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公開番号
2025012268
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2023114988
出願日
2023-07-13
発明の名称
射出成形システム、油温制御プログラム及び油温制御方法
出願人
株式会社日本製鋼所
代理人
個人
主分類
B29C
45/82 20060101AFI20250117BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】従来の射出成形システムでは、昇温開始前の油温、環境温度、射出成形機の休止時間等の運用状況の変化に対応して昇温動作を最適化することができない問題がある。
【解決手段】本発明の一実施の形態にかかる射出成形システムは、配油流路と、油圧シリンダで利用される作動油を貯留する貯油タンクと、貯油タンク内の作動油の温度を昇温する作動油昇温機構と、油圧シリンダを駆動する駆動機構及び作動油昇温機構のそれぞれを制御する制御装置と、を有し、制御装置は、運転開始温度以上の温度範囲において任意の値に設定可能なパラメータとして定義される加熱目標温度が設定され、加熱目標温度を上限とした作動油の昇温動作を少なくとも連続運転前に行う。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
油圧シリンダと、前記油圧シリンダと貯油タンクとの間の作動油経路と、を含む配油流路と、
前記油圧シリンダで利用される作動油を貯留する貯油タンクと、
前記貯油タンク内の前記作動油の温度を昇温する作動油昇温機構と、
前記油圧シリンダを駆動する駆動機構及び前記作動油昇温機構のそれぞれを制御する制御装置と、を有し、
前記制御装置は、運転開始温度以上の温度範囲において任意の値に設定可能なパラメータとして定義される加熱目標温度が設定され、
前記油圧シリンダを連続運転させる前の準備期間において、
前記貯油タンク内に貯留された前記作動油を前記加熱目標温度まで昇温させる昇温動作を行うように前記作動油昇温機構に指示する昇温指示処理と、
前記配油流路内に保持された作動油と貯油タンク内の作動油とを混合するドライ運転を行うように前記駆動機構に指示するドライ運転指示処理と、
前記ドライ運転後の貯油タンク内の作動油の温度が予め設定した運転開始温度よりも低い場合に前記昇温動作と前記ドライ運転とのうち少なくとも前記昇温動作を実行するように前記作動油昇温機構及び前記駆動機構に指示する再昇温ループ指示処理と、を行う射出成形システム。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記制御装置は、前記ドライ運転を行っている期間の少なくとも一部の期間において前記ドライ運転と並行して前記昇温動作を行う請求項1に記載の射出成形システム。
【請求項3】
前記加熱目標温度は、前記作動油の使用推奨温度を上限値として設定される請求項1に記載の射出成形システム。
【請求項4】
前記加熱目標温度は、前記貯油タンク内の前記作動油の温度と前記運転開始温度との差が小さくなったことに応じて前記制御装置が自律的に変更する請求項1に記載の射出成形システム。
【請求項5】
制御装置は、前回の連続運転停止後からの今回の前記準備期間までの間に得られた温度変動要因情報に基づき前記昇温指示処理の開始時刻と前記加熱目標温度との少なくとも一方が定義される昇温開始条件を決定する請求項1に記載の射出成形システム。
【請求項6】
前記温度変動要因情報には、前記配油流路及び前記貯油タンクの設置地域の温度、前記配油流路及び前記貯油タンクが設置された工場建物内の温度、前記配油流路内の前記作動油の温度、前記貯油タンク内の前記作動油の温度、前記油圧シリンダの休止時間の長さ、及び、前記貯油タンク内の前記作動油の容量と前記配油流路内の前記作動油の容量との比率の少なくとも1つが含まれる請求項5に記載の射出成形システム。
【請求項7】
前記制御装置には、前記温度変動要因情報を入力とし、昇温に要する時間、エネルギー効率の少なくとも1つを含む優先項目に対応した前記昇温開始条件を出力するように学習された学習済みモデルが組み込まれ、前記優先項目は、ユーザーが指定可能な値として定義される請求項5又は6に記載の射出成形システム。
【請求項8】
前記制御装置は、前記温度変動要因情報と、前記作動油が前記運転開始温度に達するまでに要した時間の実測値と、の関係を示す運用データを用いて前記学習済みモデルを再学習させる請求項7に記載の射出成形システム。
【請求項9】
前記作動油昇温機構は、前記貯油タンク内の前記作動油を前記配油流路とは別の流路で循環させる経路に設けられたリリーフバルブと、前記貯油タンクまたは作動油経路の作動油の昇温を行うヒーターとの少なくとも一方を含む請求項1に記載の射出成形システム。
【請求項10】
射出成形システムの射出成形機は、前記油圧シリンダにより型締される金型、射出材を加熱する加熱シリンダ、及び前記射出材を前記金型により形成されるキャビティ内に射出する射出ノズルを含む関連構成部材に対応するヒーターを有し、
前記制御装置は、前記ヒーターを制御対象の少なくとも1つとして有し、
前記制御装置は、
前記関連構成部材がそれぞれに設定された規定温度まで昇温するために必要な時間をそれぞれ算出し、
前記関連構成部材がそれぞれ前記規定温度に達する時刻と、前記作動油が運転開始温度に達する時刻と、が予め設定した生産開始時刻の一定の範囲内の時刻になるように、各部に対する昇温開始時刻を設定する請求項1に記載の射出成形システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、油圧により加圧力を発生させる射出成形機を含む射出成形システム、油温制御プログラム及び油温制御方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
