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公開番号2025032772
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-12
出願番号2023138241
出願日2023-08-28
発明の名称引き外し装置、回路遮断器、及び分電盤
出願人パナソニック株式会社
代理人弁理士法人北斗特許事務所
主分類H01H 81/00 20060101AFI20250305BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】可動鉄片が固定鉄片に向かって移動することで発生する引き外し力が高い引き外し装置、回路遮断器、及び分電盤を提供すること。
【解決手段】引き外し装置1は、第1固定鉄片11Aと第1可動鉄片12Aと第1押し込み部14Aとを有する第1引き外し部1A、及び、第2固定鉄片11Bと第2可動鉄片12Bと第2押し込み部14Bとを有する第2引き外し部1Bを備える。第1押し込み部14Aは、異常が生じた場合に、第1固定鉄片11Aに向かって移動する第1可動鉄片12Aに連動し、第1ラッチ部3Aを第1非ラッチ位置に向かって押し込む。第2押し込み部14Bは、異常が生じた場合に、第2固定鉄片11Bに向かって移動する第2可動鉄片12Bに連動し、第2ラッチ部3Bを第2非ラッチ位置に向かって押し込む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
接点部を経由して外部電源から負荷に供給される電力に異常が生じた場合に、第１ラッチ部を第１ラッチ位置から第１非ラッチ位置に向かって移動させ、かつ第２ラッチ部を第２ラッチ位置から第２非ラッチ位置に向かって移動させることによって、前記接点部を開極させる引き外し装置であって、
前記第１ラッチ部を前記第１非ラッチ位置に向かって移動させる第１引き外し部と、
前記第１引き外し部とは別体であり、前記第２ラッチ部を前記第２非ラッチ位置に向かって移動させる第２引き外し部と、を備え、
前記第１引き外し部は、
第１固定鉄片と、
前記異常が生じた場合に、前記第１固定鉄片に向かって移動するように構成されている第１可動鉄片と、
前記第１固定鉄片に向かって移動する前記第１可動鉄片に連動し、前記第１ラッチ部を前記第１非ラッチ位置に向かって押し込む第１押し込み部と、を有し、
前記第２引き外し部は、
第２固定鉄片と、
前記異常が生じた場合に、前記第２固定鉄片に向かって移動するように構成されている第２可動鉄片と、
前記第２固定鉄片に向かって移動する前記第２可動鉄片に連動し、前記第２ラッチ部を前記第２非ラッチ位置に向かって押し込む第２押し込み部と、を有する、
引き外し装置。
続きを表示（約 1,200 文字）【請求項２】
前記第１引き外し部は、前記電力の電流値が第１閾値よりも高くなった場合に、前記第１可動鉄片が前記第１固定鉄片に向かって移動するように構成されており、
前記第２引き外し部は、前記電力の電流値が第２閾値よりも高くなった場合に、前記第２可動鉄片が前記第２固定鉄片に向かって移動するように構成されており、
前記第２閾値は、前記第１閾値より高い、
請求項１に記載の引き外し装置。
【請求項３】
前記第１ラッチ部及び前記第２ラッチ部は、前記第１ラッチ部及び前記第２ラッチ部として機能する単一の共通ラッチ部であり、
前記第１押し込み部及び前記第２押し込み部は、前記第１非ラッチ位置及び前記第２非ラッチ位置である共通非ラッチ位置に向かって、前記共通ラッチ部を押し込む、
請求項１に記載の引き外し装置。
【請求項４】
前記第１押し込み部は、前記共通ラッチ部の第１部分を押し込み、
前記第２押し込み部は、前記共通ラッチ部の前記第１部分とは異なる第２部分を押し込む、
請求項３に記載の引き外し装置。
【請求項５】
前記第１可動鉄片及び前記第２可動鉄片の各々は、長尺の板部材であり、
前記第１引き外し部及び前記第２引き外し部は、前記第１可動鉄片の第１長手方向及び前記第２可動鉄片の第２長手方向の両方に直交する方向から見た場合に、前記第１長手方向と前記第２長手方向とが交差するように、配置されている、
請求項１に記載の引き外し装置。
【請求項６】
請求項１に記載の引き外し装置と、
前記外部電源に電気的に接続される第１端子部と、
前記負荷に電気的に接続される第２端子部と、
前記第１端子部と前記第２端子部との間の電路に挿入されている前記接点部と、
前記第１押し込み部によって前記第１非ラッチ位置に向かって押し込まれる前記第１ラッチ部と、
前記第２押し込み部によって前記第２非ラッチ位置に向かって押し込まれる前記第２ラッチ部と、を備える、
回路遮断器。
【請求項７】
前記第１引き外し部は、前記接点部と前記第２端子部との間の第２電路に配置され、
前記第２引き外し部は、前記第１端子部と前記接点部との間の第１電路に配置される、
請求項６に記載の回路遮断器。
【請求項８】
前記第１押し込み部は、前記第１電路に供給される前記電力に異常が生じた場合に、前記第１ラッチ部を前記第１非ラッチ位置に向かって押し込み、
前記第２押し込み部は、前記第２電路に供給される前記電力に異常が生じた場合に、前記第２ラッチ部を前記第２非ラッチ位置に向かって押し込む、
請求項７に記載の回路遮断器。
【請求項９】
請求項６に記載の回路遮断器と、
前記回路遮断器を収容するキャビネットと、を備える、
分電盤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、一般に、引き外し装置、回路遮断器、及び分電盤に関する。より詳細には、本開示は、異常が生じた場合に接点部を開極させる引き外し装置、回路遮断器、及び分電盤に関する。
