TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025108194
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-23
出願番号
2024001955
出願日
2024-01-10
発明の名称
生分解性樹脂の海洋生分解速度制御方法
出願人
国立大学法人群馬大学
,
日清紡ケミカル株式会社
,
国立研究開発法人海洋研究開発機構
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
C08L
101/00 20060101AFI20250715BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本発明は、生分解性樹脂の海洋生分解速度を促進する技術を開発することを課題とする。
【解決手段】本発明は、16-ヒドロキシヘキサデカン酸を含む、生分解性樹脂の海洋生分解速度促進剤を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
16-ヒドロキシヘキサデカン酸を含む、生分解性樹脂の海洋生分解速度促進剤。
続きを表示(約 450 文字)
【請求項2】
生分解性樹脂が、ポリエステル樹脂である、請求項1に記載の海洋生分解速度促進剤。
【請求項3】
生分解性樹脂が、ポリブチレンサクシネート、およびポリブチレンサクシネート/アジペートから選ばれる1種以上である、請求項1に記載の海洋生分解速度促進剤。
【請求項4】
生分解性樹脂、および
請求項1~3のいずれか1項に記載の海洋生分解速度促進剤、
を含む、海洋生分解速度が促進された海洋生分解性樹脂組成物。
【請求項5】
請求項4に記載の海洋生分解性樹脂組成物で形成された成形品。
【請求項6】
生分解性樹脂と、請求項1~3のいずれか1項に記載の海洋生分解速度促進剤とを接触させ、海洋環境における生分解性樹脂の生分解速度を促進する方法。
【請求項7】
生分解性樹脂と、請求項1~3のいずれか1項に記載の海洋生分解速度促進剤とを接触させ、海洋環境において生分解性樹脂を生分解する方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、16-ヒドロキシヘキサデカン酸(16HHD)を利用した生分解性樹脂の海洋生分解速度制御方法等に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリブチレンサクシネート-co-アジペート(PBSA)やポリブチレンサクシネート(PBSu)等、多くの化学合成脂肪族ポリエステルは、優れた物性と加工性を有する生分解性材料である。一方、その生分解性は、環境によって大きく異なり、特に海洋環境中での生分解速度は低い。
【0003】
このような背景から、海洋環境中での生分解性樹脂の分解を加速させる手法が提案されている。例えば、特許文献1および2には、海洋生分解性が低いPBSAやPBSu等の材料に、海洋生分解性が高いポリヒドロキシアルカン酸(PHA)やポリカプロラクトン(PCL)を添加する方法が挙げられている。特許文献3および4には、樹脂物品に当該樹脂加水分解酵素を添加することで、分解速度を上昇させる手法が挙げられている。特許文献5には窒素化合物およびリン化合物を添加し、海洋環境中での分解速度を上昇させる手法が挙げられている。
しかしながら、海洋環境中での生分解性樹脂の分解を加速させる、さらなる手法の開発が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-145600
特開2022-037049
特表2020-531671
特表2022-526344
特開2022-142016(特許6976540)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記状況を鑑み、本発明は、生分解性樹脂の海洋生分解速度を促進する技術を開発することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、16-ヒドロキシヘキサデカン酸と生分解性樹脂とを接触させることで、生分解性樹脂の海洋生分解速度を促進できることを知見した。このような知見に基づき、本発明は完成されたものである。
すなわち、本発明の要旨は以下に関する。
【0007】
[1]
16-ヒドロキシヘキサデカン酸を含む、生分解性樹脂の海洋生分解速度促進剤。
[2]
生分解性樹脂が、ポリエステル樹脂である、前記海洋生分解速度促進剤。
[3]
生分解性樹脂が、ポリブチレンサクシネート、およびポリブチレンサクシネート/アジペートから選ばれる1種以上である、前記海洋生分解速度促進剤。
[4]
生分解性樹脂、および
前記海洋生分解速度促進剤、
を含む、海洋生分解速度が促進された海洋生分解性樹脂組成物。
[5]
前記海洋生分解性樹脂組成物で形成された成形品。
[6]
生分解性樹脂と、前記海洋生分解速度促進剤とを接触させ、海洋環境における生分解性樹脂の生分解速度を促進する方法。
[7]
生分解性樹脂と、前記海洋生分解速度促進剤とを接触させ、海洋環境において生分解性樹脂を生分解する方法。
【0008】
なお、本発明は、以下の構成を採用することも可能である。
[8] 生分解性樹脂の海洋生分解速度促進のための、16-ヒドロキシヘキサデカン酸の使用。
[9] 生分解性樹脂の海洋生分解速度促進における使用のための、16-ヒドロキシヘキサデカン酸。
[10] 生分解性樹脂の海洋生分解速度促進剤の製造における、16-ヒドロキシヘキサデカン酸の使用。
