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公開番号2025013894
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-28
出願番号2024184386,2022196582
出願日2024-10-18,2016-08-16
発明の名称抗BCMA抗体、BCMA及びCD3に結合する二重特異性抗原結合分子、並びにそれらの使用
出願人ヤンセン バイオテツク,インコーポレーテツド
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07K 16/28 20060101AFI20250121BHJP(有機化学)
要約【課題】B細胞成熟抗原(BCMA)に免疫特異的に結合するモノクローナル抗体、BCMA及びクラスター決定因子3(CD3)に免疫特異的に結合する多重特異性抗体、並びに当該抗体の産生及び使用方法を提供する。
【解決手段】BCMAに免疫特異的に結合する抗体、BCMA特異性抗体又は抗原結合フラグメントをコード可能な関連するポリヌクレオチド、抗体又は抗原結合フラグメントを発現している細胞、並びに関連するベクター、及び検出可能に標識された抗体又は抗原結合フラグメントが提供される。前記抗体を使用して、BCMA発現がんの進行、退行、又は安定性を診断、処置、若しくはモニタすること、患者ががんを処置されるべきか否かを判定すること、又は対象がBCMA発現がんに苦しんでいるため、BCMA特異性抗がん治療剤、例えば、BCMA及びCD3に対する多重特異性抗体による処置を受けることができるか否かを判定することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
BCMAに免疫特異的に結合する組換え抗体、又はその抗原結合フラグメントであって
、前記抗体は重鎖及び軽鎖を有し、前記重鎖は、
a.配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖相補性決定領域1(CDR1)、配列番号
5のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、及び配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖C
DR3、
b.配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号5のアミノ酸配列を有
する重鎖CDR2、及び配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、
c.配列番号7のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号5のアミノ酸配列を有
する重鎖CDR2、及び配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、
d.配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号5のアミノ酸配列を有
する重鎖CDR2、及び配列番号19のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、
e.配列番号4のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号8のアミノ酸配列を有
する重鎖CDR2、及び配列番号6のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、
f.配列番号13のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号5のアミノ酸配列を
有する重鎖CDR2、及び配列番号19のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、
g.配列番号13のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、配列番号8のアミノ酸配列を
有する重鎖CDR2、及び配列番号19のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、を含む、
組換え抗体、又はその抗原結合フラグメント。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記抗体は、配列番号24のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、配列番号25のアミ
ノ酸配列を有する軽鎖CDR2、及び配列番号26のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3
