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公開番号2025013378
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2024190291,2021000425
出願日2024-10-30,2021-01-05
発明の名称多層フィルム、包装材及び包装体
出願人TOPPANホールディングス株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B32B 27/32 20060101AFI20250117BHJP(積層体)
要約【課題】内容物から生じる硫黄臭に対する臭気吸着性、及び内容物の視認性に優れる多層フィルムを提供すること。
【解決手段】プロピレン単独重合体(A)及びプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)を含有する、ヒートシール層である第一の外層と、プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)及びエチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)を含有する内層と、プロピレン単独重合体(A)及びプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)を含有する第二の外層と、をこの順に備え、内層及び第二の外層の少なくともいずれかが酸化亜鉛粒子をさらに含有し、酸化亜鉛粒子の含有量が、多層フィルムの単位面積当たり0.030~0.25g/m2である、多層フィルム。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
プロピレン単独重合体(A)及びプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)を含有する、ヒートシール層である第一の外層と、
プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)及びエチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)を含有する内層と、
プロピレン単独重合体(A)及びプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)を含有する第二の外層と、をこの順に備え、
前記内層及び前記第二の外層の少なくともいずれかが酸化亜鉛粒子をさらに含有し、前記酸化亜鉛粒子の含有量が、多層フィルムの単位面積当たり0.030~0.25g/m

である、多層フィルム。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記酸化亜鉛粒子の平均球相当径が100nm以下である、請求項1に記載の多層フィルム。
【請求項3】
前記第一の外層と第二の外層が、前記プロピレン単独重合体(A)70~30質量部、及びエチレン含有量が5質量%以下である前記プロピレン・エチレンランダム共重合体(B)30~70質量部を含有し、前記第二の外層が前記酸化亜鉛粒子をさらに含有する、請求項1又は2に記載の多層フィルム。
【請求項4】
前記内層が、前記プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)90~50質量部及び前記エチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)10~50質量部を含有し、前記内層が前記酸化亜鉛粒子をさらに含有する、請求項1又は2に記載の多層フィルム。
【請求項5】
前記第一の外層及び前記第二の外層の総厚が、前記多層フィルムの厚さを基準として25~42%である、請求項1~4のいずれか一項に記載の多層フィルム。
【請求項6】
前記内層の厚さが30μm以上である、請求項1~5のいずれか一項に記載の多層フィルム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の多層フィルムと、基材と、を備える包装材。
【請求項8】
請求項7に記載の包装材から製袋された包装体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多層フィルム、包装材及び包装体に関する。詳しくは、本発明は、包装袋用シーラントフィルムとして、沸水処理やレトルト処理等の過酷な処理にも好適に使用できる、ポリプロピレン系多層フィルム、並びに当該ポリプロピレン系多層フィルムを用いて得られる包装材及び包装体に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
ポリプロピレン系フィルムは、剛性及び耐熱性に優れ、かつ安価であることから、食品包装等の種々の包装用材料における、シーラントフィルムとして使用されることがあり、主な用途としては、高温での加圧処理を行い、殺菌、滅菌を行うレトルト食品向けの包装材料が挙げられる。
【0003】
レトルト食品等の高温での殺菌、滅菌処理を行う包装食品では、製造中の加熱殺菌や長期保管によって内容物が劣化・変性し、変性臭が発生する場合がある。この変性臭の発生源は、炭水化物、油脂、たんぱく質等であり、その中でも、肉、魚、大豆、玉子等に含まれているたんぱく質の変性臭、特に硫黄化合物由来の硫黄臭が問題になることが多い。
【0004】
特許文献1では、基材フィルム上に形成されたポリカルボン酸系重合体を含む樹脂層からなるフィルムである酸素バリア性材料の表面に、亜鉛化合物と溶媒又は分散媒体とからなるコーティング剤を塗布することを特徴とする包装体が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-018551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されている包装体は、硫黄臭に対し臭気吸着機能が発現されるものの、内容物の視認性に関して改善の余地がある。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、内容物から生じる硫黄臭に対する臭気吸着性、及び内容物の視認性に優れる多層フィルムを提供することを目的とする。本発明はまた、当該多層フィルムを用いて得られる包装材及び包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、ポリプロピレン系多層フィルムにおける外層に異なるプロピレン系ポリマーを所定量で混合して含ませ、かつ複数の層の内少なくとも1層に酸化亜鉛粒子を配合させることが重要であることを発明者らが見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
本発明の一側面に係る多層フィルムは、プロピレン単独重合体(A)及びプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)を含有する、ヒートシール層である第一の外層と、プロピレン・エチレンブロック共重合体(C)及びエチレン・プロピレン共重合体エラストマー(D)を含有する内層と、プロピレン単独重合体(A)及びプロピレン・エチレンランダム共重合体(B)を含有する第二の外層と、をこの順に備え、内層及び第二の外層の少なくともいずれかが酸化亜鉛粒子をさらに含有し、酸化亜鉛粒子の含有量が、多層フィルムの単位面積当たり0.030~0.25g/m

である。
【0010】
上記多層フィルムでは、ポリプロピレンフィルム中に酸化亜鉛粒子を配合することで、配合する酸化亜鉛粒子の量を低減させることができる。これにより、内容物から生じる硫黄臭に対する臭気吸着性を確保しつつ、フィルムの透明性低下を抑制することができる。このようなフィルムは、酸化亜鉛粒子を含むコーティング剤を用いた場合(例えば、上記特許文献1)に比して、内容物の視認性をより向上することができる。当該効果は、特にレトルト処理時に硫黄臭が発生する食品レトルト処理用途において好適である。
(【0011】以降は省略されています)

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