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公開番号
2025032702
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-12
出願番号
2023138133
出願日
2023-08-28
発明の名称
スパークプラグ電極およびスパークプラグ
出願人
株式会社デンソー
代理人
弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類
H01T
13/20 20060101AFI20250305BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】溶融再凝固部と貴金属合金チップ及びNi合金母材との両境界側において貴金属比率の範囲を従来よりも広げた状態で、Ni合金母材及び貴金属チップ合金の接合信頼性を確保可能なスパークプラグ電極、スパークプラグを提供する。
【解決手段】スパークプラグ電極1は、Ni合金母材101及び貴金属合金チップ102の間に両者の成分を含む溶融再凝固部103を有する。貴金属合金チップ102はPt:2~23質量%、Ta:0.3~5.4質量%を含有するIr-Pt-Ta合金よりなる。溶融再凝固部103はβ
max
≦3.6、25%≦α1
ave
、α2
ave
≦90%を満たす。但し、β
max
=α2
max
/α1
min
、α1
min
:第1の仮想ラインL1上の貴金属比率α1の最小値、α2
max
:第2の仮想ラインL2上の貴金属比率α2の最大値、α1
ave
:上記貴金属比率α1の平均値、α2
ave
:上記貴金属比率α2の平均値。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
Ni合金母材(101)と前記Ni合金母材に溶接された貴金属合金チップ(102)とを備える中心電極(10)を有するスパークプラグ電極(1)であって、
前記Ni合金母材と前記貴金属合金チップとの間に、前記Ni合金母材の成分と前記貴金属合金チップの成分とを含む溶融再凝固部(103)が形成されており、
前記貴金属合金チップは、Pt:2質量%以上23質量%以下、Ta:0.3質量%以上5.4質量%以下を含有するIr-Pt-Ta合金より構成されており、
前記中心電極の中心軸線(C)方向に沿った電極断面において、
前記溶融再凝固部の前記中心軸線方向の最大幅をH
max
とし、
前記溶融再凝固部と前記貴金属合金チップとの第1の境界(B1)から前記中心軸線方向に0.1×H
max
分だけ前記溶融再凝固部側に入った位置に前記第1の境界と並走するように引いた第1の仮想ライン(L1)上における貴金属比率α1の最小値をα1
min
とし、
前記溶融再凝固部と前記Ni合金母材との第2の境界(B2)から前記中心軸線方向に0.1×H
max
分だけ前記溶融再凝固部側に入った位置に前記第2の境界と並走するように引いた第2の仮想ライン(L2)上における貴金属比率α2の最大値をα2
max
とし、
α2
max
/α1
min
の式により算出される貴金属比率の割合の最大値をβ
max
としたとき、
β
max
≦3.6、
前記第1の仮想ライン上における貴金属比率α1の平均値であるα1
ave
が25%以上、
前記第2の仮想ライン上における貴金属比率α2の平均値であるα2
ave
が90%以下である、
スパークプラグ電極(1)。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
前記溶融再凝固部は、電極外周面(103a)から前記中心軸線に向かって溶け込み再凝固することによって形成されたものであり、
前記中心軸線方向に沿った電極断面において、
前記溶融再凝固部は、中心部において連続している、
請求項1に記載のスパークプラグ電極。
【請求項3】
800℃における前記溶融再凝固部の強度を、温度差780℃を与えたときに前記溶融再凝固部に生じる熱応力により除した値であるストレングス・ストレス比をSS比とし、
前記貴金属合金チップを構成する前記Ir-Pt-Ta合金をIr:90質量%-Rh:10質量%であるIr-Rh合金に置換して構成した比較用中心電極の前記SS比をSS1とし、
前記貴金属合金チップが前記Ir-Pt-Ta合金より構成されている前記中心電極の前記SS比をSS2とし、
前記SS1に対する前記SS2の割合としてSS2/SS1の式により算出される接合信頼性の向上割合をSSRとしたとき、
1.2≦SSRである、
請求項1または請求項2に記載のスパークプラグ電極。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載のスパークプラグ電極を有する、スパークプラグ(2)。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、スパークプラグ電極およびスパークプラグに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に記載されるように、電極母材と電極母材に溶接されたIr-Rh合金からなる貴金属合金チップとを有する中心電極を備えたスパークプラグ電極が知られている。
