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公開番号2025032805
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-12
出願番号2023138287
出願日2023-08-28
発明の名称コンデンサ用導電性高分子溶液、固体電解コンデンサ及び製造方法
出願人日本ケミコン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01G 9/028 20060101AFI20250305BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】固体電解コンデンサの静電容量を高めるためのコンデンサ用導電性高分子溶液、静電容量を高めた固体電解コンデンサ及び製造方法を提供する。
【解決手段】コンデンサ用導電性高分子溶液は、エチレンジオキシ骨格にメチレンホスホン酸基が導入された3,4-エチレンジオキシチオフェンの重合体(ホスホン酸基導入PEDOT)と、アミン及びアンモニアを含む。固体電解コンデンサは、このようなコンデンサ用導電性高分子溶液を、陽極箔、陰極箔、セパレータ、又はこれらの複数に付着及び乾燥させる固体電解質層形成工程を含み製造される。この固体電解コンデンサは、誘電体酸化皮膜が形成された陽極箔と、導電性高分子を含む固体電解質層と、固体電解質層を介して陽極箔と対向する陰極箔とを備える。そして、導電性高分子は、ホスホン酸基導入PEDOTであり、固体電解質層は、アミンとアンモニアを含有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
エチレンジオキシ骨格にメチレンホスホン酸基が導入された3,4-エチレンジオキシチオフェンの重合体と、
アミン及びアンモニアと、
を含むこと、
を特徴とするコンデンサ用導電性高分子溶液。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記アミンは、第二級アミン又は第三級アミンであること、
を特徴とする請求項1記載のコンデンサ用導電性高分子溶液。
【請求項3】
pHが10未満であること、
を特徴とする請求項2記載のコンデンサ用導電性高分子溶液。
【請求項4】
pHが9以上であること、
を特徴とする請求項3記載のコンデンサ用導電性高分子溶液。
【請求項5】
pHが9近傍であること、
を特徴とする請求項3記載のコンデンサ用導電性高分子溶液。
【請求項6】
前記アミンは、質量比で前記アンモニアの含有量以上に含まれていること、
を特徴とする請求項1記載のコンデンサ用導電性高分子溶液。
【請求項7】
誘電体酸化皮膜が形成された陽極箔と、
導電性高分子を含む固体電解質層と、
を備え、
前記導電性高分子は、エチレンジオキシ骨格にメチレンホスホン酸基が導入された3,4-エチレンジオキシチオフェンの重合体であり、
前記固体電解質層は、アミンとアンモニアを含有すること、
を特徴とする固体電解コンデンサ。
【請求項8】
誘電体酸化皮膜が形成された陽極箔を有する固体電解コンデンサの製造方法であって、
請求項1乃至6の何れかに記載のコンデンサ用導電性高分子溶液を、陽極箔に付着及び乾燥させる固体電解質層形成工程を含むこと、
を特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固体電解コンデンサに固体電解質層を形成するためのコンデンサ用導電性高分子溶液、陽極箔と陰極箔との間に固体電解質層が介在する固体電解コンデンサ、及びコンデンサ用導電性高分子溶液を用いた固体電解コンデンサの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
電解コンデンサは、タンタルあるいはアルミニウム等のような弁作用金属を陽極箔及び陰極箔として備えている。陽極箔は、弁作用金属を焼結体あるいはエッチング箔等の形状にすることで拡面化され、拡面化された表面に陽極酸化等の処理によって誘電体酸化皮膜を有する。陽極箔と陰極箔との間には電解質が介在する。
【0003】
電解コンデンサは、陽極箔の拡面化により比表面積を大きくすることができ、他種のコンデンサと比べて大きな静電容量を得やすいメリットがある。電解コンデンサは、電解液の形態で電解質を備えている。電解液は、陽極箔の誘電体酸化皮膜との接触面積が増える。そのため、電解コンデンサの静電容量は更に大きくし易い。
【0004】
近年では、導電性が電解液より高い固体電解質を電解質に用いた固体電解コンデンサも注目されている。固体電解コンデンサは、導電性が電解液より高い固体電解質を用いており、低等価直列抵抗(ESR)を実現できる。固体電解質としては、二酸化マンガンや7,7,8,8-テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体が知られている。
【0005】
また誘電体酸化皮膜との密着性に優れたポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)等の、π共役二重結合を有するモノマーから誘導された導電性高分子が固体電解質として急速に普及している。導電性高分子は、ポリスチレンスルホン酸(PSS)がドーパントとして用いられ、高い導電性が発現する。そのため、固体電解コンデンサは、等価直列抵抗(ESR)が低くなる利点を有する。
【0006】
導電性高分子を含む固体電解質は、導電性高分子分散液を陽極箔と陰極箔との間に塗布又は含浸し、分散媒を乾燥させることで形成される。導電性高分子分散液は、導電性高分子の分散液であり、例えば水を分散媒として用い、導電性高分子を水中に分散させる。導電性高分子は、導電性高分子の単量体ユニットになるモノマー、ドーパント及び酸化剤を混合し、化学酸化重合により生成される。
【0007】
PSSがドープされたPEDOTを含有する導電性高分子分散液は、アルカリ化合物によってpH3~13に調整される(例えば特許文献1参照。)。pHが3未満であると、酸性度が強すぎて、誘電体酸化皮膜及び陰極箔の腐食が防止できず、pHが13を超えると導電性高分子が脱ドープを引き起こして、固体電解質層の導電性が不足するためである。
【0008】
しかしながら、導電性高分子分散液のpHを3~13に調整しても、ESRと静電容量が性能面で十分でないと更に指摘が続く(例えば特許文献2参照)。そこで、アルカリ化合物の含有量を、導電性高分子の中和当量を基準にして調整する案が提示されている。もっとも、導電性高分子分散液のpHをアルカリ側にシフトさせてしまうと、PSSの脱ドープが生じ易くなるので、近年では、やはり、最大でもpH8を上限とする弱酸性から中性の範囲が好ましいとされている(例えば特許文献3参照。)。
【0009】
アルカリ化合物の目的はpH調整であるため、この目的に限った場合、理論的にはあらゆるアルカリ化合物が考え得る。しかしながら、導電性高分子分散液に添加されるアルカリ化合物として、実際にはアンモニアが多く採用される。アンモニアは、塩基性が弱く、PEDOTからPSSを脱ドープさせ難いが、アンモニアよりも塩基性が強い場合、PSSの脱ドープが多くなり、pH8以下であっても、ESRが上昇するためである(例えば特許文献3参照。)。
【0010】
また、アンモニアは揮発しやすく、加熱を伴う工程により容易に除去できることから、PSSの脱ドープをさせ難い。さらに、アンモニアは分子サイズが小さく、PSSとイオン対を形成した場合であっても、PEDOT主鎖骨格のねじれに伴う有効共役長の縮小を抑制でき、PSSの脱ドープをさせ難い。
(【0011】以降は省略されています)

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