TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025012969
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2023116193
出願日
2023-07-14
発明の名称
5-アミノレブリン酸生産菌、その作製方法及びそれを用いた5-アミノレブリン酸の製造方法
出願人
KIYAN PHARMA株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C12N
1/21 20060101AFI20250117BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】遺伝子組換え技術ではあるものの、最終的に作製された株に外来遺伝子を残さない技術、特にセルフクローニング技術を利用することにより、5-アミノレブリン酸高生産性の菌株であって、5-アミノレブリン酸の工業的な生産において安全性の観点から好適な菌株の作製、及び作製した菌株を用いた5-アミノレブリン酸の生産方法を提供する。
【解決手段】5-アミノレブリン酸合成酵素であるHemTをコードする遺伝子(hemT)の上流に、PrrnBプロモーターを含む発現制御領域を有するα-プロテオバクテリア網に属する光合成細菌の菌株であって、当該発現制御領域は該菌株と同種の光合成細菌に由来するものであり、かつ、hemTの発現を誘導するものであり、当該誘導が野生株と比して5-アミノレブリン酸の生産性の増大をもたらすものである、光合成細菌の菌株を作製すること、及び作製した菌株を培養することにより、前記課題が解決される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
5-アミノレブリン酸合成酵素であるHemTをコードする遺伝子(hemT)の上流に、リボソームRNAオペロンプロモーター(PrrnB)を含む発現制御領域を有するα-プロテオバクテリア網に属する光合成細菌の菌株であって、当該発現制御領域は該菌株と同種の光合成細菌に由来するものであり、かつ、hemTの発現を誘導するものであり、当該誘導が野生株と比して5-アミノレブリン酸の生産性の増大をもたらすものである、光合成細菌の菌株。
続きを表示(約 380 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の菌株を培地中で培養し、菌株及び培地中に5-アミノレブリン酸を生成、蓄積させ、培養物から5-アミノレブリン酸を採取することを特徴とする、5-アミノレブリン酸の製造方法。
【請求項3】
5-アミノレブリン酸合成酵素であるHemTをコードする遺伝子(hemT)の上流に、リボソームRNAオペロンプロモーター(PrrnB)を含む発現制御領域を有するα-プロテオバクテリア網に属する光合成細菌の菌株であって、当該発現制御領域は該菌株と同種の光合成細菌に由来するものであり、かつ、hemTの発現を誘導するものであり、当該誘導が野生株と比して5-アミノレブリン酸の生産性の増大をもたらすものである、光合成細菌の菌株を作製する方法であって、PrrnBをhemTと機能的に結合させる工程を含むことを特徴とする、該菌株の作製方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルフクローニング技術を用いたα-プロテオバクテリアのセルフクローニング株の作出、および、作出した株を用いた5-アミノレブリン酸の生産方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
5-アミノレブリン酸(ALA)は、テトラピロール化合物(ビタミンB12、ヘム、クロロフィルなど)を生合成する色素生合成経路の代謝中間体として広く生物圈に存在し、生体内で重要な役割を果たしている化合物である。また、5-アミノレブリン酸は、除草剤、殺虫剤、植物成長調節剤、植物の光合成増強剤として優れた効果を示す天然化合物である(特許文献1、2)。さらに、5-アミノレブリン酸は、医薬品、サプリメント、化粧品、飼料、肥料などの原料として使用され、広く人々の生活を様々な面から支えている。
【0003】
5-アミノレブリン酸は、生体内で、グリシンとスクシニルCoAから5-アミノレブリン酸合成酵素によって、もしくはグルタミン酸からグルタミルtRNAを経て生合成されることが知られている(特許文献3)。
【0004】
5-アミノレブリン酸の有用性は広く知られているが、実際にそれを利用する場合のひとつの問題は、生産コストが高いことである。かねてより化学合成法が検討されてきたが、未だ十分満足できる方法が開発されていない。
【0005】
一方、微生物を用いた5-アミノレブリン酸の製造方法も検討されてきた。例えばプロピオニバクテリウム(Propionibacterium)属、メタノバクテリウム(Methanobacterium)属又はメタノサルチナ(Methanosarcina)属等を用いる方法(特許文献4)が提案されている。しかしながら、発酵による5-アミノレブリン酸の生産では生産量が不十分であり、工業的には満足できるものではなかった。
【0006】