続きを表示（約 2,300 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１には、筐体内に、過電流引き外し部収容室と、開閉機構部収容室と、アークバリヤ収容室と、接点部収容室と、が形成された回路遮断器が記載されている。過電流引き外し部収容室は、過電流引き外し部を収容し、負荷側端子部と開閉機構部収容室との間に位置する。開閉機構部収容室は、過電流引き外し部収容室と電源側端子部との間に位置する。アークバリヤ収容室は、電源側端子部と負荷側端子部との間に位置すると共に、過電流引き外し部収容室及び開閉機構部収容室の下方に位置する。接点部収容室は、アークバリヤ収容室内の電源側端子部側の端部に位置する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１３－７７４２３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ところで、特許文献１に記載されている回路遮断器が有する過電流引き外し部のような引き外し装置では、電磁石の代わりに固定鉄片及び可動鉄片を備え、異常が生じた場合に可動鉄片が固定鉄片に向かって移動することによって、接点部を開極させるように構成されることがある。この場合、引き外し装置は、可動鉄片が固定鉄片に向かって移動することで発生する引き外し力が高いことが求められている。
【０００５】
本開示の目的とするところは、可動鉄片が固定鉄片に向かって移動することで発生する引き外し力が高い引き外し装置、回路遮断器、及び分電盤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本開示の一態様に係る引き外し装置は、接点部を経由して外部電源から負荷に供給される電力に異常が生じた場合に、第１ラッチ部を第１ラッチ位置から第１非ラッチ位置に向かって移動させ、かつ第２ラッチ部を第２ラッチ位置から第２非ラッチ位置に向かって移動させることによって、前記接点部を開極させる引き外し装置である。前記引き外し装置は、第１引き外し部と、第２引き外し部と、を備える。前記第１引き外し部は、前記第１ラッチ部を前記第１非ラッチ位置に向かって移動させる。前記第２引き外し部は、前記第１引き外し部とは別体であり、前記第２ラッチ部を前記第２非ラッチ位置に向かって移動させる。前記第１引き外し部は、第１固定鉄片と、第１可動鉄片と、第１押し込み部と、を有する。前記第１可動鉄片は、前記異常が生じた場合に、前記第１固定鉄片に向かって移動するように構成されている。前記第１押し込み部は、前記第１固定鉄片に向かって移動する前記第１可動鉄片に連動し、前記第１ラッチ部を前記第１非ラッチ位置に向かって押し込む。前記第２引き外し部は、第２固定鉄片と、第２可動鉄片と、第２押し込み部と、を有する。前記第２可動鉄片は、前記異常が生じた場合に、前記第２固定鉄片に向かって移動するように構成されている。前記第２押し込み部は、前記第２固定鉄片に向かって移動する前記第２可動鉄片に連動し、前記第２ラッチ部を前記第２非ラッチ位置に向かって押し込む。
【０００７】
本開示の一態様に係る回路遮断器は、前記引き外し装置と、第１端子部と、第２端子部と、前記接点部と、前記第１ラッチ部と、前記第２ラッチ部と、を備える。前記第１端子部は、前記外部電源に電気的に接続される。前記第２端子部は、前記負荷に電気的に接続される。前記接点部は、前記第１端子部と前記第２端子部との間の電路に挿入されている。前記第１ラッチ部は、前記第１押し込み部によって前記第１非ラッチ位置に向かって押し込まれる。前記第２ラッチ部は、前記第２押し込み部によって前記第２非ラッチ位置に向かって押し込まれる。
【０００８】
本開示の一態様に係る分電盤は、前記回路遮断器と、前記回路遮断器を収容するキャビネットと、を備える。
【発明の効果】
【０００９】
本開示によれば、可動鉄片が固定鉄片に向かって移動することで発生する引き外し力が高いという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
図１は、本実施形態に係る回路遮断器において第１ブロックを取り外した状態の平面図であり、接点部が閉極している図である。
図２は、同上の回路遮断器において第１ブロックを取り外した状態の平面図であり、接点部が開極している図である。
図３は、同上の回路遮断器を含む分電盤の外観図である。
図４は、同上の回路遮断器の斜視図である。
図５は、同上の回路遮断器における引き外し装置の第１引き外し部の外観斜視図である。
図６Ａは、図１における、同上の回路遮断器における引き外し装置の第１引き外し部を含む要部平面図である。図６Ｂは、図２における、同上の回路遮断器における引き外し装置の第１引き外し部を含む要部平面図である。
図７は、同上の回路遮断器における引き外し装置の第２引き外し部の要部外観斜視図である。
図８Ａは、図１における、同上の回路遮断器における引き外し装置の第２引き外し部を含む要部平面図である。図８Ｂは、図２における、同上の回路遮断器における引き外し装置の第２引き外し部を含む要部平面図である。
図９は、同上の回路遮断器における主回路に流れる電流による引き外し力の変化を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

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