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公開番号2025066904
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-24
出願番号2023176463
出願日2023-10-12
発明の名称めっき成形体及びめっき成形体の製造方法
出願人国立大学法人群馬大学,日本製紙株式会社
代理人個人
主分類C25D 15/02 20060101AFI20250417BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】 環境負荷が少なく、高い硬度及び耐摩耗性を有し、さらに良好な光沢を有するめっき成形体を提供する。
【解決手段】 めっき層を有する成形体であって、前記めっき層が化学変性微細セルロース繊維を含む。
【選択図】 図5
特許請求の範囲【請求項1】
めっき層を有する成形体であって、
前記めっき層が化学変性微細セルロース繊維を含む、めっき成形体。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記化学変性微細セルロース繊維が、酸化微細セルロース繊維、カルボキシメチル化微細セルロース繊維、およびリン酸エステル化微細セルロース繊維からなる群より選ばれる1種である、請求項1に記載のめっき成形体。
【請求項3】
めっき成形体の製造方法であって、
化学変性微細セルロース繊維を含むめっき液に被めっき物を接触させる工程と、
前記被めっき物の表面に前記化学変性微細セルロース繊維を含むめっき層を形成する工程とを含む、めっき成形体の製造方法。
【請求項4】
電気めっき法により前記めっき層の形成を行う、請求項3に記載のめっき成形体の製造方法。
【請求項5】
無電解めっき法により前記めっき層の形成を行う、請求項3に記載のめっき成形体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、めっき成形体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
現在、硬度や耐摩耗性が求められる部品及び基材等に対して、ニッケル(Ni)-炭化ケイ素(SiC)複合めっき、Ni-ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)複合めっき、ハードクロムめっき等、高い硬度及び耐摩耗性を有するめっき被膜を設けることが行われている。例えば、特許文献1では、NiとPTFEとを含む被膜を電気めっき法により摺動部材に形成することにより耐摩耗性を向上させ、摺動性能の維持を図っている。
【0003】
しかしながら、上記の従来技術は、以下に示すような問題点が指摘されている。
第一に、Ni-SiC複合めっきに用いられるSiCは、一般的にアチソン法で製造されるが、このアチソン法は電気抵抗炉を用いて炭素及びケイ素材料を1700~2500℃で昇華させるプロセスを含むことから電力消費量が大きく、1トンのインゴット製造に7000kWhもの電力を消費することが報告されている。
【0004】
第二に、Ni-PTFE複合めっきは、PTFEが持つ著しい疎水性のため、めっき液中にPTFEを分散させるために、分散剤としてペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)またはペルフルオロオクタン酸(PFOA)が一般的に使用されている。しかしながら、これらの分散剤は、ヒトを含む動植物への毒性を有する難分解性物質であり、生物および環境への高い蓄積性と残留性が明らかとなったことから、残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)において、PFOSは2009年より制限対象に、PFOAは2019年より廃絶対象にそれぞれ指定されており、代替分散剤の開発が急がれている。
【0005】
第三に、ハードクロムめっきでは、一般的に6価クロムを含むめっき液が用いられるが、6価クロムは、2006年より欧州連合で施行されている特定有害物質使用制限指令(RoHS指令)において、規制対象となっている。
【0006】
よって、環境負荷が少なく、上記の環境規制に対応した、高い硬度及び耐摩耗性を有するめっき被膜(めっき層)を有するめっき成形体が求められている。また、めっき成形体を装飾用途で使用する場合は、めっき被膜(めっき層)が良好な光沢を有することも求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2015-92009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明においては、環境負荷が少なく、高い硬度及び耐摩耗性を有し、さらに良好な光沢を有するめっき成形体を提供することを目的とする。また、本発明は、このようなめっき成形体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、鋭意検討の結果、下記にて課題を解決できることを見出した。
(1) めっき層を有する成形体であって、前記めっき層が化学変性微細セルロース繊維を含む、めっき成形体。
(2) 前記化学変性微細セルロース繊維が、酸化微細セルロース繊維、カルボキシメチル化微細セルロース繊維、およびリン酸エステル化微細セルロース繊維からなる群より選ばれる1種である、(1)に記載のめっき成形体。
(3) めっき成形体の製造方法であって、化学変性微細セルロース繊維を含むめっき液に被めっき物を接触させる工程と、前記被めっき物の表面に前記化学変性微細セルロース繊維を含むめっき層を形成する工程とを含む、めっき成形体の製造方法。
(4) 電気めっき法により前記めっき層の形成を行う、(3)に記載のめっき成形体の製造方法。
(5) 無電解めっき法により前記めっき層の形成を行う、(3)に記載のめっき成形体の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、環境負荷が少なく、高い硬度及び耐摩耗性を有し、さらに良好な光沢を有するめっき成形体を提供することができる。また、本発明は、このようなめっき成形体の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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