[11] 海洋生分解速度が促進された海洋生分解性樹脂組成物の製造における16-ヒドロキシヘキサデカン酸の使用。
[12] 16-ヒドロキシヘキサデカン酸を製剤化することを含む、生分解性樹脂の海洋生分解速度促進剤の製造方法。
[13] 生分解性樹脂組成物と、16-ヒドロキシヘキサデカン酸とを混合することを含む、海洋生分解速度が促進された海洋生分解性樹脂組成物の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、生分解性樹脂の海洋生分解速度を促進できる。すなわち、本発明により、生分解性樹脂の海洋生分解速度の促進剤、海洋生分解速度が促進された海洋生分解性樹脂組成物、該海洋生分解性樹脂組成物で形成された成形品、海洋環境における生分解性樹脂の生分解速度の促進方法、海洋環境において生分解性樹脂を生分解する方法等が提供される。
すなわち、本発明によれば、海洋生分解速度が低い生分解性樹脂と、16-ヒドロキシヘキサデカン酸とを共存させることで、生分解性樹脂の海洋生分解速度を促進することができる。したがって、通常使用条件では機械的特性を保つが、使用後に環境流出し、海洋中等の微生物の少ない状況下におかれた際に生分解性が促進される複合材料を安価に提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、浅海における樹脂の重量減少速度の試験結果を示す。上段はPBSA基盤樹脂、下段はPBSu基盤樹脂の試験結果である。
図2は、深海における樹脂の重量減少速度の試験結果を示す。上段はPBSA基盤樹脂、下段はPBSu基盤樹脂の試験結果である。
図3は、滅菌人工海水中における樹脂の重量減少速度の試験結果を示す。上段からPBSA、16HHD添加PBSAの試験結果である。
図4は、滅菌人工海水中における樹脂の重量減少速度の試験結果を示す。上段からPBSu、16HHD添加PBSuの試験結果である。
図5は、走査型電子顕微鏡(SEM)によるPBSA基盤樹脂の表面形態の観察結果を示す(図面代用写真)。ホワイトバーの長さは10μmである。
図6は、走査型電子顕微鏡(SEM)によるPBSu基盤樹脂の表面形態の観察結果を示す(図面代用写真)。ホワイトバーの長さは10μmである。
図7は、PBSA基盤樹脂、16HHD添加PBSA、PBSu基盤樹脂および16HHD添加PBSu(90日間)のBOD生分解度曲線を示す。
図8は、16HHD添加PBSA基盤樹脂およびPBSu基盤樹脂の浅海浸漬試験前後のDNA/RNA量を示す。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
国立大学法人群馬大学
モータ制御装置
6か月前
国立大学法人群馬大学
糖リン脂質の製造方法
6か月前
国立大学法人群馬大学
炭素触媒、電極及び電池
2か月前
国立大学法人群馬大学
海洋生分解性ポリエステル
7か月前
国立大学法人群馬大学
海洋生分解性ポリエステル
7か月前
国立大学法人群馬大学
塩応答性材料およびその使用
8日前
国立大学法人群馬大学
磁気浮上装置の制御システム
28日前
西松建設株式会社
微生物燃料電池
9か月前
日本農薬株式会社
抗真菌薬点眼剤
3か月前
国立大学法人群馬大学
生分解性樹脂の海洋生分解速度制御方法
14日前
国立大学法人群馬大学
めっき成形体及びめっき成形体の製造方法
3か月前
国立大学法人群馬大学
発泡剤シート及びその製造方法並びに発泡金属の製造方法
4か月前
国立大学法人群馬大学
部材のリサイクル方法及びリサイクル接合部材の製造方法
4か月前
国立大学法人群馬大学
廃棄物を利用した生分解性樹脂の海洋生分解速度制御方法
6か月前
株式会社SUBARU
評価方法、情報処理装置及び評価システム
8日前
サンデン・リテールシステム株式会社
ヒトの培養細胞の冷蔵保存方法
5か月前
福助工業株式会社
複合粉末の製造方法及び生分解性樹脂組成物の製造方法
今日
株式会社Laboko
微細構造体デバイス製造システム及び微細構造体デバイス製造方法
2か月前
リンテック株式会社
ポリエステル系樹脂及びその製造方法、並びに粘着剤及び粘着シート
9か月前
学校法人立命館
エレクトレットを備えるデバイスの特性調整方法、デバイスの製造方法、及び、エレクトレット
8か月前
学校法人自治医科大学
血管平滑筋細胞指向カプシド、アデノ随伴ウイルスベクター、医薬組成物、治療方法、核酸導入方法、及びカプシド製造方法
6か月前
東ソー株式会社
摺動部材
2か月前
東レ株式会社
多孔質構造体
4か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
2か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
2か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
27日前
東レ株式会社
CPUソケット
3か月前
東レ株式会社
CPUソケット
3か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
2か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
2か月前
ベック株式会社
硬化性組成物
4か月前
ベック株式会社
硬化性組成物
4か月前
ユニチカ株式会社
ビスマレイミド
2か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
1か月前
ユニチカ株式会社
ポリアミック酸溶液
4か月前
東レ株式会社
ポリオレフィン微多孔膜
5日前
続きを見る
他の特許を見る