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公開番号
2025011713
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2023113977
出願日
2023-07-11
発明の名称
校正装置、校正方法及び工作機械
出願人
株式会社牧野フライス製作所
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B23Q
17/00 20060101AFI20250117BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約
【課題】校正作業中の基準工具の校正装置への過剰な押込みを防止すると共に過剰な押込みを恐れて校正作業に慎重になり過ぎることによる作業効率の低下を抑制し、安全性の高いかつ操作性の良い校正装置及び校正方法並びにこれらを用いた工作機械を提供する。
【解決手段】校正装置10は、軸方向に沿って校正装置10から進出可能な軸部14と、内側において軸部14を支持する外筒部12と、外筒部12の内部に配置され、進出する方向へ向けて軸部14を付勢するコイルバネ24と、軸部14をコイルバネ24の付勢力に抗して押込んだ位置に止め置く仮止め機構12a、12b、15と、外筒部12に配置され、軸部14を外筒部12に対して固定可能な固定部16と、軸部14の外周面に沿って形成されたXY校正部26と、軸部14の先端に形成され、軸部14の軸方向と直交する平面を有するZ校正部28とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
工作機械で用いるタッチプローブのための校正装置であって、
棒状に形成され、軸方向に沿って前記校正装置から進出可能な軸部と、
内側において前記軸部を支持する外筒部と、
前記外筒部の内部に配置され、進出する方向へ向けて前記軸部を付勢する付勢部と、
前記軸部を前記付勢部の付勢力に抗して押し込んだ位置に止め置く仮止め機構と、
前記外筒部に配置され、前記軸部を前記外筒部に対して固定可能な固定部と、
前記軸部又は前記外筒部の外周面に沿って形成されたXY校正部と、
前記軸部の先端に形成され、前記軸部の軸方向と直交する平面を有するZ校正部と、
を備えることを特徴とした校正装置。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記外筒部は、底部にマグネットを有し、前記底部の一部には、底面の径方向に対して外周側へ向けて傾斜した傾斜面が形成されている、請求項1に記載の校正装置。
【請求項3】
前記外筒部は、前記軸部を支持する薄肉円筒部を有し、前記固定部は、前記薄肉円筒部の外周から前記軸部に向けて半径方向の押圧力を解除可能に付与するクランパを有する、請求項1又は請求項2に記載の校正装置。
【請求項4】
請求項1に記載の校正装置を取り付け可能な前記工作機械であって、
加工工具を取付けるための主軸であって、前記加工工具に代えて基準工具及び前記タッチプローブを取り付け可能な主軸と、
加工対象及び前記校正装置が取り付けられるテーブルと、
前記主軸と前記テーブルとを相対移動させる送り軸部と、
を具備することを特徴とした工作機械。
【請求項5】
前記主軸に装着する基準工具は、先端が前記タッチプローブの測定子の球部と同一半径の球形状を有する、請求項4に記載の工作機械。
【請求項6】
前記主軸に装着する基準工具は、所定以上の荷重がかかると折損するヒューズ構造を有する、請求項4又は請求項5に記載の工作機械。
【請求項7】
請求項1に記載の校正装置を用いた前記タッチプローブの校正方法であって、
前記校正装置を前記工作機械に配置することと、
前記仮止め機構によって前記軸部を押し込んだ位置に止め置くことと、
前記工作機械の主軸に基準工具を取り付け、前記基準工具の先端が前記軸部の前記Z校正部の軸方向上方側の位置になるように前記主軸を相対的に移動させることと、
前記仮止め機構を解除して、前記付勢部によって前記軸部を前記基準工具へ向けて付勢することと、
前記基準工具に当接した前記軸部を前記固定部で固定することと、
前記固定された前記軸部の軸方向の基準座標を取得することと、
前記工作機械の前記主軸に前記タッチプローブを取り付けることと、
前記軸部の軸方向と直交する方向の基準座標を取得することと、
前記基準座標に基づいて前記軸方向及び前記軸方向と直交する方向の校正値を取得することと、
を含むことを特徴とした校正方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、校正装置、校正方法及び工作機械に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
工作機械は、加工を精度よく行うために加工対象となるワークの位置情報、すなわち座標を必要とする。位置情報は、加工する現場において作業者がワークを工作機械に取り付けた後に、作業者の手作業による測定、又は、工作機械に装備され、センサを備えた測定装置による測定によって取得される。ここでいう測定装置とは、センサを有する測定システムであるため、基準となるゲージ等を用いて測定誤差を認識し、測定結果を校正する必要がある。このような校正作業は、キャリブレーション作業とも呼ばれ、測定結果の精度はキャリブレーション作業の精度に強く依存する。
【0003】
