TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025018496
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-06
出願番号
2023122231
出願日
2023-07-27
発明の名称
糖リン脂質の製造方法
出願人
国立大学法人群馬大学
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
C07H
1/02 20060101AFI20250130BHJP(有機化学)
要約
【課題】水溶液中で、一段階の反応で簡便かつハイスループットに、高い立体選択性で糖リン脂質を合成する方法を提供する。
【解決手段】糖と、固相担体に吸着させたリン脂質とを、下記一般式(2)で表される縮合剤の存在下で縮合させる縮合工程を含む、糖リン脂質の製造方法。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025018496000015.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">50</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image>
(一般式(2)中、R
21
、R
22
、R
23
及びR
24
は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、互いに独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基及び置換基を有してもよいアリール基からなる群から選択され、Xはハロゲン原子であり、Y
-
は陰イオンである)
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
下記一般式(1)で表される糖と、
JPEG
2025018496000012.jpg
48
170
(一般式(1)中、R
11
はヒドロキシ基又はアセトアミド基であり、
R
12
、R
13
及びR
14
は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、互いに独立に、水素原子、フッ素原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、カルボキシメチル基、カルボアルコキシメチル基、アミノ基、アセトアミド基、アシルアミノ基、カルボキシ基、アミド基、PO
4
2-
、SO
4
-
、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基、アルコキシ基、アシロキシ基、アジド基、単糖の糖残基、オリゴ糖の糖残基、及び多糖の糖残基からなる群から選択される)
固相担体に吸着させたリン脂質とを、
下記一般式(2)で表される縮合剤の存在下で縮合させる縮合工程を含む、糖リン脂質の製造方法。
JPEG
2025018496000013.jpg
50
170
(一般式(2)中、R
21
、R
22
、R
23
及びR
24
は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、互いに独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基及び置換基を有してもよいアリール基からなる群から選択され、Xはハロゲン原子であり、Y
-
は陰イオンである)
続きを表示(約 520 文字)
【請求項2】
前記縮合工程で使用される溶媒が、水である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記リン脂質が、下記一般式(3)で表されるグリセロリン脂質である、請求項1又は2に記載の製造方法。
JPEG
2025018496000014.jpg
60
170
(一般式(3)中、R
31
及びR
32
は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、互いに独立に、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアルケニル基から選択され、A
+
は水素イオン、アルカリ金属イオン又はトリエチルアンモニウムイオンである)
【請求項4】
前記リン脂質は疎水性相互作用により前記固相担体に吸着されている、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記リン脂質を、前記固相担体に吸着させる吸着工程をさらに含む、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項6】
前記縮合工程で得られた糖リン脂質を、前記固相担体から回収する回収工程をさらに含む、請求項1又は2に記載の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、糖リン脂質の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
分子内に糖、リン酸エステル、脂肪酸を有する糖リン脂質は、生体内に含まれる微量糖脂質であり、近年その生理活性が注目されている。例えば、ホスファチジルグルコシド(PtdGlc)は胚の発生過程で中枢神経系に発現する糖リン脂質であり、さらに痛みを制御する分子であるため、痛みを伴う疾患の治療薬として利用され得る。
【0003】
非特許文献1では、ヒドロキシ基の保護・脱保護を含む糖リン脂質の合成方法が報告されている。非特許文献2では、酵素による糖リン脂質の合成方法が報告されている。非特許文献3では、2-クロロ-1,3-ジメチルイミダゾリニウムクロリド(DMC)により活性化したグルコースを水系溶媒中でリン脂質と反応させ、糖リン脂質を一段階の反応で合成する方法が報告されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
