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公開番号2025012477
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023115335
出願日2023-07-13
発明の名称モールドコイル、リアクトル及びこれらの製造方法
出願人株式会社タムラ製作所
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01F 41/00 20060101AFI20250117BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】放熱面への樹脂漏れが抑制され、放熱性に優れたモールドコイル及びリアクトルの製造方法並びにモールドコイル及びリアクトルを提供する。
【解決手段】モールドコイル1の巻回工程では、放熱面27と隣接する外側面25よりも外側にはみ出したオフセット部51を連結側端面25に形成する。カバー設置工程では、側面カバー66で外側面25を覆い、連結側端面カバー65で連結側端面23を覆う。モールド成形工程では、スライド金型MSで側面カバー66を外側面25に押し付け、連結側端面カバー65を介して第1コイル2を巻軸方向に圧縮する。連結側端面カバー65は、オフセット部51を包み込むオフセットカバー7を有する。側面カバー66は、一端がオフセットカバー7に接続し、他端がスライド金型MSの放熱側底面MS2に接触するまで、当該側面カバー66の表面から隆起して延びる突起部8を有する。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
被覆樹脂から露出する放熱面を巻軸に沿って有するモールドコイルの製造方法であって、
前記放熱面と隣接しながら巻軸に沿って拡がる一方の側面よりも外側にはみ出したオフセット部を、巻軸と直交する少なくとも一方の端面に形成しながら、コイルを巻回する巻回工程と、
側面カバーで前記オフセット部がはみ出した前記側面を覆い、前記側面カバーと一体成形された端面カバーで前記オフセット部を有する前記端面を覆うカバー設置工程と、
スライド金型で前記側面カバーを前記側面に押し付けると共に、前記端面カバーを介して前記コイルを巻軸方向に圧縮しながら、樹脂を金型内に射出するモールド成形工程と、
を有し、
前記端面カバーは、前記側面カバーとの境界に、前記側面カバーよりも外側に張り出し、前記オフセット部を包み込むオフセットカバーを有し、
前記側面カバーは、一端が前記オフセットカバーに接続し、他端が前記スライド金型の底面に接触するまで、当該側面カバーの表面から隆起して延びる突起部を有すること、
を特徴とするモールドコイルの製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記オフセットカバーは、前記圧縮前は前記スライド金型と距離を取って位置し、前記圧縮に応じて前記スライド金型に近づき、
前記金型内に射出された樹脂は、前記側面カバーを乗り越えて、前記オフセットカバーと前記スライド金型との間に流れ込み、
前記突起部は、前記モールド成形工程で、前記圧縮に応じて前記スライド金型の底面を摺動しながら、前記スライド金型と前記オフセットカバーとの間にある前記放熱面への経路を塞ぐこと、
を特徴とする請求項1記載のモールドコイルの製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2記載のモールドコイルの製造方法を経た後、磁性体を含むコアに前記モールドコイルを装着する組み立て工程を含むこと、
を特徴とするリアクトルの製造方法。
【請求項4】
導電線の巻回体であるコイルと、
前記コイルの表面を覆う被覆樹脂と、
を備え、
前記コイルは、
巻軸に沿って拡がり、前記被覆樹脂から露出する放熱面と、
巻軸に沿って拡がり、前記放熱面に隣接する一方の側面と、
巻軸と直交する端面と、
少なくとも前記端面の一方に形成され、前記側面よりも外側にはみ出したオフセット部と、
を有し、
前記被覆樹脂は、
前記オフセット部がはみ出した前記側面を覆う側面カバーと、
前記側面カバーと一体成形され、前記オフセット部を有する前記端面を覆う端面カバーと、
前記端面カバーと前記側面カバーの境界に形成され、前記側面カバーよりも外側に張り出し、前記オフセット部を被覆するオフセットカバーと、
前記側面カバーの表面から隆起して前記コイルの巻軸に沿って延び、一端が前記オフセットカバーと接続する突起部と、
を有すること、
を特徴とするモールドコイル。
【請求項5】
前記被覆樹脂は、前記オフセットカバーに接触しながら前記突起部に突き当たるまで延び、前記オフセットカバーを始端とする幅は前記突起部の先端に及ばないモールド樹脂
を有すること、
を特徴とする請求項4記載のモールドコイル。
【請求項6】
請求項4又5記載のモールドコイルと、
磁性体を含み、前記モールドコイルが装着されるコアと、
を備えることを特徴とするリアクトル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、コイルを樹脂によってモールドして成るモールドコイル、当該モールドコイルを備えるリアクトル、及びこれらの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
