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公開番号2025029828
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023134684
出願日2023-08-22
発明の名称編物、及び衣料品
出願人セーレン株式会社
代理人個人,個人
主分類D06M 15/277 20060101AFI20250228BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】吸水性能だけでなく吸湿性能、及び速乾性能にも優れ、着用時の快適性に優れた編物を提供する。
【解決手段】吸水性を有する第一繊維と、吸湿性を有し、かつ撥水性を有する第二繊維とを交編した緯編地を含む編物であって、吸水機能が相対的に高められた第一面と、当該第一面とは反対の側の第二面とを有し、特定の吸放湿特性値ΔMRが1.0%以上であり、特定の吸水性が5秒以下であり、特定の残留水分率A0が10%以下となる特定の時間が55分以下である編物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
吸水性を有する第一繊維と、吸湿性を有し、かつ撥水性を有する第二繊維とを交編した緯編地を含む編物であって、
吸水機能を備えた第一面と、当該第一面とは反対の側の第二面とを有し、
所定のサイズに切り出した前記緯編地を100℃で2時間乾燥した乾燥緯編地の質量をW

とし、前記乾燥緯編地を20℃で相対湿度65%の環境下に24時間置いたときの緯編地の質量をW
65
とし、前記乾燥緯編地を40℃で相対湿度90%の環境下に24時間置いたときの緯編地の質量をW
90
としたとき、
20℃で相対湿度65%における前記緯編地の吸湿率MR

が、以下の式(1):
MR

(%) = (W
65
-W

)/W

× 100 ・・・(1)
で表され、
40℃で相対湿度90%における前記緯編地の吸湿率MR

が、以下の式(2):
MR

(%) = (W
90
-W

)/W

× 100 ・・・(2)
で表され、
以下の式(3):
ΔMR(%) = MR

- MR

・・・(3)
で表される前記緯編地の吸放湿特性値ΔMRが1.0%以上であり、
JIS L 1907(滴下法)に準拠して測定される前記第一面における吸水性が5秒以下であり、
20℃で相対湿度65%の環境下において、前記第一面の側から前記緯編地にA

(g)の水を滴下し、所定時間経過後に前記緯編地に存在する水の重量をA

(g)としたとき、以下の式(4):