射出成形機では、加圧力を発生させる際に油圧機構を用いるものがある。このような油圧機構は、作動油をシリンダに供給することでピストンを動かすが、油圧機構を適切に機能させるためには、作動油を一定の温度範囲で利用することが求められる。そこで、油圧機構を有する射出成形機では連続運転を開始する前に作動油温度を所定の温度範囲まで昇温することが行われる。このような技術の一例が特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1に記載の作動油昇温方法は、駆動モータにより回転駆動する油圧ポンプを備える油圧駆動部を作動させるに際し、作動油の温度が目標温度よりも低いときに、油圧ポンプを作動させるとともに、この油圧ポンプから吐出する作動油を、少なくとも配油管部よりも流動抵抗が大きくなる特定の流路部を通過させることにより発熱させて作動油の昇温を行う成形機の作動油昇温方法において、油圧ポンプに、駆動モータの回転数を可変制御して作動油の少なくとも吐出流量を制御可能な可変吐出型油圧ポンプを使用するとともに、予め、駆動モータに対して目標負荷量を設定し、作動油の昇温時に、作動油の温度が目標温度に達するまで、駆動モータの負荷量が前記目標負荷量になるように、前記駆動モータの回転数を可変制御することを特徴とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-126107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の作動油昇温方法では、作動油の昇温は可能であるものの、昇温開始前の油温、環境温度、射出成形機の休止時間等の運用状況の変化に対応して昇温動作を最適化することができない問題がある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、射出成形システムにおける少なくとも連続運転前に行う作動油昇温工程を、運用状況によらず最適化することを目的とするものである。その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施の形態にかかる射出成形システムは、油圧シリンダと、前記油圧シリンダと貯油タンクとの間の作動油経路と、を含む配油流路と、前記油圧シリンダで利用される作動油を貯留する貯油タンクと、前記貯油タンク内の前記作動油の温度を昇温する作動油昇温機構と、前記油圧シリンダを駆動する駆動機構及び前記作動油昇温機構のそれぞれを制御する制御装置と、を有し、前記制御装置は、運転開始温度以上の温度範囲において任意の値に設定可能なパラメータとして定義される加熱目標温度が設定され、前記油圧シリンダを連続運転させる前の準備期間において、前記貯油タンク内に貯留された前記作動油を前記加熱目標温度まで昇温させる昇温動作を行うように前記作動油昇温機構に指示する昇温指示処理と、前記配油流路内に保持された作動油と貯油タンク内の作動油とを混合するドライ運転を行うように前記駆動機構に指示するドライ運転指示処理と、前記ドライ運転後の貯油タンク内の作動油の温度が予め設定した運転開始温度よりも低い場合に前記昇温動作と前記ドライ運転とのうち少なくとも前記昇温動作を実行するように前記作動油昇温機構及び前記駆動機構に指示する再昇温ループ指示処理と、を行う。
【0008】
一実施の形態にかかる昇温制御プログラムは、油圧シリンダと、前記油圧シリンダと貯油タンクとの間の作動油経路とを含む配油流路と、前記油圧シリンダで利用される作動油を貯留する貯油タンクと、前記貯油タンク内の前記作動油の温度を昇温する作動油昇温機構と、前記油圧シリンダを駆動する駆動機構及び前記作動油昇温機構のそれぞれを制御する制御装置と、を有する射出成形システムにおいて前記制御装置内のプロセッサで実行される油温制御プログラムであって、前記油温制御プログラムは、加熱目標温度が運転開始温度以上の温度範囲において任意の値に設定可能なパラメータとして定義され、前記油圧シリンダを連続運転させる前の準備期間において、前記貯油タンク内に貯留された前記作動油を前記加熱目標温度まで昇温させる昇温動作を行うように前記作動油昇温機構に指示する昇温指示処理と、前記配油流路内に保持された作動油と貯油タンク内の作動油とを混合するドライ運転を行うように前記駆動機構に指示するドライ運転指示処理と、前記ドライ運転後の貯油タンク内の作動油の温度が予め設定した運転開始温度よりも低い場合に前記昇温動作と前記ドライ運転とのうち少なくとも前記昇温動作を実行するように前記作動油昇温機構及び前記駆動機構に指示する再昇温ループ指示処理と、を行う。
【0009】
一実施の形態にかかる昇温制御方法は、油圧シリンダと、前記油圧シリンダと貯油タンクとの間の作動油経路と、を含む配油流路と、前記油圧シリンダで利用される作動油を貯留する貯油タンクと、前記貯油タンク内の前記作動油の温度を調整する作動油昇温機構と、前記油圧シリンダを駆動する駆動機構及び前記作動油昇温機構のそれぞれを制御する制御装置と、を有する射出成形システムにおいて前記作動油の昇温制御をコンピュータを用いて行う油温制御方法であって、加熱目標温度を、運転開始温度以上の温度範囲において任意の値に設定可能なパラメータとして定義し、前記油圧シリンダを稼動させる前の準備期間において、前記貯油タンク内に貯留された前記作動油を前記加熱目標温度まで昇温させる昇温動作を行うように前記作動油昇温機構に指示する昇温指示処理と、前記配油流路内に保持された作動油と貯油タンク内の作動油とを混合するドライ運転を行うように前記駆動機構に指示するドライ運転指示処理と、前記ドライ運転後の貯油タンク内の作動油の温度が予め設定した運転開始温度よりも低い場合に前記昇温動作と前記ドライ運転とのうち少なくとも前記昇温動作を実行するように前記作動油昇温機構及び前記駆動機構に指示する再昇温ループ指示処理と、をコンピュータに行わせる。
【0010】
一実施の形態にかかる射出成形システム、油温制御プログラム及び油温制御方法では、加熱目標温度が運転開始温度以上の温度範囲において任意の値に設定可能なパラメータとして定義され、この加熱目標温度に対応した昇温動作を行う。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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