、を更に含む、請求項1に記載の抗体、又はその抗原結合フラグメント。
【請求項3】
(a)の抗体の重鎖は、配列番号27のアミノ酸配列を含み、(b)の抗体の重鎖は、
配列番号57のアミノ酸配列を含み、(f)の抗体の重鎖は、配列番号34のアミノ酸配
列を含み、(k)の抗体の重鎖は、配列番号39のアミノ酸配列を含み、(l)の抗体の
重鎖は、配列番号40のアミノ酸配列を含み、(m)の抗体の重鎖は、配列番号58のア
ミノ酸配列を含み、又は(n)の抗体の重鎖は、配列番号43のアミノ酸配列を含む、請
求項1に記載の抗体又は抗原結合フラグメント。
【請求項4】
前記抗体の軽鎖は、配列番号28のアミノ酸配列を含む、請求項2又は3に記載の抗体
又は抗原結合フラグメント。
【請求項5】
前記抗体又はその抗原結合フラグメントは、ヒトBCMAの細胞外ドメインに結合する
、請求項1~4のいずれか一項に記載の抗体又は抗原結合フラグメント。
【請求項6】
前記抗体又は抗原結合フラグメントは、ヒトの抗体又は抗原結合フラグメントである、
請求項1~5のいずれか一項に記載の抗体又は抗原結合フラグメント。
【請求項7】
前記抗原結合フラグメントは、Fabフラグメント、Fab2フラグメント、又は一本
鎖抗体である、請求項1~6のいずれか一項に記載の抗原結合フラグメント。
【請求項8】
前記抗体又はその抗原結合フラグメントは、BCMA及びAPRILの相互作用を阻害
する、請求項1~7のいずれか一項に記載の抗体又は抗原結合フラグメント。
【請求項9】
前記抗体又は抗原結合フラグメントは、ELISAにより測定するとき、BCMA及び
APRILの相互作用について約5.9nMのIC
50
を示す、請求項8に記載の抗体又
は抗原結合フラグメント。
【請求項10】
前記抗体又はその抗原結合フラグメントはIgGである、請求項1~9のいずれか一項
に記載の抗体又は抗原結合フラグメント。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は、2015年8月17日に出願された米国特許仮出願第62/206,246
号の利益を主張するものであり、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 3,500 文字)【0002】
配列表
本出願は、ASCIIフォーマットで電子的に提出済みの配列表を含み、当該配列表の
全体を参照により本明細書に援用するものである。当該ASCIIのコピーは、2016
年8月15日に作成され、ファイル名はPRD3383USNP_SL.txtであり、
そのサイズは87,341バイトである。
【0003】
技術分野
本明細書で提供される開示は、B細胞成熟抗原(BCMA)に免疫特異的に結合するモ
ノクローナル抗体、BCMA及びクラスター決定因子3(CD3)に免疫特異的に結合す
る多重特異性抗体、並びに当該抗体の産生及び使用方法に関する。
【背景技術】
【0004】
B細胞成熟抗原は、BCMA、CD269、TNFRSF17(UniProt Q0
2223)としても周知であるが、分化形質細胞に優先的に発現される腫瘍壊死受容体ス
ーパーファミリーのメンバーである[Laabi et al.(1992)EMBO
J 11(11):3897~3904;Madry et al.(1998)Int
Immunol 10(11):1693~1702]。BCMAは、非グリコシル化
I型膜貫通タンパク質であり、B細胞の成熟、増殖、及び生存に関与する。BCMAは、
TNFスーパーファミリーの2つのリガンドの受容体であり、これらのリガンドは、BC
MAに対する高親和性リガンドであるAPRIL(増殖誘発リガンド、CD256、TN
FSF13)、及びBCMAに対する低親和性リガンドであるB細胞活性化因子BAFF
(THANK、BlyS、Bリンパ球刺激因子、TALL-1、及びzTNF4)である
。APRIL及びBAFFは、構造類似性と、重複するが異なる受容体結合特異性とを示
す。負の制御因子TACIもBAFF及びAPRILの両方に結合する。APRIL及び
BAFFのBCMA及び/又はTACIへの配位結合は、転写因子NF-κBを活性化し
、生存促進性Bcl-2ファミリーメンバー(例えば、Bcl-2、Bcl-xL、Bc
l-w、Mcl-1、A1)の発現を増加させ、アポトーシス促進因子(例えば、Bid
、Bad、Bik、Bimなど)の発現を減少させることにより、アポトーシスを阻害し
て生存を促進する。この複合作用は、B細胞の分化、増殖、生存、及び抗体産生を促進す
る(Rickert RC et al.,Immunol Rev(2011)244
(1):115~133に概説されるように)。この発見と一致して、BCMAはまた、
多発性骨髄腫(MM)細胞などの悪性ヒトB細胞の増殖及び生存も支持する。Novak
