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公開番号
2025110697
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-29
出願番号
2024004674
出願日
2024-01-16
発明の名称
塩応答性材料およびその使用
出願人
国立大学法人群馬大学
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
C08L
5/08 20060101AFI20250722BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本発明は、力学強度を有しながらも塩刺激応答性スイッチング機構を有し、海洋分解性を有する材料を開発することを課題とする。
【解決手段】本発明は、キトサンと多価カルボン酸のイオン対からなるイオン性超分子ポリマーを含む塩応答性材料に塩を作用させ、該イオン性超分子ポリマーの塩応答によって、該材料の海洋分解性を制御する方法等を提供する。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
キトサンと多価カルボン酸のイオン対からなるイオン性超分子ポリマーを含む塩応答性材料に塩を作用させ、該イオン性超分子ポリマーの塩応答によって、該材料の海洋分解性を制御する方法。
続きを表示(約 730 文字)
【請求項2】
キトサンが、キトサンナノファイバーである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
多価カルボン酸が、酒石酸、およびクエン酸から選ばれる1種以上である、請求項1に
記載の方法。
【請求項4】
キトサンと多価カルボン酸の混合比が、キトサンに含まれるアミノ基と多価カルボン酸に含まれるカルボキシ基とのモル比で1:0.5超~1:3未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
キトサンと多価カルボン酸のイオン対からなるイオン性超分子ポリマーを含む塩応答性材料に塩を作用させ、該イオン性超分子ポリマーの塩応答によって、該材料を開裂する方法。
【請求項6】
キトサンと多価カルボン酸のイオン対からなるイオン性超分子ポリマーを含む塩応答性材料に海水を作用させ、該イオン性超分子ポリマーの塩応答によって、海洋環境において該材料を生分解する方法。
【請求項7】
キトサンと多価カルボン酸のイオン対からなるイオン性超分子ポリマー。
【請求項8】
キトサンが、キトサンナノファイバーである、請求項7に記載のイオン性超分子ポリマー。
【請求項9】
多価カルボン酸が、酒石酸、およびクエン酸から選ばれる1種以上である、請求項7に
記載のイオン性超分子ポリマー。
【請求項10】
塩応答性材料におけるキトサンと多価カルボン酸の含有量比が、キトサンに含まれるアミノ基と多価カルボン酸に含まれるカルボキシ基とのモル比で1:0.5超~1:3未満である、請求項7に記載のイオン性超分子ポリマー。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、塩応答性材料およびその使用等に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
プラスチックによる海洋汚染の防止策として海洋中で分解する海洋分解性高分子への注目が高まってきている。しかしながら、海洋分解性高分子としては、ポリ(3-ヒドロキシブチレート)やポリカプロラクトン等に限定されている。そのため、海洋流出時の外部刺激によって生分解性が発現するスイッチング機構による海洋分解性プラスチックの開発が進められている。本発明者らは、これまで、海底質の還元環境でスッチングして生分解を開始するジスルフィド含有高分子(非特許文献1)や、外部流出時の摩耗刺激でスッチングして生分解性を開始する芽胞埋設高分子(特許文献1)を開発してきた。
【0003】
また、本発明者らは、海洋中の塩(NaCl)に応答して発現するスイッチング機構を開発してきた。しかしながら、さらなる力学強度を有する塩応答性高分子が求められている。
【0004】
塩応答性材料としては、非特許文献2で、ポリ-γ-グルタミン酸(PGA)と第4級アンモニウム化合物(QA)との間で形成されるポリイオンコンプレックス(PGAIC)の塩分応答
性と海洋分解性について示されているが、キトサンと多価カルボン酸との間で形成される超分子ポリマーネットワーク材料については示されていない。
【0005】
非特許文献3では、キトサンとクエン酸との間の化学架橋を有するクエン酸架橋キトサン/PVA複合体が示されているが、イオン性超分子ポリマーについては示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
WO2013/180124
【非特許文献】
【0007】
Tachibana, Y.; Baba, T.; Kasuya, K. ichi. Environmental Biodegradation Control of Polymers by Cleavage of Disulfide Bonds. Polym. Degrad. Stab.2017, 137, 67-74. https://doi.org/10.1016/j.polymdegradstab.2017.01.003.
芦内誠, 生物と化学, 2021, 59, 549.
O. Karthaus et al., Polymer Preprints, Japan, 2023, 72, 2, 3T03.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の状況を鑑み、力学強度を有しながらも塩刺激応答性スイッチング機構を有し、海洋分解性を有する材料を開発することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、ファイバー表面に塩基性官能基であるアミノ基を有するキトサンナノファイバー(ChNF)と酸性官能基であるカルボキシ基を有する多価カルボン酸を混合することで、超分子ポリマーネットワーク(Supramolecular Polymer Network : SPN)を構築し、力学強度を有しながらも塩刺激応答性スイッチング機構の発現する材料となることを知見した。このような知見に基づき、本発明は完成されたものである。
すなわち、本発明の要旨は以下に関する。
【0010】
[1]
キトサンと多価カルボン酸のイオン対からなるイオン性超分子ポリマーを含む塩応答性材料に塩を作用させ、該イオン性超分子ポリマーの塩応答によって、該材料の海洋分解性を制御する方法。
[2]
キトサンが、キトサンナノファイバーである、前記方法。
[3]
多価カルボン酸が、酒石酸、およびクエン酸から選ばれる1種以上である、前記方法。
[4]
キトサンと多価カルボン酸の混合比が、キトサンに含まれるアミノ基と多価カルボン酸に含まれるカルボキシ基とのモル比で1:0.5超~1:3未満である、前記方法。
[5]
キトサンと多価カルボン酸のイオン対からなるイオン性超分子ポリマーを含む塩応答性材料に塩を作用させ、該イオン性超分子ポリマーの塩応答によって、該材料を開裂する方法。
[6]
キトサンと多価カルボン酸のイオン対からなるイオン性超分子ポリマーを含む塩応答性材料に海水を作用させ、該イオン性超分子ポリマーの塩応答によって、海洋環境において該材料を生分解する方法。
[7]
キトサンと多価カルボン酸のイオン対からなるイオン性超分子ポリマー。
[8]
キトサンが、キトサンナノファイバーである、前記イオン性超分子ポリマー。
[9]
多価カルボン酸が、酒石酸、およびクエン酸から選ばれる1種以上である、前記イオン
性超分子ポリマー。
[10]
塩応答性材料におけるキトサンと多価カルボン酸の含有量比が、キトサンに含まれるアミノ基と多価カルボン酸に含まれるカルボキシ基とのモル比で1:0.5超~1:3未満である、前記イオン性超分子ポリマー。
[11]
前記イオン性超分子ポリマーを含む、塩応答性材料。
(【0011】以降は省略されています)
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