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公開番号
2025015939
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-31
出願番号
2023118863
出願日
2023-07-21
発明の名称
複合平面アンテナ装置
出願人
原田工業株式会社
代理人
個人
主分類
H01Q
13/08 20060101AFI20250124BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】限られたスペースの中であってもアンテナ特性の劣化が少ない複数の周波数帯に対応可能な複合平面アンテナ装置を提供する。
【解決手段】複合平面アンテナ装置は、第1給電部10と第2給電部20と第1平面エレメント30と第2平面エレメント40とフィルタ部50とからなる。第1平面エレメント30は、接地導体面1の上に対向して配置され、第1周波数帯に対応可能である。第2平面エレメント40は、接地導体面1の上に対向して第1平面エレメント30と同一平面上に配置され、第1平面エレメント30の長手方向の縁部に対して所定幅のギャップGを介して配置され、第1平面エレメント30と共に用いられることで第2周波数帯に対応可能である。フィルタ部50は、第1平面エレメント30と第2平面エレメント40との間のギャップGに接続され、第1周波数帯の信号を減衰させ第2周波数帯の信号を通過させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
接地導体面上に配置され複数の周波数帯に対応可能な複合平面アンテナ装置であって、該複合平面アンテナ装置は、
第1周波数帯用の第1給電部と、
第1周波数帯よりも低い第2周波数帯用の第2給電部と、
接地導体面の上に対向して配置され、第1給電部に接続され、第1周波数帯に対応可能な第1平面エレメントと、
接地導体面の上に対向して第1平面エレメントと同一平面上に配置され第2給電部に接続される第2平面エレメントであって、第2平面エレメントの長手方向の縁部が第1平面エレメントの長手方向の縁部に対して所定幅のギャップを介して配置され、第1平面エレメントと共に用いられることで第2周波数帯に対応可能な、第2平面エレメントと、
前記第1平面エレメントと第2平面エレメントとの間のギャップに接続され、第1周波数帯の信号を減衰させ第2周波数帯の信号を通過させるフィルタ部と、
を具備することを特徴とする複合平面アンテナ装置。
続きを表示(約 600 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の複合平面アンテナ装置において、前記フィルタ部は、第1平面エレメントの第1給電部から遠い位置近傍と、第2平面エレメントの第2給電部から遠い位置近傍との間のギャップに接続されることを特徴とする複合平面アンテナ装置。
【請求項3】
請求項1に記載の複合平面アンテナ装置において、前記フィルタ部は、第1平面エレメント及び第2平面エレメントから接地導体面までの間の距離が変化する場合、第1平面エレメント及び第2平面エレメントの接地導体面から遠い位置近傍のギャップに接続されることを特徴とする複合平面アンテナ装置。
【請求項4】
請求項1に記載の複合平面アンテナ装置において、前記第2平面エレメントは、第2給電部に共振コイルを介して接続されることを特徴とする複合平面アンテナ装置。
【請求項5】
請求項4に記載の複合平面アンテナ装置において、
前記フィルタ部は、トラップコイルからなり、
前記共振コイルは、トラップコイルよりも低いインダクタンスを有する、
ことを特徴とする複合平面アンテナ装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項4の何れかに記載の複合平面アンテナ装置において、前記フィルタ部は、トラップコイル又はローパスフィルタ回路からなることを特徴とする複合平面アンテナ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は複合平面アンテナ装置に関し、特に、接地導体面上に配置され複数の周波数帯に対応可能な複合平面アンテナ装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
