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公開番号2025020613
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-13
出願番号2023124099
出願日2023-07-31
発明の名称ヒトの培養細胞の冷蔵保存方法
出願人サンデン・リテールシステム株式会社,国立大学法人群馬大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12N 5/00 20060101AFI20250205BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】 ヒトの培養細胞を凍結することなく、高い細胞生存率を達成することができるヒトの培養細胞の冷蔵保存方法を提供する。
【解決手段】 本発明のヒトの培養細胞の冷蔵保存方法は、保存液浸漬ステップS2で、ヒトの培養細胞を冷蔵保存液に浸漬し、冷却ステップS3で、培養温度から過冷却温度まで20~30時間の時間をかけて徐々に冷却し、冷蔵保存ステップS4で、過冷却温度を保持して冷蔵保存し、加温ステップS5で、過冷却温度から培養温度まで4時間以内の時間で加温し、復温する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
ヒトの培養細胞を冷蔵保存液に浸漬し、培養温度から過冷却温度まで20~30時間の時間をかけて徐々に冷却するステップと、
前記過冷却温度を保持して前記ヒトの培養細胞を冷蔵保存するステップと、
前記ヒトの培養細胞を前記過冷却温度から前記培養温度まで4時間以内の時間で加温するステップと
を含むヒトの培養細胞の冷蔵保存方法。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
前記冷却ステップにおいて、前記培養温度から前記過冷却温度まで0.23~0.34℃/10分の範囲の冷却速度で前記ヒトの培養細胞を冷却する請求項1に記載のヒトの培養細胞の冷蔵保存方法。
【請求項3】
前記加温ステップにおいて、前記過冷却温度から前記培養温度まで1.71℃/10分以上の加温速度で前記ヒトの培養細胞を加温する請求項1又は2に記載のヒトの培養細胞の冷蔵保存方法。
【請求項4】
前記過冷却温度が-4℃以上である請求項1又は2に記載のヒトの培養細胞の冷蔵保存方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒトの培養細胞の冷蔵保存方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
ヒトの培養細胞を保存する際、懸濁状態の細胞を凍結する方法が主流である(例えば、特許文献1)。しかし、凍結保存には浸透圧差や氷晶形成による凍害や、凍結保存液の細胞毒性などの問題がある。また、凍結保存した懸濁細胞は、解凍後に数回の継代培養を行わないと細胞が元の状態に戻らないことが多いため、実験に使用できるまでに2~3週間かかってしまうのも問題であった。
【0003】
ヒトの培養細胞ではないが、接着性ラットインスリノーマRIN-5F細胞について、昆虫の不凍液タンパク質を添加したUniversity of Wisconsin(UW)ソリューションを使用して、-5℃で20日間保存することに成功したことが報告されている(非特許文献1)。但し、その細胞生存率は53%とかなり低かったことも記されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-235728号公報
【非特許文献】
【0005】
Akari Yamauchi et al., “Subzero Nonfreezing Hypothermia with Insect Antifreeze Protein Dramatically Improves Survival Rate of Mammalian Cells”, Int J Mol Sci. 2021 Nov 24; 22(23): 12680
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ヒトの培養細胞を凍結させずに長期間冷蔵保存することが可能になれば、凍害による細胞への影響を小さく、また凍結保存液による細胞毒性を防ぐことができる。さらに、復温後すぐに細胞を実験に使用することができるなどのメリットが期待できる。
【0007】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、ヒトの培養細胞を凍結することなく、高い細胞生存率を達成することができるヒトの培養細胞の冷蔵保存方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明に係るヒトの培養細胞の冷蔵保存方法は、ヒトの培養細胞を冷蔵保存液に浸漬し、培養温度から過冷却温度まで20~30時間の時間をかけて徐々に冷却するステップと、前記過冷却温度を保持して前記ヒトの培養細胞を冷蔵保存するステップと、前記ヒトの培養細胞を前記過冷却温度から前記培養温度まで4時間以内の時間で加温するステップとを含む。
【0009】
前記冷却ステップにおいて、前記培養温度から前記過冷却温度まで0.23~0.34℃/10分の範囲の冷却速度で前記ヒトの培養細胞を冷却することが好ましい。
【0010】
前記加温ステップにおいて、前記過冷却温度から前記培養温度まで1.71℃/10分以上の加温速度で前記ヒトの培養細胞を加温することが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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