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公開番号2025012628
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023115601
出願日2023-07-14
発明の名称表面処理ガラスクロス、プリプレグおよびプリント配線板
出願人日東紡績株式会社,サイデン化学株式会社
代理人デロイトトーマツ弁理士法人
主分類D06M 15/233 20060101AFI20250117BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】マトリックス樹脂との間で優れた接着性を得ることができ、表面処理層の付着量を増やしても、ガラス繊維に対するマトリックス樹脂の含浸性が損なわれることがなく、風合いが過度に硬くなることのない表面処理ガラスクロスを提供する。
【解決手段】本発明は、表面に表面処理層を備える表面処理ガラスクロスであって、表面処理層は、シランカップリング剤と、スチレン系単量体に由来する構造単位を含み、1H-NMRにより測定されるベンゼン環に帰属するプロトンのピークの積分値が全プロトンのピークの積分値の28~46%の範囲である表面処理用樹脂とを含む。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
表面に表面処理層を備える表面処理ガラスクロスであって、
前記表面処理層は、シランカップリング剤と、スチレン系単量体に由来する構造単位を含み、

H-NMRにより測定されるベンゼン環に帰属するプロトンのピークの積分値が全プロトンのピークの積分値の28~46%の範囲である表面処理用樹脂とを含むことを特徴とする表面処理ガラスクロス。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
請求項1記載の表面処理ガラスクロスにおいて、前記シランカップリング剤は、メタクリルシランであることを特徴とする、表面処理ガラスクロス。
【請求項3】
請求項1記載の表面処理ガラスクロスにおいて、前記スチレン系単量体は、次の一般式(1)で示されるスチレン系単量体から選択される1種以上の単量体であることを特徴とする、表面処理ガラスクロス。
TIFF
2025012628000004.tif
49
161
〔式中、R

は、水素または炭素原子数1~2のアルキル基、R

~R

は、それぞれ独立して、水素及びハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基からなり、ヘテロ原子を含んでいてもよい〕
【請求項4】
請求項1記載の表面処理ガラスクロスにおいて、前記表面処理層は、シランカップリング剤を含む第1の表面処理層と、前記表面処理用樹脂を含む第2の表面処理層とからなることを特徴とする、表面処理ガラスクロス。
【請求項5】
請求項1記載の表面処理ガラスクロスにおいて、前記表面処理層の付着量は、該表面処理ガラスクロスの全量に対し、0.8~5.0質量%の範囲にあることを特徴とする、表面処理ガラスクロス。
【請求項6】
請求項1記載の表面処理ガラスクロスにおいて、測定周波数10GHzにおける誘電正接が0.0001~0.0040の範囲にあることを特徴とする、表面処理ガラスクロス。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項記載の表面処理ガラスクロスを含むことを特徴とする、プリプレグ。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか1項記載の表面処理ガラスクロスを含むことを特徴とする、プリント配線板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、表面処理ガラスクロス、プリプレグおよびプリント配線板に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、通信技術の発展に伴い、通信に用いられる周波数はGHz帯への高周波化が進んでいるが、周波数が高い程、プリント配線板に用いられる材料の誘電率及び誘電正接の影響が大きくなり、誘電損失による信号減衰が大きくなる。
【0003】
そこで、通信技術の分野では、高周波信号の誘電損失を低減するため、低誘電率かつ低誘電正接のガラスクロスに、低誘電率かつ低誘電正接のマトリックス樹脂を含浸させたプリプレグが用いられている。ところが、前記プリプレグでは、低誘電率かつ低誘電正接のガラスクロスと、低誘電率かつ低誘電正接のマトリックス樹脂との接着性が悪く、絶縁信頼性等が低下するという問題がある。
【0004】
通常、ガラスクロスは、マトリックス樹脂との親和性を向上し、優れた接着性を得るために、その表面にシランカップリング剤を含む表面処理層を備える表面処理ガラスクロスとされている。前記表面処理ガラスクロスとして、例えば、ガラスクロスの表面に、シランカップリング剤と、マトリックス樹脂に対して化学結合を生成し得る官能基を有する表面処理用樹脂とを含む表面処理層を備える表面処理ガラスクロスが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
特許文献1に記載の表面処理ガラスクロスによれば、前記ガラスクロスの表面に、前記シランカップリング剤と、前記マトリックス樹脂に対して化学結合を生成し得る官能基を有する前記表面処理用樹脂とを含む表面処理層を備えることにより、機械加工時のクラック発生並びにハンダ耐熱性低下が抑制されたプリント配線板を得ることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第3897699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、ガラスクロスは、前記表面処理層の付着量を増やすと、マトリックス樹脂との接着性が改善される一方、該ガラスクロスを構成するガラス繊維のガラスフィラメント間に該マトリックス樹脂が含浸しにくくなり、ストリエーションボイド等の不良原因となったり、得られる表面処理ガラスクロスの風合いが過度に硬くなってプリプレグを製造する際にシワが入り工程性が悪くなったりするという不都合がある。
【0008】
前記ストリエーションボイドとは、ガラスクロスを構成するガラス繊維に対するマトリックス樹脂の含浸性が低い場合に、該ガラス繊維のガラスフィラメント間に該マトリックス樹脂が流れ込む前に該マトリックス樹脂が硬化して、該ガラスフィラメント間に該マトリックス樹脂が含浸されずに空洞ができた状態をいう。例えば、プリプレグに前記ストリエーションボイドが存在すると、該プリプレグを用いてプリント配線板を製造する際に、配線やビアを構成する金属が、ガラス繊維とマトリックス樹脂との界面にイオンマイグレーションを起こし、CAF(Conductive Anodic Filament)等による短絡が生じるため、該プリント配線板の絶縁信頼性が低下する。
【0009】
そこで、本発明は、前記不都合を解消して、マトリックス樹脂との間で優れた接着性を得ることができ、表面処理層の付着量を増やしても、ガラス繊維に対するマトリックス樹脂の含浸性が損なわれることがなく、風合いが過度に硬くなることのない表面処理ガラスクロスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するために、本発明は、表面に表面処理層を備える表面処理ガラスクロスであって、前記表面処理層は、シランカップリング剤と、スチレン系単量体に由来する構造単位を含み、

H-NMRにより測定されるベンゼン環に帰属するプロトンのピークの積分値が全プロトンのピークの積分値の28~46%の範囲である表面処理用樹脂とを含むことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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