特許文献1には、工作機械に取り付け可能なベースと、球状のキャリブレーションアーチファクトとを含む工作機械用のキャリブレーション装置が開示されている。しかしながら、上下方向、すなわちZ軸方向の座標原点は、基準工具とゲージブロックとを用いて手動で取得する必要がある。具体的には、測定者は、ゲージブロックが基準工具と球との間に挟み込まれるまで工具を手動で下降するといった工程が必要となり、キャリブレーション装置を使用する場合であってもキャリブレーション作業は煩雑なものとなる。また、水平方向、すなわちX軸方向及びY軸方向座標とZ軸方向座標のキャブレーション作業は別個に行う必要がある。このため、キャリブレーション作業の作業時間と作業工数が増加する。さらに、手作業を伴うキャリブレーション作業には技能が必要とされるため、測定者の技能に応じて測定精度にばらつきが生じ、このような煩雑な作業に係る技能を他人に教えることも容易ではない。
【0004】
そこで、例えば、特許文献2には、ベースと、較正アーチファクトと、較正アーチファクトをベースに取り付けるためのロック可能機構と、を備えた座標位置決め機械の較正デバイスが開示されている。ここでは、較正デバイスのロック可能機構は、外力の適用によって較正アーチファクトがベースに対して移動可能なロック解除状態及び較正アーチファクトの位置がベースに対してロックされるロック状態を採用することができる。しかしながら、工作機械のスピンドルに保持されたバー(長さが既知の基準工具)を位置合わせのために較正アーチファクト(較正球)に当接する際に、操作を誤って較正球の側に移動しすぎるという事態が発生することがある。すると、キャリブレーション装置が壊れるだけでなく、バーを介してスピンドル及び工作機械に多大な負荷をかける可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2019-509902号公報
特表2023-519290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情に鑑み、校正作業中の基準工具の校正装置への過剰な押し込みを防止すると共に過剰な押し込みを恐れて校正作業に慎重になり過ぎることによる作業効率の低下を抑制し、安全性の高い、かつ、操作性の良い校正装置及び校正方法、並びに、これらを用いた工作機械の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一の態様によれば、工作機械で用いるタッチプローブのための校正装置であって、棒状に形成され、軸方向に沿って校正装置から進出可能な軸部と、内側において軸部を支持する外筒部と、外筒部の内部に配置され、進出する方向へ向けて軸部を付勢する付勢部と、軸部を付勢部の付勢力に抗して押し込んだ位置に止め置く仮止め機構と、外筒部に配置され、軸部を外筒部に対して固定可能な固定部と、軸部又は外筒部の外周面に沿って形成されたXY校正部と、軸部の先端に形成され、軸部の軸方向と直交する平面を有するZ校正部と、を備える校正装置が提供される。
【0008】
さらに、本発明の一の態様によれば、本発明の一の態様に係る校正装置を取り付け可能な工作機械であって、加工工具を取付けるための主軸であって、加工工具に代えて基準工具及びタッチプローブを取り付け可能な主軸と、加工対象及び校正装置が取り付けられるテーブルと、主軸とテーブルとを相対移動させる送り軸部と、を具備する工作機械が提供される。
【0009】
また、本発明の一の態様によれば、本発明の一の態様に係る校正装置を用いたタッチプローブの校正方法であって、校正装置を工作機械に配置することと、仮止め機構によって軸部を押し込んだ位置に止め置くことと、工作機械の主軸に基準工具を取り付け、基準工具の先端が軸部のZ校正部の軸方向上方側の位置になるように主軸を相対的に移動させることと、仮止め機構を解除して、付勢部によって軸部を基準工具へ向けて付勢することと、基準工具に当接した軸部を固定部で固定することと、固定された軸部の軸方向の基準座標を取得することと、工作機械の主軸に前記タッチプローブを取り付けることと、軸部の軸方向と直交する方向の基準座標を取得することと、基準座標に基づいて軸方向及び軸方向と直交する方向の校正値を取得することと、を含む校正方法が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一の態様に係る校正装置によると、校正装置は、軸方向に沿って校正装置から進出可能な軸部と、進出する方向へ向けて軸部を付勢する付勢部と、軸部を付勢部の付勢力に抗して押し込んだ位置に止め置く仮止め機構と、軸部を外筒部に対して固定可能な固定部とを備える。このため、軸部を付勢部によって付勢し、軸部が進出した位置で固定することができるため、軸部の軸方向における位置決めを簡便、かつ、短時間に行うことができる。また、仮止め機構によって軸部を押し込んだ位置に仮止めすることができる。このため、軸部を固定する位置を設定するために、工作機械の主軸に装着した基準工具の先端部は校正装置の軸部の近傍まで移動すればよく、仮止めを解除し、付勢部によって付勢される軸部を工作機械の主軸に装着した基準工具の先端部に接触させることによって位置を設定することができる。これによって、基準工具の先端部が軸部に衝突して工作機械に負荷がかかることを防止するとともに、基準工具で軸部を所定量押し込むという慎重さの要求される作業がないため、作業効率低下を抑制することができ、工作機械の安全性を確保することができる。さらに、校正装置は、軸部の外周面に沿って形成されたXY校正部と、軸部の先端に形成され、軸部の軸方向と直交する平面を有するZ校正部とを備える。このため、軸部に沿った方向及び軸部に直交する方向の位置合わせを1つの軸部、すなわち校正装置で簡便に行うことができる。これによって、作業者の技能レベルに依存することなく、操作性良く簡便に校正作業を行うことができ、このような校正作業を面倒がらずに定期的に行うことも可能になるため、加工品の品質、すなわち加工精度を安定させることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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