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公開番号
2025017799
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-06
出願番号
2023121047
出願日
2023-07-25
発明の名称
半導体装置
出願人
株式会社デンソー
代理人
弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類
H10D
30/66 20250101AFI20250130BHJP()
要約
【課題】順方向電圧がばらつくことを抑制できる半導体装置を提供する。
【解決手段】ベース層12は、イオン注入層であり、第2ベース層12bは、エミッタ領域17とバリア領域17との間であって、エミッタ領域17との境界およびバリア領域16の境界と異なる深さに不純物濃度が最大となるピーク位置P2を有し、FWD領域の第2ベース層12bの表層部には、コンタクト領域18と共に第1導電型の安定化層19が形成されており、第1電極22は、FWD領域において、コンタクト領域18および安定化層19と電気的に接続されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
IGBT素子を有するIGBT領域(1)と、FWD素子を有するFWD領域(2)とが共通の半導体基板(10)に形成されている半導体装置であって、
前記IGBT領域および前記FWD領域を有し、第1導電型のドリフト層(11)と、前記ドリフト層上に形成された第2導電型のベース層(12)と、前記IGBT領域において、前記ドリフト層のうちの前記ベース層側と反対側に形成された第2導電型のコレクタ層(24)と、前記FWD領域において、前記ドリフト層のうちの前記ベース層側と反対側に形成された第1導電型のカソード層(25)と、を含み、前記ベース層側の面を一面(10a)とし、前記コレクタ層および前記カソード層側の面を他面(10b)とする前記半導体基板と、
前記ベース層内に形成され、前記ベース層を前記ドリフト層側の第1ベース層(12a)と前記半導体基板の一面側の第2ベース層(12b)とに分割する第1導電型のバリア領域(16)と、
前記IGBT領域の前記ベース層および前記バリア領域を貫通して前記ドリフト層に達するトレンチ(13)の壁面に形成されたゲート絶縁膜(14)と、前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極(15)とを有するトレンチゲート構造と、
前記IGBT領域の前記第2ベース層の表層部に形成され、前記トレンチと接する第1導電型のエミッタ領域(17)と、
前記FWD領域の前記ベース層の表層部に形成され、前記ベース層よりも高不純物濃度とされた第2導電型のコンタクト領域(18)と、
前記半導体基板の一面側に配置され、前記エミッタ領域および前記コンタクト領域と電気的に接続される第1電極(22)と、
前記半導体基板の他面側に配置され、前記コレクタ層および前記カソード層と電気的に接続される第2電極(26)と、を備え、
前記ベース層は、イオン注入層であり、
前記第2ベース層は、前記エミッタ領域と前記バリア領域との間であって、前記エミッタ領域との境界および前記バリア領域の境界と異なる深さに不純物濃度が最大となるピーク位置(P2)を有し、
前記FWD領域の前記第2ベース層の表層部には、前記コンタクト領域と共に第1導電型の安定化層(19)が形成されており、
前記第1電極は、前記FWD領域において、前記コンタクト領域および前記安定化層と電気的に接続されている半導体装置。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
前記安定化層は、前記FWD領域において、前記半導体基板の一面のうちの前記コンタクト領域と異なる部分の全領域に形成されている請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記安定化層は、前記IGBT領域の前記第2ベース層の表層部にも形成されている請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記コンタクト領域は、前記IGBT領域において、前記第2ベース層の表層部にも形成され、
前記安定化層は、前記FWD領域において、前記半導体基板の一面のうちの前記コンタクト領域と異なる部分の全領域に形成され、さらに前記IGBT領域において、前記半導体基板の一面のうちの前記エミッタ領域および前記コンタクト領域と異なる部分の全領域に形成されており、前記コンタクト領域よりも不純物濃度が低くされている請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記IGBT領域の安定化層は、前記半導体基板の一面から前記エミッタ領域における不純物濃度が最大となるピーク位置までの深さに対し、前記半導体基板の一面から前記安定化層における不純物濃度が最大となるピーク位置までの深さが58%以下とされている請求項3または4に記載の半導体装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、絶縁ゲート構造を有する絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(以下では、IGBTという)素子とフリーホイールダイオード(以下では、FWDという)素子とが共通の半導体基板に形成された半導体装置に関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、IGBT素子が形成された半導体装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、この半導体装置は、N型のドリフト層上にP型のベース層が配置され、ベース層の表層部にN型のエミッタ領域が形成されている。そして、この半導体装置では、IGBT領域がオン状態である際にドリフト層からベース層側に正孔(すなわち、キャリア)が流入することを抑制できるように、ベース層内に、ベース層を厚さ方向に分割するN型のバリア領域が配置されている。