また、光合成細菌であるロドバクター(Rhodobacter)属の細菌を用いる方法も知られており、当該方法は上記の微生物を用いる方法に比べ生産量が多いことが報告されている(特許文献5等)。さらに、ロドバクター(Rhodobacter)属の細菌を変異原処理し、5-アミノレブリン酸高生産性の菌株を選抜し、選抜された株に対してさらに変異原処理と選抜を繰り返し行うことによって、5-アミノレブリン酸がより高い変異株を取得し、これを利用する方法も行われてきた(非特許文献1、2)。
【0007】
5-アミノレブリン酸を微生物に高生産させるための別のアプローチとして、遺伝子組換え技術による微生物株の選抜又は作製が行われてきた。一例として、光合成細菌に由来する5-アミノレブリン酸合成酵素遺伝子を大腸菌に導入して形質転換体を作製すること(非特許文献3、特許文献6)や、光合成細菌に由来する5-アミノレブリン酸合成酵素遺伝子を光合成細菌に導入して形質転換体を作製すること(特許文献7)等が知られている。
【0008】
生産にかかるコストや生産性といった観点から、5-アミノレブリン酸の工業的な生産に向けて、従来は、主として(1)薬剤誘発突然変異又は(2)遺伝子組換え技術による5-アミノレブリン酸高生産性株の選択又は作製が行われてきた。しかしながら、(1)の場合、所望の高生産性株を取得するまでに複数回の変異導入及び選択を繰り返す必要があり、さらに安全性を担保するために選択した株の性状及び変異遺伝子の丁寧な解析が必要とされる。また、(2)についても、多くの場合、形質転換体が外来遺伝子を含む等の理由から、安全性を担保するために作製した株についての網羅的な性状の解析が必要と考えられている。それゆえ、いずれの場合も、工業的な生産を実現するためには相当の手間及び時間を要しており、しかもしばしば困難性を伴うものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開昭61-502814号公報
特開平2-138201号公報
特開2013-208074号公報
特開平5-184376号公報
特開平5-184376号公報
特開2005-333907号公報
特開平9-173071号公報
【非特許文献】
【0010】
Nishikawa, S., et al. (1999) Rhodobacter sphaeroides mutants which accumulate 5-aminolevulinic acid under aerobic and dark conditions., J. Biosci. Bioeng., vol. 87, pp. 798-804.
Kamiyama et al. (2000) Production of 5-aminolevulinic acid by a mutant strain of a photosynthetic bacterium. -Monograph-, 生物工学会誌., vol. 78, no. 2, pp. 48-55.
Xie, L. et al., (2003) Appl. Microbiol. Biotechnol., vol. 63, pp. 267-273.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
酒類
2か月前
株式会社オシキリ
発酵検査装置
1か月前
個人
セルロース性物質の製造方法
16日前
松谷化学工業株式会社
澱粉分解物の製造方法
1か月前
株式会社GSP研究所
miRNA検出方法
27日前
東ソー株式会社
ポリマーコートビーズの製造方法
1か月前
サッポロビール株式会社
アルコール飲料
19日前
サッポロビール株式会社
アルコール飲料
19日前
アサヒビール株式会社
容器詰麦芽発酵飲料
13日前
東ソー株式会社
アデノ随伴ウイルスのスクリーニング方法
2か月前
学校法人君が淵学園
核酸の部位特異的アシル修飾剤
15日前
株式会社エムスタイル
微生物群の賦活化方法
27日前
株式会社渡辺オイスター研究所
脂肪細胞の成長抑制剤
1か月前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法
12日前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法
12日前
三井化学株式会社
培養容器
1か月前
サッポロビール株式会社
茶風味アルコール飲料
今日
ヤマサ醤油株式会社
アルギニン非分解性乳酸菌株の取得方法
5日前
学校法人近畿大学
好気性微生物の培養方法および培養器
12日前
サムコ株式会社
ポアデバイス
16日前
株式会社豊田中央研究所
環境核酸モニタリング方法
12日前
旭化成ファーマ株式会社
ジアホラーゼ
2か月前
国立大学法人富山大学
T細胞受容体およびその利用
16日前
ZACROS株式会社
培養装置、及び培養装置積層体
2か月前
公立大学法人宮城大学
D-セリンの製造方法
1か月前
ウシオ電機株式会社
培養容器
2か月前
三浦工業株式会社
試料液に含まれる微生物の生体の抽出方法
16日前
株式会社トクヤマ
乾燥用保護剤、生体試料測定試薬、及び分析方法
1か月前
雪印メグミルク株式会社
D-セリン濃度低減用組成物
1か月前
個人
細胞処理装置、細胞処理システム及び細胞処理方法
21日前
学校法人関西医科大学
ポリペプチド
12日前
グリーンケミカルズ株式会社
フェノール組成物およびポリマー
1か月前
個人
液滴処理装置、液滴処理システム及び液滴処理方法
6日前
サントリーホールディングス株式会社
ビールテイスト飲料
21日前
ニッタ株式会社
凍結細胞解凍装置
1か月前
ヤマト科学株式会社
生体由来物質の濃縮方法
5日前
続きを見る
他の特許を見る