らは、MM細胞株及び新鮮単離MM細胞が、それらの細胞表面上にBCMA及びTACI
タンパク質を発現し、それらの細胞表面上でのBAFF-Rタンパク質の発現にばらつき
があることを発見している(Novak et al.,(2004)Blood 10
3(2):689~694)。
【0005】
多発性骨髄腫(MM)は、2番目に多い血液悪性腫瘍であり、全がん死亡の2%を構成
する。MMは、異質性疾患であり、多くは染色体転座、とりわけt(11;14)、t(
4;14)、t(8;14)、del(13)、del(17)により生じる(Drac
h et al.,(1998)Blood 92(3):802~809;Gertz
et al.,(2005)Blood 106(8):2837~2840;Fac
on et al.,(2001)Blood 97(6):1566~1571)。M
M罹患患者は、骨髄浸潤、骨破壊、腎不全、免疫不全、及びがん診断の心理社会的負担の
ために、様々な疾患関連症状が現れ得る。2006年の時点で、MMの5年相対生存率は
約34%であり、MMが現在治療オプションのない治療の難しい疾患であることを浮き彫
りにした。
【0006】
リンパ腫及び多発性骨髄腫の治療に抗BCMA抗体を使用することは、国際公開第20
02066516号及び同第2010104949号で言及されている。BCMAに対す
る抗体は、例えば、Gras M-P.et al.Int Immunol.7(19
95)1093~1106、国際公開第200124811号、及び同第2001248
12号に記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
それでもなお、BCMA、BAFF-R、及びTACI、すなわちTNF受容体スーパ
ーファミリーに属するB細胞受容体、並びにそれらのリガンドのBAFF及びAPRIL
は、がんとの闘いで治療の対象であるという事実にもかかわらず、依然としてこのような
病状の治療に使用可能な更なるオプションを有する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書において、BCMAに免疫特異的に結合する抗体及びその抗原結合フラグメン
トが提供される。また、提供されたBCMA特異性抗体及び抗原結合フラグメントをコー
ド可能な関連するポリヌクレオチド、提供された抗体及び抗原結合フラグメントを発現し
ている細胞、並びに関連するベクター、及び検出可能に標識された抗体及び抗原結合フラ
グメントも記載されている。加えて、提供された抗体及び抗原結合フラグメントを使用す
る方法が記載されている。例えば、BCMA特異性抗体及び抗原結合フラグメントは、B
CMA発現がんの進行、退行、又は安定性を診断若しくはモニタすること、患者ががんを
処置されるべきか否かを判定すること、又は対象がBCMA発現がんに苦しんでいるか否
かを判定することに使用でき、そのため、BCMA特異性抗がん治療剤、例えば、本明細
書に記載されたBCMA及びCD3に対する多重特異性抗体による処置に適し得る。
【0009】
本明細書において、BCMA及びCD3に免疫特異的に結合する多重特異性抗体及びそ
の多重特異性抗原結合フラグメントが更に提供される。また、提供されたBCMA×CD
3多重特異性抗体をコード可能な関連するポリヌクレオチド、提供された抗体を発現して
いる細胞、並びに関連するベクター、及び検出可能に標識された多重特異性抗体も記載さ
れている。加えて、提供された多重特異性抗体を使用する方法が記載されている。例えば
、BCMA×CD3多重特異性抗体は、BCMA発現がんの進行、退行、又は安定性を診
断若しくはモニタすること、患者ががんを処置されるべきか否かを判定すること、又は対
象がBCMA発現がんに苦しんでいるか否かを判定することに使用でき、そのため、BC
MA特異性抗がん治療剤、例えば、本明細書に記載されたBCMA×CD3多重特異性抗
体による処置に適し得る。
【0010】
BCMA特異性抗体
本明細書において、BCMAに特異的な組換え抗体及び抗原結合フラグメントが記載さ
れている。一部の実施形態では、BCMA特異性抗体及び抗原結合フラグメントは、ヒト
BCMAに結合する。一部の実施形態では、BCMA特異性抗体及び抗原結合フラグメン
トは、ヒトBCMA及びカニクイザルBCMAに結合する。一部の実施形態では、BCM
A特異性抗体及び抗原結合フラグメントは、BCMA細胞外ドメイン(ECD)からの1
つ又は2つ以上の残基を含むエピトープに結合する。このBCMA特異性抗体又は抗原結
合フラグメントは、ELISAにより測定するとき、少なくとも5.9nMのIC
50

APRIL結合を阻害し得る。
(【0011】以降は省略されています)

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