車両に搭載される複数の周波数帯に対応可能なアンテナ装置、例えば、AM/FM帯に対応するアンテナ装置には、ピラーアンテナやルーフマウントアンテナ、ガラスアンテナ等、種々のものが存在する。しかしながら、突出量の多いピラーアンテナは、接触等により折れ曲がる可能性が高いものである。また、ルーフマウントアンテナは、地上高が高くなるため立体駐車場や自動洗車機等において倒したり取り外したりする必要がある。そして、ガラスアンテナは車種毎に固有の開発が必要となり開発コスト等が高くなるといった問題もある。
【0003】
そして、近来では車両のデザイン性も重視されてきており、車両に搭載されるアンテナ装置は極力車両の美観を損ねないようなものが求められている。そこで、スポイラ内蔵型アンテナ装置や車両ボディ埋め込み型アンテナ装置が開発されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、本願出願人と同一出願人による車両ボディ埋め込み型アンテナ装置が開示されている。特許文献1に開示の車両ボディ埋め込み型アンテナ装置は、車両の金属ボディに設けられたバスタブ形状部の内部に板状アンテナエレメントが配置されるものである。バスタブ形状部の内部で配置可能な最上位に板状アンテナエレメントを配置することで、板状アンテナエレメントの信号受信性能の劣化を抑えることが可能となるものである。さらに、バスタブ形状部の内部に配置されるため、車両内部の電装品から放射されるノイズも遮蔽されるので、別途ノイズ対策等を行う必要もないものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2023-031519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術のバスタブ形状部の内部に配置する車両ボディ埋め込み型アンテナ装置では、バスタブ形状部の底部も金属ボディであるため、接地用ブラケット等を介してピラーにアンテナ電流を流す割合が減少する。このため、限られたスペースの中でアンテナ感度が低下するような厳しい環境下において、複数の板状アンテナエレメントを用いて複数の周波数帯に対応可能な複合アンテナ装置を実現するのは、エレメントサイズやエレメント間のアイソレーションの問題もあり、難しかった。限られたスペースの中で複数のエレメントを用いる場合、エレメント同士を近接させると、エレメント間で結合が生じて双方に劣化が生じてしまう。例えばFM周波数帯とDAB周波数帯といった、近い周波数帯のエレメントの場合、DAB周波数帯のアンテナ特性を向上させるとFM周波数帯のアンテナ特性が劣化するといった相反する関係となる。これらのアンテナ特性は、波長短縮によるエレメントの効率とエレメントのサイズに依存する。一方、共通のエレメントを用いて分配器で分離して複数の周波数帯に対応可能な構成の場合には、分配器によるロスが発生し得る。したがって、従来の何れの方式でも同サイズの単独のエレメントと比較してアンテナ特性の劣化は否めなかった。
【0007】
本発明は、斯かる実情に鑑み、限られたスペースの中であってもアンテナ特性の劣化が少ない複数の周波数帯に対応可能な複合平面アンテナ装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した本発明の目的を達成するために、本発明による複合平面アンテナ装置は、第1周波数帯用の第1給電部と、第1周波数帯よりも低い第2周波数帯用の第2給電部と、接地導体面の上に対向して配置され、第1給電部に接続され、第1周波数帯に対応可能な第1平面エレメントと、接地導体面の上に対向して第1平面エレメントと同一平面上に配置され第2給電部に接続される第2平面エレメントであって、第2平面エレメントの長手方向の縁部が第1平面エレメントの長手方向の縁部に対して所定幅のギャップを介して配置され、第1平面エレメントと共に用いられることで第2周波数帯に対応可能な、第2平面エレメントと、第1平面エレメントと第2平面エレメントとの間のギャップに接続され、第1周波数帯の信号を減衰させ第2周波数帯の信号を通過させるフィルタ部と、を具備するものである。
【0009】
ここで、フィルタ部は、第1平面エレメントの第1給電部から遠い位置近傍と、第2平面エレメントの第2給電部から遠い位置近傍との間のギャップに接続されるものであれば良い。
【0010】
また、フィルタ部は、第1平面エレメント及び第2平面エレメントから接地導体面までの間の距離が変化する場合、第1平面エレメント及び第2平面エレメントの接地導体面から遠い位置近傍のギャップに接続されるものであっても良い。
(【0011】以降は省略されています)
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