【0003】
特許文献1によれば、電極母材と貴金属合金チップとの間に形成された、電極母材の成分と貴金属チップの成分とが混合した混合部において、貴金属合金チップとの境界に接する第1所定領域における貴金属比率が40重量%以上であり、電極母材との境界に接する第2所定領域における貴金属比率が80重量%以下である構成を採用することにより、電極母材と貴金属チップ合金との接合信頼性を安定的に確保することができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-82539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術は、以下の点で改善の余地がある。すなわち、特許文献1の技術に記載されるように、第1所定領域および第2所定領域における各貴金属比率を所定範囲に収めるためには、電極母材と貴金属合金チップとのレーザ溶接時に、溶融させる電極母材と貴金属合金チップの量を高精度にコントロールする必要がある。そのため、特許文献1の技術は、レーザ照射位置のバラツキが大きい場合には、電極母材と貴金属チップ合金との接合信頼性を確保することが困難である。つまり、特許文献1の技術は、第1所定領域および第2所定領域における各貴金属比率が特許文献1で規定される範囲以上に広がった場合には、電極母材と貴金属チップ合金との接合信頼性を確保することができない。
【0006】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、溶融再凝固部と貴金属合金チップとの境界側、および、溶融再凝固部とNi合金母材と境界側の両方において貴金属比率の範囲を従来よりも広げた状態で、Ni合金母材と貴金属チップ合金との接合信頼性を確保することが可能なスパークプラグ電極、また、これを用いたスパークプラグを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、
Ni合金母材(101)と前記Ni合金母材に溶接された貴金属合金チップ(102)とを備える中心電極(10)を有するスパークプラグ電極(1)であって、
前記Ni合金母材と前記貴金属合金チップとの間に、前記Ni合金母材の成分と前記貴金属合金チップの成分とを含む溶融再凝固部(103)が形成されており、
前記貴金属合金チップは、Pt:2質量%以上23質量%以下、Ta:0.3質量%以上5.4質量%以下を含有するIr-Pt-Ta合金より構成されており、
前記中心電極の中心軸線(C)方向に沿った電極断面において、
前記溶融再凝固部の前記中心軸線方向の最大幅をH
max
とし、
前記溶融再凝固部と前記貴金属合金チップとの第1の境界(B1)から前記中心軸線方向に0.1×H
max
分だけ前記溶融再凝固部側に入った位置に前記第1の境界と並走するように引いた第1の仮想ライン(L1)上における貴金属比率α1の最小値をα1
min
とし、
前記溶融再凝固部と前記Ni合金母材との第2の境界(B2)から前記中心軸線方向に0.1×H
max
分だけ前記溶融再凝固部側に入った位置に前記第2の境界と並走するように引いた第2の仮想ライン(L2)上における貴金属比率α2の最大値をα2
max
とし、
α2
max
/α1
min
の式により算出される貴金属比率の割合の最大値をβ
max
としたとき、
β
max
≦3.6、
前記第1の仮想ライン上における貴金属比率α1の平均値であるα1
ave
が25%以上、
前記第2の仮想ライン上における貴金属比率α2の平均値であるα2
ave
が90%以下である、
スパークプラグ電極(1)にある。
【0008】
本発明の他の態様は、
前記スパークプラグ電極を有する、スパークプラグ(2)にある。
【発明の効果】
【0009】
上記スパークプラグ電極は、上記構成を有している。また、上記スパークプラグは、上記スパークプラグ電極を有している。そのため、上記スパークプラグ電極および上記スパークプラグによれば、溶融再凝固部と貴金属合金チップとの第1の境界側、および、溶融再凝固部とNi合金母材との第2の境界側の両方において貴金属比率の範囲を従来よりも広げても、冷熱サイクルによるクラック進展を抑制することができる。
【0010】
それ故、上記スパークプラグ電極および上記スパークプラグによれば、溶融再凝固部と貴金属合金チップとの境界側、および、溶融再凝固部とNi合金母材と境界側の両方において貴金属比率の範囲を従来よりも広げた状態で、Ni合金母材と貴金属チップ合金との接合信頼性を確保することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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