TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025011065
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-23
出願番号2024110658
出願日2024-07-10
発明の名称電磁式燃料インジェクタ
出願人マレッリ ヨーロッパ ソチエタ ペル アツィオニ
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類F02M 51/06 20060101AFI20250116BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】騒音レベルが低くかつ劣化(摩耗)が小さく、製造が容易である、電磁式燃料インジェクタを提供する。
【解決手段】燃料の電磁式インジェクタ1は、管形状の支持体4と、支持体4の端に配置された噴射ノズルと、噴射ノズルに結合された噴射弁と、噴射弁の閉開位置の間で可動であるプランジャー8と、少なくとも1つの主電磁石11及び少なくとも1つの二次電磁石12を備えた電磁アクチュエータ6と、プランジャー8を噴射弁の閉位置に向かって付勢する閉鎖ばねと、を有している。二次電磁石12は、二次コイル17と二次可動アーマチュア18とを有しており、二次可動アーマチュア18は支持体4の内部に配置されており、プランジャー8に統合されており、かつ二次コイル17に磁気的に結合されている。二次電磁石12は支持体4の内部に配置されており、二次可動アーマチュア18に磁気的に結合されている、二次固定アーマチュアを有してはいない。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
燃料の電磁式インジェクタ(1)であって、前記電磁式インジェクタ(1)は、
管形状の支持体(4)と、
前記支持体(4)の端に配置された噴射ノズル(3)と、
前記噴射ノズル(3)に結合された噴射弁(7)と、
プランジャー(8)であって、前記噴射ノズル(3)を通る燃料流を調節するために、前記噴射弁(7)の閉位置と開位置の間で可動である、プランジャー(8)と、
電磁アクチュエータ(6)であって、前記電磁アクチュエータ(6)は、少なくとも1つの主電磁石(11)を備えており、前記主電磁石(11)は、アクティベートされているときに、前記プランジャー(8)を前記噴射弁(7)の前記開位置に向かって押す力を、前記プランジャー(8)に適用するように構成されており、かつ、前記電磁アクチュエータ(6)は、少なくとも1つの二次電磁石(12)を備えている、電磁アクチュエータ(6)と、
前記プランジャー(8)を前記噴射弁(7)の前記閉位置に向かって押すように構成されている、閉鎖ばね(10)と、を備えており、
前記主電磁石(11)は、前記支持体(4)に統合されておりかつ前記支持体(4)の内部に配置されている主固定アーマチュア(14)と、前記主固定アーマチュア(14)の領域に配置された主コイル(13)と、主可動アーマチュア(16)であって、前記支持体(4)の内側に配置されており、可動であり、前記主固定アーマチュア(14)によって磁気的に引き付けられるように前記主固定アーマチュア(14)に結合されており、前記プランジャー(8)に統合されており、かつ前記主コイル(13)に磁気的に結合されている、主可動アーマチュア(16)と、を備えており、
前記二次電磁石(12)は、二次コイル(17)と、二次可動アーマチュア(18)と、を備えており、前記二次可動アーマチュア(18)は、前記支持体(4)の内部に配置されており、可動であり、前記プランジャー(8)に統合されており、かつ前記二次コイル(17)に磁気的に結合されている、電磁式インジェクタ(1)において、
前記二次電磁石(12)は、二次固定アーマチュアであって、前記支持体(4)に統合されており、前記支持体(4)の内部に配置されており、かつ前記二次可動アーマチュア(18)を磁気的に引き付けるために前記二次可動アーマチュア(18)に磁気的に結合されている、二次固定アーマチュアを有してはいない、ことを特徴とする、電磁式インジェクタ(1)。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記二次電磁石(12)は、アクティベートされているときに、前記閉位置から前記開位置までの前記プランジャー(8)のストローク全体に沿って、前記プランジャー(8)を前記噴射弁(7)の前記開位置に向かって押す力を、前記二次可動アーマチュア(18)に適用するように構成されている、請求項1に記載の電磁式インジェクタ(1)。
【請求項3】
前記二次電磁石(12)は、アクティベートされているときに、前記閉位置から前記開位置までの前記プランジャー(8)のストロークの最初の部分に沿って、前記プランジャー(8)を前記噴射弁(7)の前記開位置に向かって押す、第1の力を、前記二次可動アーマチュア(18)に適用するように、かつ、前記閉位置から前記開位置までの前記プランジャー(8)の前記ストロークの最後の部分に沿って、前記第1の力と反対方向でありかつ前記プランジャー(8)を前記噴射弁(7)の前記閉位置に向かって押す、第2の力を、前記二次可動アーマチュア(18)に適用するように、構成されている、請求項1に記載の電磁式インジェクタ(1)。
