で使用される補強材に、主に水と酸素の存在による発錆の防止効果を持たせた手摺り支柱用補強材とその製作方法に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
手摺りの支柱は鉄筋コンクリート造の躯体中に埋設されることで、躯体に支持され、転倒に対する安定性を確保する(特許文献1~5参照)。
【0003】
この手摺りの支柱を曲げ等に対して補強する目的で、中空の支柱の内部に挿入される補強材が、中空の上部芯材とその内部に挿入される中実の下部芯材から構成される場合(特許文献6参照)、下部芯材は上部芯材内に充填される接着剤やモルタル等の充填材中に挿入されることで、上部芯材内で安定する(特許文献6の段落0054)。
【0004】
ここで、上部芯材、または支柱にアルミニウム形材を使用する場合に、下部芯材の固定のためにモルタル等のアルカリ性の充填材を使用すると、アルミニウムが水と塩分の存在下で著しく腐食することが知られているため(特許文献7、8参照)、使用場所が海岸沿いである等、地域によっては、モルタル等は充填材としての適性に欠けることがある。
【0005】
充填材が接着剤の場合には、素材がアルミニウムの場合の腐食の問題は回避されるが(特許文献9、10参照)、接着剤には基本的に粘性があるため、接着剤を下部芯材と上部芯材との間に密実に充填することと、下部芯材の全周面(全表面)と上部芯材の全内周面との間に均等に充填することの難しさがある。
【0006】
一方、特許文献6のように補強材の上部芯材を中空の支柱の内部に挿入する場合、上部芯材より上の支柱の区間は使用状態では中空のままであるため、手摺りとの接続部を通じて内部に雨水が浸入する可能性がある他(特許文献6の段落0056)、使用中に支柱の内周面に結露が生じる可能性があり、これらの結露水等が上部芯材の上に溜まり易い。この場合に、接着剤が下部芯材と上部芯材との間に密実に充填されていなければ、中実の下部芯材が鋼製の場合、水と酸素の存在で下部芯材に錆を発生させる可能性がある。
【0007】
特許文献9、10では上部芯材と下部芯材との間に接着剤を充填し、下部芯材の全長を接着剤で保護しているため、下部芯材が鋼製の場合に結露水等による発錆の可能性を低下させることができると考えられる。
【0008】
但し、特許文献6、10のように上部芯材と下部芯材からなる芯材(補強材)を製作する上で、特許文献6のように製作時に使用時とは上下を逆にして下部芯材を上部芯材内に挿入し、上部芯材の上端側から接着剤を注入する場合に(特許文献6の段落0056)、下部芯材の全長を接着剤中に埋設しようとすれば、製作時の下部芯材の上端面は上部芯材の上端面より下に位置するため、下部芯材の挿入深さの位置決めのための端部材を使用することが必要になる(段落0056)。
【0009】
端部材は接着剤の下方への漏れ防止の役目も果たすが(段落0056)、製作時に下部芯材の下端面が上部芯材内への挿入時に接触することで下部芯材を位置決めする役目を持つ以上、製作時の下部芯材の下端面は端部材の上面に密着した状態になる。
【0010】
また下部芯材が鋼材の場合、接着剤の注入後も接着剤の浮力で下部芯材の下端面が端部材上面から浮き上がることはないため、下部芯材の下端面は端部材の上面に密着した状態に保たれる。この状態は端部材と上部芯材との間の隙間から接着剤が漏れ出すか否かには無関係である。
(【0011】以降は省略されています)

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