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公開番号2024058482
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022165881
出願日2022-10-14
発明の名称加飾成形品の製造方法
出願人NISSHA株式会社
代理人
主分類B29C 45/14 20060101AFI20240418BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】成形同時加飾法によって得られる加飾成形品に箔バリが生じにくい、加飾成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】基体シート21に、感圧接着剤及び30℃以上70℃以下の融点を持つ側鎖結晶性ポリマーを含み、融点以上で感圧接着剤の接着力が低下する離型層22と、転写層23とが順に積層された転写シート2を準備する工程と、金型4のキャビティ面41aに沿って、基体シートがキャビティ面側になるように転写シートを配置する工程と、金型を型締めする工程と、金型は融点未満の温度であり、キャビティ内に溶融樹脂Rを射出して射出成形体3を成形すると同時に、転写シートの転写領域23aを溶融樹脂の熱により融点以上の温度に加熱して、射出成形体の第1面に転写シートを固着する工程と、金型を型開きする工程と、射出成形体から基体シートを剥離することにより、射出成形体の第1面に転写層が転写された射出成形体を取り出す工程とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基体シートに、感圧接着剤及び30℃以上70℃以下の融点を持つ側鎖結晶性ポリマーを含み、前記融点以上の温度で前記感圧接着剤の接着力が低下する離型層と、転写層とが順に積層された転写シートを準備する工程と、
射出成形体の第1面に対応するキャビティ面が形成された第1型と、型締めによって前記第1型との間にキャビティを形成する第2型と、を有する金型の前記キャビティ面に沿って、前記基体シートが前記キャビティ面側になるように、前記転写シートを配置する工程と、
前記金型を型締めする工程と、
前記金型は前記融点未満の温度であり、前記キャビティ内に溶融樹脂を射出して前記射出成形体を成形すると同時に、前記転写シートの転写領域を前記溶融樹脂の熱により前記融点以上の温度に加熱して、前記射出成形体の前記第1面に前記転写シートを固着する工程と、
前記金型を型開きする工程と、
前記射出成形体から前記基体シートを剥離することにより、前記射出成形体の前記第1面に前記転写層が転写された前記射出成形体を取り出す工程とを備えた、加飾成形品の製造方法。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
前記融点未満の温度における、前記離型層と前記転写層との剥離強度F
Low
が0.3N/20mm以上であり、
前記融点以上の温度における、前記離型層と前記転写層との剥離強度F
High
が0N/20mm<F
High
<F
Low
である、請求項1に記載の加飾成形品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、加飾成形品の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
射出成形体を成形すると同時に、射出成形体の表面に転写シートの転写層を転写する成形同時加飾法が知られている。転写シートは、転写シートの状態では離型層と転写層とがしっかり密着しており、射出成形後には転写領域の転写層が離型層から容易に剥離することが理想的である。しかし、離型層と転写層との密着力が弱い場合は、いわゆる箔バリという不具合が生じる。箔バリとは、射出成形後に射出成形体を基体シートから剥離する際に、転写層の転写領域と非転写領域との境界を起点とし、その境界から非転写領域側にはみ出すように転写層が剥離されてしまう現象である。
【0003】
箔バリの発生を抑制する手段として、例えば特許文献1には、基体シートの上に、アルキルペンダント系樹脂を含む離型層と、転写層とが順に積層された熱転写シートが開示されている。この熱転写シートは、アルキルペンダント系樹脂の融点以上の温度の熱が加わることによって転写層の転写性が向上し、箔バリの発生を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-54002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の転写方法は、ラミネータを用いて熱転写シート全体を均一に加熱する熱転写法であり、成形同時加飾法に用いることは想定していない。成形同時加飾法では、金型に配置された転写シートの転写領域には高温の溶融樹脂が接し、非転写領域には溶融樹脂よりも低い温度の金型が接する。つまり、成形同時加飾法は、熱転写法とは異なり、転写層の転写時に、転写領域と非転写領域との間に温度差が生じる製造方法である。そのため、特許文献1のような熱転写シートを、そのまま成形同時加飾法に適用することは困難である。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、成形同時加飾法によって得られる加飾成形品に箔バリが生じにくい、加飾成形品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための第1の発明は、
基体シートに、感圧接着剤及び30℃以上70℃以下の融点を持つ側鎖結晶性ポリマーを含み、融点以上の温度で感圧接着剤の接着力が低下する離型層と、転写層とが順に積層された転写シートを準備する工程と、
射出成形体の第1面に対応するキャビティ面が形成された第1型と、型締めによって第1型との間にキャビティを形成する第2型と、を有する金型のキャビティ面に沿って、基体シートがキャビティ面側になるように、転写シートを配置する工程と、
金型を型締めする工程と、
金型は融点未満の温度であり、キャビティ内に溶融樹脂を射出して射出成形体を成形すると同時に、転写シートの転写領域を溶融樹脂の熱により融点以上の温度に加熱して、射出成形体の第1面に転写シートを固着する工程と、
金型を型開きする工程と、
射出成形体から基体シートを剥離することにより、射出成形体の第1面に転写層が転写された射出成形体を取り出す工程とを備えた、加飾成形品の製造方法である。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、融点未満の温度における、離型層と転写層との剥離強度F
Low
が0.3N/20mm以上であり、
融点以上の温度における、離型層と転写層との剥離強度F
High
が0N/20mm<F
High
<F
Low
である、加飾成形品の製造方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の加飾成形品の製造方法によれば、成形同時加飾法によって得られる加飾成形品に箔バリが生じにくい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
加飾成形品の製造方法の一実施形態を示す模式的な断面図。
加飾成形品の一実施形態を示す模式的な斜視図。
転写シートの第1型への配置状態を示す模式的な平面図。
融点が60℃の離型層を有する転写シートを用いて測定した、各温度における剥離強度を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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