P. Greimel, Y. Ito, Tetrahedron Lett. 2008, 49, 3562-3566.
A. Inoue, M. Adachi, J. Damnjanovic, H. Nakano, Y. Iwasaki, ChemistrySelect 2016, 1, 4121-4125.
K. Kano, N. Ishii, A. Miyagawa, H. Takeda, Y. Hirabayashi, H. Kamiguchi, P. Greimel, I. Matsuo, Org. Biomol. Chem., 2023, 21, 2138-2142
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、非特許文献1で報告されている糖リン脂質の合成方法では、ヒドロキシ基の保護・脱保護を含む煩雑な合成工程や、各段階での有機溶媒による精製が必要となることから、効率性や環境適応性において課題があった。非特許文献2で報告されている酵素による合成方法では、目的物を単一で得られないことに加え、化学的な処理方法で精製を行うため、酵素法のメリットを活かしきれていないのが現状である。
【0006】
非特許文献3で報告されている糖リン脂質の合成方法は、液相中での反応でバッチ式の反応に限られるため生産性や糖リン脂質の立体選択性等において改善の余地があった。
【0007】
本発明は上記課題を解決するものであり、水溶液中で、一段階の反応で簡便かつハイスループットに、高い立体選択性で糖リン脂質を合成する方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討した結果、糖と、固相担体に吸着させたリン脂質とを、特定の式で表される縮合剤の存在下で縮合させる縮合工程を含む、糖リン脂質の製造方法により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を成功させた。
【0009】
すなわち、本発明は以下の[1]-[6]に関する。
[1]下記一般式(1)で表される糖と、
JPEG
2025018496000002.jpg
48
170
(一般式(1)中、R
11
はヒドロキシ基又はアセトアミド基であり、
R
12
、R
13
及びR
14
は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、互いに独立に、水素原子、フッ素原子、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、カルボキシメチル基、カルボアルコキシメチル基、アミノ基、アセトアミド基、アシルアミノ基、カルボキシ基、アミド基、PO
4
2-
、SO
4
-
、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基、アルコキシ基、アシロキシ基、アジド基、単糖の糖残基、オリゴ糖の糖残基、及び多糖の糖残基からなる群から選択される)
固相担体に吸着させたリン脂質とを、
下記一般式(2)で表される縮合剤の存在下で縮合させる縮合工程を含む、糖リン脂質の製造方法。
JPEG
2025018496000003.jpg
50
170
(一般式(2)中、R
21
、R
22
、R
23
及びR
24
は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、互いに独立に、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基及び置換基を有してもよいアリール基からなる群から選択され、Xはハロゲン原子であり、Y
-
は陰イオンである)
[2]前記縮合工程で使用される溶媒が、水である、[1]に記載の製造方法。
[3]前記リン脂質が、下記一般式(3)で表されるグリセロリン脂質である、[1]又は[2]に記載の製造方法。
JPEG
2025018496000004.jpg
60
170
(一般式(3)中、R
31
及びR
32
は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、互いに独立に、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアルケニル基から選択され、A
+
は水素イオン、アルカリ金属イオン又はトリエチルアンモニウムイオンである)
[4]前記リン脂質は疎水性相互作用により前記固相担体に吸着されている、[1]~[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]前記リン脂質を、前記固相担体に吸着させる吸着工程をさらに含む、[1]~[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]前記縮合工程で得られた糖リン脂質を、前記固相担体から回収する回収工程をさらに含む、[1]~[5]のいずれかに記載の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、水溶液中で、一段階の反応で簡便かつハイスループットに、高い立体選択性で糖リン脂質を合成する方法を提供できる。また、本開示の糖リン脂質を合成する方法によれば、反応溶媒として水のみを用いることができるため、環境負荷の低い反応を実現できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
日本化薬株式会社
新規顕色剤及び記録材料
6日前
日本化薬株式会社
新規顕色剤及び記録材料
6日前
花王株式会社
ポリアミド系ポリマー
19日前
日本化薬株式会社
シアノ複素環化合物の製造方法
1か月前
個人
メタンガス生成装置およびメタンガス生成方法
1か月前
東ソー株式会社
1,2-ジクロロエタンの製造方法
2か月前
花王株式会社
新規ピリジニウム化合物
5日前
個人
メタンガス生成装置およびメタンガス生成方法
1か月前
株式会社トクヤマ
結晶形Iのリオシグアトの製造方法
1か月前
日産化学株式会社
ピラゾール化合物及び有害生物防除剤
19日前
ダイキン工業株式会社
分離方法
1か月前
石原産業株式会社
シアノイミダゾール系化合物の製造方法
25日前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機化合物、発光デバイス
1か月前
大正製薬株式会社
MMP9阻害作用を有するインドール化合物
2か月前
石原産業株式会社
シクラニリプロールの製造中間体の製造方法
1か月前
オリザ油化株式会社
新規化合物及びその用途
18日前
株式会社アイティー技研
炭化水素の合成方法及び合成装置
1か月前
株式会社レゾナック
C2化合物の製造方法
1か月前
国立大学法人 東京大学
アシルヒドラゾン誘導体
1か月前
国立大学法人九州大学
重水素化化合物の製造方法
1か月前
キッコーマン株式会社
ナノポアタンパク質
1か月前
ユニマテック株式会社
フェノチアジン誘導体化合物の精製方法
2か月前
三洋化成工業株式会社
生体由来材料中のコロイド成分濃度を高める方法
1か月前
四国化成工業株式会社
トリアジン化合物、その合成方法およびその利用
1か月前
マナック株式会社
2-ナフタレン誘導体の製造方法
1か月前
国立医薬品食品衛生研究所長
新規ペプチド
4日前
上野製薬株式会社
6-置換-2-ナフトエ酸アリルエステル
4日前
国立大学法人京都大学
新規アミド化反応
20日前
国立大学法人群馬大学
糖リン脂質の製造方法
2か月前
学校法人東京農業大学
β-コストール及びβ-コスト酸の製造方法
1か月前
京都府公立大学法人
抗体模倣分子
2か月前
国立大学法人鳥取大学
ストロビルリンA類縁体化合物
19日前
国立大学法人高知大学
ギ酸の製造方法
1か月前
日産化学株式会社
アリールテトラヒドロピリジン化合物及び有害生物防除剤
9日前
セーレン株式会社
安定性に優れたセリシン組成物
4日前
三菱ケミカル株式会社
ベンゾフルオレン化合物の製造方法
1か月前
続きを見る
他の特許を見る