【請求項4】
前記二次電磁石(12)は、アクティベートされているときに、前記閉位置から前記開位置までの前記プランジャー(8)のストローク全体に沿って、前記プランジャー(8)を前記噴射弁(7)の前記閉位置に向かって押す力を、前記二次可動アーマチュア(18)に適用するように構成されている、請求項1に記載の電磁式インジェクタ(1)。
【請求項5】
前記二次電磁石(12)は、アクティベートされているときに、前記プランジャー(8)が前記閉位置にあるときにはゼロ力を前記二次可動アーマチュア(18)に適用するように構成されている、請求項4に記載の電磁式インジェクタ(1)。
【請求項6】
前記2つの電磁石(11、12)の前記2つのコイル(13、17)は、互いに直列に接続されており、従って同じ電流(i)がそれらを流れている、請求項1に記載の電磁式インジェクタ(1)。
【請求項7】
前記二次電磁石(12)は、前記二次コイル(17)に対する磁気抵抗が最小である位置に向かって前記二次可動アーマチュア(18)を引き付ける力により、前記プランジャー(8)を押す磁力を生成するように構成されている、請求項1に記載の電磁式インジェクタ(1)。
【請求項8】
制御ユニット(19)が設けられ、前記制御ユニット(19)は、前記プランジャー(8)が前記開位置から前記閉位置まで移動するときに、前記電磁石(11、12)が、前記閉位置に向かう前記プランジャー(8)の移動を、それを停止させることなく減速させる磁力を生成するように、前記電磁石(11、12)をアクティベートするように構成されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の電磁式インジェクタ(1)。
【請求項9】
前記制御ユニット(19)は、前記可動アーマチュア(19)が前記閉位置に到達する前に前記電磁石(11、12)をディアクティベートするように構成されている、請求項8に記載の電磁式インジェクタ(1)。
【請求項10】
前記制御ユニット(19)は、前記プランジャー(8)が前記開位置から前記閉位置まで移動するときに、最初にピーク実効値(I

)を有しかつその後前記ピーク実効値(I

)よりも小さいホールド実効値(I

)を有する、電流(i)を、前記電磁石(11、12)を通るように循環させるように構成されている、請求項8に記載の電磁式インジェクタ(1)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
(関連出願に対する相互参照)
本特許出願は、2023年7月10日に出願されたイタリア国特許出願第102023000014409号と、2024年3月6日に出願されたイタリア国特許出願第102024000004939号と、に対する優先権を主張する。該出願の開示内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 2,300 文字)【0002】
本発明は、電磁式燃料インジェクタに関する。
【0003】
本発明は、電磁式水素インジェクタにおいて有利な適用例を見出す。以下の議論は、電磁式水素インジェクタに対する明示的な言及を行うが、一般性は失われない。
【背景技術】
【0004】
概して、電磁式燃料インジェクタ(例えば、特許文献1に記載のもの)は、中央供給チャネルを有する円筒管状支持体を備えている。この円筒管状支持体は、燃料ダクトとしてはたらき、かつ、電磁アクチュエータによって制御される噴射弁によって調節される噴射ノズルで終わる。噴射弁はプランジャーを備えており、このプランジャーが、電磁アクチュエータの作用によって、プランジャーを閉位置に向かって押す閉鎖ばねの作用に抗して、噴射ノズルの閉位置と開位置の間で移動させられる。このプランジャーは、噴射弁のバルブシートに対してきつく着座するように設計された、シャッターヘッドで終わる。
【0005】
この電磁式アクチュエータは、上記支持体の外側であり上記支持体の周囲である固定位置に配置された、(少なくとも1つの)コイルと、プランジャーに堅固に接続されており、かつ支持体の内部で可動であるように取付けられている、強磁性体材料で作製された可動アーマチュアと、支持体の内側でコイルの領域に配置されておりかつコイルが励磁されたときには該可動アーマチュアを磁気的に引き付けるように設計されている、強磁性体材料で作製された固定アーマチュア(又は底部部材)と、を備えている。
【0006】
液体燃料が噴射されるとき、支持体内部における液体燃料の存在が、可動アーマチュアの移動に対する重要な障害を構成するのであり、事実上、可動アーマチュアの移動速度を制限する水圧ダンパーを形成する。さらに、液体燃料は(気体燃料とは反対に)、使用時に互いに接触する様々なコンポーネントの摩耗を減少させる潤滑化効果を有しており、使用時に互いに接触する様々なコンポーネントによって発生させられる騒音を制限する。その代わりに、気体燃料が噴射されるときには(特に、極めて軽い気体である水素が噴射されるときには)、支持体内部における気体燃料の存在が可動アーマチュアの移動に対する重要な障害を構成することはなく、従って可動アーマチュアは高速で移動し、開放移動の最後には、固定アーマチュアに対して激しく衝突する。開放移動の最後における固定アーマチュアに対する可動アーマチュアの激しい衝突は、高い騒音レベル及び劣化(摩耗)の加速の両方を引き起こす。さらに、開放移動の最後における固定アーマチュアに対する可動アーマチュアの激しい衝突は、噴射される燃料の量に一定のランダム性を導入する、重要な跳ね返り現象も引き起こす。
