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公開番号
2025012370
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2023115155
出願日
2023-07-13
発明の名称
ゴム混合方法及び密閉式ゴム混合機
出願人
横浜ゴム株式会社
代理人
清流国際弁理士法人
,
個人
,
個人
主分類
B29B
7/28 20060101AFI20250117BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】 混合前の待機時間に起因するゴム混合物の品質のバラツキを改善し、複数のバッチで得られるゴム混合物の均質化を可能にしたゴム混合方法及び密閉式ゴム混合機を提供する。
【解決手段】 温調水による温調機能を備えた密閉式ゴム混合機を用い、該密閉式ゴム混合機のチャンバー10内で原料ゴムと配合剤とをバッチ毎に混合するゴム混合方法において、混合前の待機時間が予め設定された閾値に到達したとき、或いは、待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度が予め設定された閾値まで低下したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更する。
【選択図】 図5
特許請求の範囲
【請求項1】
温調水による温調機能を備えた密閉式ゴム混合機を用い、該密閉式ゴム混合機のチャンバー内で原料ゴムと配合剤とをバッチ毎に混合するゴム混合方法において、
混合前の待機時間が予め設定された閾値に到達したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、前記温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することを特徴とするゴム混合方法。
続きを表示(約 980 文字)
【請求項2】
原料ゴムと配合剤が投入されるチャンバーと、該チャンバー内で回転する一対のロータと、前記チャンバーの周囲に温調水を循環させる温調装置と、前記温調水の流量を制御する制御装置とを備えた密閉式ゴム混合機であって、
前記制御装置は、混合前の待機時間が予め設定された閾値に到達したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、前記温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することを特徴とする密閉式ゴム混合機。
【請求項3】
温調水による温調機能を備えた密閉式ゴム混合機を用い、該密閉式ゴム混合機のチャンバー内で原料ゴムと配合剤とをバッチ毎に混合するゴム混合方法において、
待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度が予め設定された閾値まで低下したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、前記温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することを特徴とするゴム混合方法。
【請求項4】
前記ミキサー温度として、前記チャンバーを取り囲むエンドプレート、ケーシング及びドロップドアの少なくとも1つに設置された温度センサにより検出される温度を用いることを特徴とする請求項3に記載のゴム混合方法。
【請求項5】
原料ゴムと配合剤が投入されるチャンバーと、該チャンバー内で回転する一対のロータと、前記チャンバーの周囲に温調水を循環させる温調装置と、前記温調水の流量を制御する制御装置とを備えた密閉式ゴム混合機であって、
前記制御装置は、待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度が予め設定された閾値まで低下したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、前記温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することを特徴とする密閉式ゴム混合機。
【請求項6】
前記ミキサー温度として、前記チャンバーを取り囲むエンドプレート、ケーシング及びドロップドアの少なくとも1つに設置された温度センサにより検出される温度を用いることを特徴とする請求項5に記載の密閉式ゴム混合機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、原料ゴムと配合剤とをバッチ毎に混合するゴム混合方法及びそれを実施する密閉式ゴム混合機に関し、更に詳しくは、混合前の待機時間に起因するゴム混合物の品質のバラツキを改善し、複数のバッチで得られるゴム混合物の均質化を可能にしたゴム混合方法及び密閉式ゴム混合機に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
タイヤやゴムホース等のゴム製品を製造する際には、例えば、原料ゴムとカーボンブラックやシリカ等の各種配合剤とを密閉式ゴム混合機に投入して混合する(例えば、特許文献1参照)。この混合により、各種配合剤を原料ゴム中に均一に分散させると共に、適度な粘度に調整されたゴム混合物が得られる。密閉式ゴム混合機は、チャンバー内に平行に配設された一対のロータを備えている。ゴム混合物は、ロータの周りに回転する際に、ロータとチャンバーの内壁面との間でせん断力が付与されて混練される。
【0003】
上述のようなゴム混合工程においては、ゴムに対してせん断力が繰り返し付与されるため発熱が生じる。これに対して、密閉式ゴム混合機はチャンバーの周囲に温調水を循環させる温調装置を備えており、チャンバー内のゴムの熱が温調水に移動するようになっている。このようなゴム混合中の熱移動はゴムの未加硫物性に大きな影響を与えることが知られている。
【0004】
しかしながら、同一ロットのゴムを複数のバッチに分けて混合する場合、混合前の待機時間に起因してゴムからの熱移動の履歴が変動し、バッチ間においてゴム混合物の品質にバラツキを生じることがある。例えば、混合前の待機時間が長くなった場合、待機直後のバッチで得られたゴム混合物の粘度が低くなるという現象が生じている。
【0005】
これに対して、同一ロットのゴムを複数のバッチに分けて混合するにあたって、複数のバッチで得られたゴム混合物をブレンドすることで均質化を図ることが考えられる。しかしながら、トレーサビリティの観点から、複数のバッチで得られたゴム混合物をブレンドする手法は必ずしも好ましいことではないため、代替手法が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2015-214119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、混合前の待機時間に起因するゴム混合物の品質のバラツキを改善し、複数のバッチで得られるゴム混合物の均質化を可能にしたゴム混合方法及び密閉式ゴム混合機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明のゴム混合方法は、温調水による温調機能を備えた密閉式ゴム混合機を用い、該密閉式ゴム混合機のチャンバー内で原料ゴムと配合剤とをバッチ毎に混合するゴム混合方法において、
混合前の待機時間が予め設定された閾値に到達したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、前記温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することを特徴とするものである。
【0009】
また、上記目的を達成するための本発明の密閉式ゴム混合機は、原料ゴムと配合剤が投入されるチャンバーと、該チャンバー内で回転する一対のロータと、前記チャンバーの周囲に温調水を循環させる温調装置と、前記温調水の流量を制御する制御装置とを備えた密閉式ゴム混合機であって、
前記制御装置は、混合前の待機時間が予め設定された閾値に到達したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、前記温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することを特徴とするものである。
【0010】
上記目的を達成するための本発明の他のゴム混合方法は、温調水による温調機能を備えた密閉式ゴム混合機を用い、該密閉式ゴム混合機のチャンバー内で原料ゴムと配合剤とをバッチ毎に混合するゴム混合方法において、
待機中の密閉式ゴム混合機のミキサー温度が予め設定された閾値まで低下したとき、指定された時間が経過するまで又は指定されたミキサー温度に到達するまで又は待機直後の混合工程が終了するまで、前記温調水の流量が少なくなるように温調条件を変更することを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)
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