【0003】
また、この半導体装置では、ベース層は、P型不純物をイオン注入したイオン注入層で構成されている。詳しくは、ベース層は、ベース層のうちのドリフト層側の部分を第1ベース層とすると共に、バリア領域を挟んで第1ベース層と反対側に位置する部分を第2ベース層とすると、次のように構成されている。すなわち、第1ベース層は、P型不純物濃度が最大となる第1ピーク位置がバリア領域とドリフト層との間に位置するように形成されている。第2ベース層は、P型不純物濃度が最大となる第2ピーク位置がエミッタ領域とバリア領域との間に位置するように形成されている。なお、第1ピーク位置は、バリア領域またはドリフト層との境界と異なる位置となるように調整され、例えば、バリア領域とドリフト層との間の略中心となる位置に調整されている。第2ピーク位置は、エミッタ領域またはバリア領域との境界と異なる位置となるように調整され、例えば、エミッタ領域とバリア領域との間の略中心となる位置となるように調整される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-103326号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、本発明者らは、IGBT素子とFWD素子とが共通の半導体基板に形成された、いわゆるRC(Reverse Conductingの略)-IGBT構造の半導体装置を検討している。そして、本発明者らは、FWD素子におけるベース層は、製造工程の簡略化を図るため、IGBT素子と同様の構成とすることを検討している。なお、この半導体装置では、半導体基板の一面側にベース層やエミッタ領域等が形成される。
【0006】
この場合、上記のように第2ベース層の第2ピーク位置が調整される場合、ベース層がイオン注入層で構成されるため、第2ベース層のうちの半導体基板の一面を構成する部分は、第2ピーク位置から徐々に不純物濃度が薄くされた不純物濃度となり、不純物濃度がばらつき易い。したがって、FWD素子では、順方向電圧がばらつく可能性がある。
【0007】
本開示は、順方向電圧がばらつくことを抑制できる半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の1つの観点によれば、半導体装置は、IGBT領域およびFWD領域を有し、第1導電型のドリフト層(11)と、ドリフト層上に形成された第2導電型のベース層(12)と、IGBT領域において、ドリフト層のうちのベース層側と反対側に形成された第2導電型のコレクタ層(24)と、FWD領域において、ドリフト層のうちのベース層側と反対側に形成された第1導電型のカソード層(25)と、を含み、ベース層側の面を一面(10a)とし、コレクタ層およびカソード層側の面を他面(10b)とする半導体基板と、ベース層内に形成され、ベース層をドリフト層側の第1ベース層(12a)と半導体基板の一面側の第2ベース層(12b)とに分割する第1導電型のバリア領域(16)と、IGBT領域のベース層およびバリア領域を貫通してドリフト層に達するトレンチ(13)の壁面に形成されたゲート絶縁膜(14)と、ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極(15)とを有するトレンチゲート構造と、IGBT領域の第2ベース層の表層部に形成され、トレンチと接する第1導電型のエミッタ領域(17)と、FWD領域のベース層の表層部に形成され、ベース層よりも高不純物濃度とされた第2導電型のコンタクト領域(18)と、半導体基板の一面側に配置され、エミッタ領域およびコンタクト領域と電気的に接続される第1電極(22)と、半導体基板の他面側に配置され、コレクタ層およびカソード層と電気的に接続される第2電極(26)と、を備え、ベース層は、イオン注入層であり、第2ベース層は、エミッタ領域とバリア領域との間であって、エミッタ領域との境界およびバリア領域の境界と異なる深さに不純物濃度が最大となるピーク位置(P2)を有し、FWD領域の第2ベース層の表層部には、コンタクト領域と共に第1導電型の安定化層(19)が形成されており、第1電極は、FWD領域において、コンタクト領域および安定化層と電気的に接続されている。
【0009】
これによれば、FWD領域は、第1電極と接続される半導体基板の一面がN型の安定化層を含んで構成されており、第1電極は、コンタクト領域および安定化層と電気的に接続されている。このため、FWD領域における半導体基板の一面がコンタクト領域および第2ベース層のみで構成されている場合と比較して、半導体基板の一面における不純物濃度がばらつき易い第2ベース層の割合を少なくでき、FWD素子の順方向電圧がばらつくことを抑制できる。
【0010】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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