【0007】
この点で、水素は密度が低い(水素は、2つの水素原子のみから成る非常に単純な分子を有しているため)ので、従って、十分な量(質量)の水素を燃焼室に噴射するためには、対応する大量の水素が噴射されなければならず、このことは、特に噴射弁を通る水素の大きい通過領域を必要とすることに(即ち、水素インジェクタを出るために水素が通過しなければならない開口は、大きくなければならないことに)注意することが、重要である。噴射弁を通る水素の大きな通過領域を有するためには、プランジャーが(従って可動アーマチュアが)閉位置と開位置の間で長いストロークを有することが必要であり、このことは、開放移動の最後における固定アーマチュアに対する可動アーマチュアの衝突速度のさらなる増加を引き起こす。
【0008】
開放移動の最後における固定アーマチュアに対する可動アーマチュアの衝突速度を制限するために、電磁アクチュエータのコイルを通過する特定の電流プロファイルが現在使用されており、これは、可動アーマチュアが固定アーマチュアに近いときには、可動アーマチュアを固定アーマチュアに向かって引き付ける磁力が減少させられることを可能にすべきである。しかしながら、可動アーマチュアが固定アーマチュアに近いときに可動アーマチュアを固定アーマチュアに向かって引き付ける磁力を制御することは、極めて複雑でありかつかなり不正確である。というのも、この位置において、可動アーマチュアを固定アーマチュアに向かって引き付ける磁力は、強い非線形性を有している(即ち、それは、可動アーマチュアと固定アーマチュアの間の空隙が非常に小さくなるときには、指数関数的に増加する)からである。
【0009】
特許文献2及び3は、電磁式燃料インジェクタであって、その電磁アクチュエータは別個かつ独立した2つの電磁石を備えており、その各々が、コイルと、強磁性体材料で作製されておりかつ該コイルに磁気的に結合されている可動アーマチュアと、強磁性体材料で作製されておりかつコイル及び可動アーマチュアに磁気的に結合されている固定アーマチュア(又は底部部材)と、を備えている、即ち、両方の電磁石がプランジャーに統合されたそれぞれの可動アーマチュアを備えている、電磁式燃料インジェクタを記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
欧州特許出願公開第1619384号明細書
欧州特許出願公開第3091219号明細書
欧州特許出願公開第2975256号明細書
【発明の概要】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

ダイハツ工業株式会社
内燃機関
12日前
株式会社クボタ
吸気マニホルド
15日前
ダイハツ工業株式会社
内燃機関
2日前
NOK株式会社
密封装置
8日前
個人
垂直離着陸ガスタービンエンジン
16日前
スズキ株式会社
蒸発燃料の制御装置
8日前
日産自動車株式会社
内燃機関
15日前
スズキ株式会社
蒸発燃料の制御装置
23日前
株式会社クボタ
燃料噴射式エンジン
16日前
日産自動車株式会社
内燃機関
2日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関
8日前
トヨタ自動車株式会社
エンジンハンガ
2日前
トヨタ紡織株式会社
エアクリーナ
8日前
株式会社クボタ
吸気マニホルドの支持構造
15日前
トヨタ自動車株式会社
EGR弁の制御装置
23日前
トヨタ自動車株式会社
エンジンの制御装置
12日前
株式会社クボタ
吸気マニホルドの支持構造
15日前
スズキ株式会社
車両のガス燃料充填システム
23日前
トヨタ自動車株式会社
車両の制御装置
15日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
1日前
株式会社IHI
過給機
24日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
8日前
ダイヤゼブラ電機株式会社
内燃機関用の点火装置
16日前
フタバ産業株式会社
キャニスタ
2日前
フタバ産業株式会社
キャニスタ
2日前
フタバ産業株式会社
キャニスタ
8日前
トヨタ自動車株式会社
エンジンの制御装置
8日前
株式会社IHI
エンジン
8日前
ダイハツディーゼル株式会社
内燃機関
23日前
トヨタ自動車株式会社
ハイブリッド車両の制御装置
8日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の燃焼室構造
12日前
トヨタ自動車株式会社
チェーンテンショナ機構
2日前
スズキ株式会社
空気制御装置の設置構造
2日前
トヨタ自動車株式会社
燃料噴射弁の取り付け構造
24日前
株式会社IHI
吸排気システム
8日前
株式会社IHI
吸排気システム
8日前
続きを見る