コイルは、通電により巻数に従って磁束を発生させる。そのため、コイルは、電気エネルギーを磁気エネルギーに変換して蓄積及び放出する電磁気部品として用いられる。コイルは、リアクトルとも呼ばれ、多種多様の用途に使用されている。リアクトルとも呼ばれるコイルの利用分野としては、昇圧リアクトル、直列リアクトル、並列リアクトル、限流リアクトル、始動リアクトル、分路リアクトル、中性点リアクトル及び消弧リアクトル等が挙げられる。
【0003】
昇圧リアクトルは、ハイブリッド自動車や電気自動車の駆動システム等の車載用の昇圧回路に組み込まれる。直列リアクトルは、電動機回路に直列に接続し短絡時の電流を制限する。並列リアクトルは、並列回路間の電流分担を安定させる。限流リアクトルは、短絡時の電流を制限する。始動リアクトルは、機械を保護する電動機回路に直列に接続して始動電流を制限する。分路リアクトルは、送電線路に並列接続されて進相無効電力の補償や異常電圧を抑制する。中性点リアクトルは、中性点と大地間に接続して電力系統の地絡事故時に流れる地絡電流を制限するために使用する。消弧リアクトルは、三相電力系統の1線地絡時に発生するアークを自動的に消滅させる。
【0004】
コイルは樹脂によって被覆される場合がある。コイルを樹脂で被覆することにより、コイルが装着されるコアとコイルとが電気的に絶縁される。樹脂で被覆されたコイルはモールドコイルと呼ばれる。コイル周りの樹脂は、コイルと樹脂との密着性を高めるため、モールド成形により形成される。但し、放熱面への樹脂漏れを阻止するために、金型をコイルの表面に強く押し付けると、コイルの表面が損傷し、導電線のエナメル被覆が剥がれたりする虞がある。
【0005】
そこで、コイルと金型とに間に、コイルの一部表面は樹脂カバーで被覆するものとし、コイルと金型との間に樹脂カバーを介在させる。この樹脂カバーは、コイルの表面に押し付けられて、放熱面への樹脂漏れを阻止するだけでなく、コイルの凹凸を是正する役割を担うこともある。また、コイルのターン間の隙間を解消したり、コイルの巻軸に沿った長さを是正するために、樹脂をモールドする金型内で、コイルの端面に圧力を加えてコイルを圧縮することがある。樹脂カバーは、コイルの端面に配置されて、コイルの端面が圧力に直接晒されることを阻止する役割を担うこともある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-122964号公報
特開2021-61346号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、金型内では単純に樹脂を射出するだけではなく、樹脂カバーをコイルの表面に押し付けたり、樹脂カバーを介してコイルを圧縮することもあり、モールド成形工程は複雑化している。更に、コイルや樹脂カバーの形状も複雑化している。また、これらに対応する金型の形状も複雑化し、金型の分割数も多くなってしまう。そうすると、放熱面へ樹脂が漏れ出し易くなる。
【0008】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、放熱面への樹脂漏れが抑制され、放熱性に優れたモールドコイル及びリアクトルの製造方法並びにモールドコイル及びリアクトルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記のような課題を解決するため、本実施形態に係るモールドコイルの製造方法は、被覆樹脂から露出する放熱面を巻軸に沿って有するモールドコイルの製造方法であって、前記放熱面と隣接しながら巻軸に沿って拡がる一方の側面よりも外側にはみ出したオフセット部を、巻軸と直交する少なくとも一方の端面に形成しながら、コイルを巻回する巻回工程と、側面カバーで前記オフセット部がはみ出した前記側面を覆い、前記側面カバーと一体成形された端面カバーで前記オフセット部を有する前記端面を覆うカバー設置工程と、スライド金型で前記側面カバーを前記側面に押し付けると共に、前記端面カバーを介して前記コイルを巻軸方向に圧縮しながら、樹脂を金型内に射出するモールド成形工程と、を有し、前記端面カバーは、前記側面カバーとの境界に、前記側面カバーよりも外側に張り出し、前記オフセット部を包み込むオフセットカバーを有し、前記側面カバーは、一端が前記オフセットカバーに接続し、他端が前記スライド金型の底面に接触するまで、当該側面カバーの表面から隆起して延びる突起部を有する。
【0010】
前記オフセットカバーは、前記圧縮前は前記スライド金型と距離を取って位置し、前記圧縮に応じて前記スライド金型に近づき、前記金型内に射出された樹脂は、前記側面カバーを乗り越えて、前記オフセットカバーと前記スライド金型との間に流れ込み、前記突起部は、前記モールド成形工程で、前記圧縮に応じて前記スライド金型の底面を摺動しながら、前記スライド金型と前記オフセットカバーとの間にある前記放熱面への経路を塞ぐようにしてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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