(%) = A

/A

× 100 ・・・(4)
で表される前記緯編地の残留水分率A

が10%以下となる前記所定時間が55分以下である編物。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前記第一繊維は、ポリエステルを含み、前記第二繊維は、綿、レーヨン、ナイロン、ウール、及びシルクからなる群から選択される少なくとも一つの素材を含む請求項1に記載の編物。
【請求項3】
前記第一繊維は、親水性を有するものである請求項1に記載の編物。
【請求項4】
前記第一面は、親水性を有するものであり、前記第二面は、撥水性を有するものである請求項1に記載の編物。
【請求項5】
前記第一繊維は、前記第二繊維より吸湿性が低いものであり、
前記第一面に主に前記第一繊維が配され、前記第二面に主に前記第二繊維が配された請求項1に記載の編物。
【請求項6】
請求項1~5の何れか一項に記載の編物を用いた衣料品であって、
前記第一面が肌側となるように編成された衣料品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、吸水性を有する第一繊維と、吸湿性を有し、かつ撥水性を有する第二繊維とを交編した緯編地を含む編物、及びそれを用いた衣料品に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
衣料品において、汗を素早く吸収して快適な状態に保つことは重要な機能の一つであり、例えば、スポーツ衣料やインナー衣料等においては、吸収した汗による生地の貼り付きやベタツキ感等の不快感を軽減することが求められる。生地の貼り付きやベタツキ感の原因の一つは、肌から衣料品に吸収された汗が再び肌側に戻ってしまうことにある。そこで、吸収した汗が再び肌側に戻らないように、生地に撥水処理を施した衣料品が実用化されている。
【0003】
例えば、編物からなる吸水性生地において、表面層(外側)が親水性糸で構成され、裏面層(肌側)が疎水性糸と親水性糸とが混在した混紡糸で構成され、生地の裏面から水滴を滴下したときに瞬時に吸水して表面層に拡散する吸水性生地が提案されている(特許文献1参照)。かかる生地(編物)によれば、瞬時に液体の水分(汗)が吸収され、大気側の表面層に拡散・移動するため、多量発汗時にも快適であるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-256495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、発汗が生じた際には、体温が上昇しているため、肌からは、液体の汗(水)だけではなく、気体の汗(水蒸気)としても放出される。このため、編物と肌との間の空間(以下、「編物-肌空間」とも称する)には、水だけでなく水蒸気も存在し、かかる水蒸気が存在することにより、比較的狭い編物-肌空間の湿度が上昇し、水蒸気の飽和状態に近づく。このとき、編物によって水を吸収し得たとしても、水蒸気を吸収し得ない場合には、発汗が落ち着いた後の体温の低下に伴い、水蒸気が凝縮し、水となって編物-肌空間に残存し、その結果、不快感が引き起こされてしまう。また、吸収した水を編物から素早く放出し得ない場合には、編物の吸水容量が飽和し、これに起因して不快感が引き起こされてしまう。
【0006】
このため、着用時の快適性を高めるためには、編物は、発汗が生じた際に、水を吸収する性能(吸水性能)に優れるだけでなく、水蒸気を吸収する性能(吸湿性能)に優れる必要があり、また、編物から水を水蒸気として外部環境に速やかに放出する性能(速乾性能)に優れる必要もある。
【0007】
この点に関し、特許文献1の編物は、吸湿性能、及び速乾性能に優れているとはいい難い。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、吸水性能だけでなく吸湿性能、及び速乾性能にも優れ、着用時の快適性に優れた編物、及びそれを用いた衣料品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明に係る編物の特徴構成は、
吸水性を有する第一繊維と、吸湿性を有し、かつ撥水性を有する第二繊維とを交編した緯編地を含む編物であって、
吸水機能を備えた第一面と、当該第一面とは反対の側の第二面とを有し、
所定のサイズに切り出した前記緯編地を100℃で2時間乾燥した乾燥緯編地の質量をW

とし、前記乾燥緯編地を20℃で相対湿度65%の環境下に24時間置いたときの緯編地の質量をW
65
とし、前記乾燥緯編地を40℃で相対湿度90%の環境下に24時間置いたときの緯編地の質量をW
90
としたとき、
20℃で相対湿度65%における前記緯編地の吸湿率MR

が、以下の式(1):
MR

(%) = (W
65
-W

)/W

× 100 ・・・(1)
で表され、
40℃で相対湿度90%における前記緯編地の吸湿率MR

が、以下の式(2):
MR

(%) = (W
90
-W

)/W

× 100 ・・・(2)
で表され、
以下の式(3):
ΔMR(%) = MR

- MR

・・・(3)
で表される前記緯編地の吸放湿特性値ΔMRが1.0%以上であり、
JIS L 1907(滴下法)に準拠して測定される前記第一面における吸水性(以下、「吸水性」とも称する)が5秒以下であり、
20℃で相対湿度65%の環境下において、前記第一面の側から前記緯編地にA

(g)の水を滴下し、所定時間経過後に前記緯編地に存在する水の重量をA

(g)としたとき、以下の式(4):


(%) = A

/A

× 100 ・・・(4)
で表される前記緯編地の残留水分率A

が10%以下となる前記所定時間(以下、「乾燥時間」とも称する)が55分以下であることにある。
【0010】
本構成の編物によれば、吸水性を有する第一繊維と、吸湿性を有し、かつ撥水性を有する第二繊維とを交編した緯編地を含む編物において、吸水機能を備えた第一面を有するものとすることにより、緯編地が有する編目(孔)による毛細管現象により、第一面から水、及び水蒸気(これらをまとめて「水分」とも称する)を吸収することができ、吸収した水分を第二面から水蒸気として放出(放湿)することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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