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公開番号
2025014361
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023116855
出願日
2023-07-18
発明の名称
チェーンテンショナ機構
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F02B
67/06 20060101AFI20250123BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】圧力室への気泡の侵入を抑制し、かつ、エンジンのタイミングチェーンのテンションが低下することを抑制することが可能なチェーンテンショナ機構を提供する。
【解決手段】エンジンのクランクシャフトに巻き掛けられたチェーンに張力を付与する油圧式のチェーンテンショナ8と、エンジンに潤滑もしくは冷却のためのオイルを供給するための油路26から分岐し、チェーンテンショナ8にオイルを供給するための分岐油路28と、を備え、エンジンが作動することにより油圧を発生させる油圧源から供給されたオイルによってチェーンテンショナ8がチェーンに張力を付与するチェーンテンショナ機構であって、油路26には、分岐油路28に分岐している地点より下流側に、油路26を選択的に開閉するバルブ29が設けられ、バルブ29は、エンジンが停止した場合に閉じられる。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
モータと共に駆動力源を構成しているエンジンのクランクシャフトに巻き掛けられたチェーンに張力を付与する油圧式のチェーンテンショナと、
前記エンジンに潤滑もしくは冷却のためのオイルを供給するための油路から分岐し、前記チェーンテンショナにオイルを供給するための分岐油路と、を備え、
前記エンジンが作動することにより油圧を発生させる油圧源から供給されたオイルによって前記チェーンテンショナが前記チェーンに張力を付与するように構成されたチェーンテンショナ機構であって、
前記油路には、前記分岐油路に分岐している地点より下流側に、前記油路を選択的に開閉するバルブが設けられ、
前記バルブは、前記エンジンが停止した場合に閉じられる
ことを特徴とするチェーンテンショナ機構。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンのタイミングチェーンなどのチェーンに張力を付与するチェーンテンショナ機構に関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、そのようなチェーンを押圧するためのプランジャを備えたチェーンテンショナにおいて、エンジンの始動時に、チェーンが振動することによってチェーンを押圧するレバーとの間における異音の発生を抑制することを目的とした油圧式チェーンテンショナ装置が開示されている。特許文献1のチェーンテンショナ装置は、垂直方向で上下に延在するテンショナーボディと、テンショナーボディに形成され、上方が塞がれ、かつ下方が解放するシリンダ室と、シリンダ室の内面に接触することによりシリンダ室との間で圧力室を形成し、上下方向に移動可能なチェーン押圧用の有底円筒状のプランジャと、を備えている。また、特許文献1では、エンジンによって作動される油圧ポンプからエンジンの各部にオイルを供給するためのオイルギャラリがシリンダブロック内に形成され、そのオイルギャラリを介して圧力室にオイルが供給されるように構成されている。そのオイルギャラリと圧力室との間には、オイルギャラリから供給されたオイルを貯留する油溜めが形成されている。
【0003】
具体的には、特許文献1の油溜めは、圧力室より垂直方向で上側に設けられており、また、油溜めの上部がオイルギャラリと連通している。また、油溜めの下部がテンショナーボディに形成された圧油供給路に連通しており、その圧油供給路からシリンダ室に設けられた給油通路を介して圧力室にオイルが供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-159819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1に記載された装置のように、チェーンテンショナ装置と油路との間に油溜めを設けることにより、圧力室から排出されたオイルの量に応じて油溜めから圧力室にオイルが供給される。そのため、エンジンの停止に伴い油圧ポンプが停止したとしても、圧力室内の油圧の低下を抑制することができる。例えば、エンジンを停止した状態で車両が走行する場合、特に、ハイブリッド車両のように、エンジンを停止してモータのみで走行するEVモードで車両が走行している場合には、エンジンを逆回転させる方向のトルクが慣性力などによって生じる。それにより、チェーンがプランジャを圧力室側に押し込む力が変化し、プランジャが往復動する場合がある。そのようなプランジャの往復動によって圧力室内のオイルが排出された場合であっても、その排出されたオイルの量に応じた量のオイルが油溜めから圧力室に供給することができる。そのため、停止しているエンジンが始動するときに、チェーンが振動してヘッドカバーに接触することなどによる異音の発生や、エンジンの排気および燃費の悪化なども抑制することができる。
【0006】
しかしながら、EVモードの継続時間が長い場合には、油溜めに滞留しているオイルが減少し、油路から油溜めの空間に空気が混入する場合がある。油溜めに空気が混入した場合には、車両の振動などによってその空気が気泡となり、油溜めから圧力室に侵入する可能性がある。そのような状態でエンジンが始動した場合には、圧力室内の油圧が不足してしまいチェーンの押圧力が不十分になる可能性がある。その結果、チェーンに比較的大きな振動もしくは脈動が生じてしまい、チェーンのヘッドカバーへの接触が生じることによる異音などが生じる可能性があった。
【0007】
本発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、油圧ポンプが停止している場合であっても、圧力室への気泡の侵入を抑制し、かつ、エンジンのタイミングチェーンのテンションが低下することを抑制することが可能なチェーンテンショナ機構を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明は、モータと共に駆動力源を構成しているエンジンのクランクシャフトに巻き掛けられたチェーンに張力を付与する油圧式のチェーンテンショナと、前記エンジンに潤滑もしくは冷却のためのオイルを供給するための油路から分岐し、前記チェーンテンショナにオイルを供給するための分岐油路と、を備え、前記エンジンが作動することにより油圧を発生させる油圧源から供給されたオイルによって前記チェーンテンショナが前記チェーンに張力を付与するように構成されたチェーンテンショナ機構であって、前記油路には、前記分岐油路に分岐している地点より下流側に、前記油路を選択的に開閉するバルブが設けられ、前記バルブは、前記エンジンが停止した場合に閉じられることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るチェーンテンショナ機構では、エンジンにオイルを供給する油路から分岐して、チェーンテンショナにオイルを供給するための分岐油路が設けられている。その油路における分岐油路より下流側に、エンジンの停止時にその油路を閉じるバルブが設けられている。そのため、例えば、エンジンを停止してモータの出力のみで車両が走行しているときには、そのバルブによって油路が遮断されるので、オイルが油路におけるバルブより下流側に流れることが抑制される。言い換えれば、油圧源から分岐油路を含めたそのバルブより上流側の油路にオイルが滞留することになる。すなわち、バルブより上流側の油路が、実質的に貯留室として機能するので、油圧源からのオイルの供給がない状態でチェーンテンショナからオイルが排出されるとしても、その油路および分岐油路からオイルが供給されるので、エンジンの始動時にチェーンテンショナにおいて油圧の不足が生じることを抑制することができる。つまり、チェーンテンショナを迅速に作動させることができるので、エンジン始動時のチェーンの振動や脈動によって生じる音の発生を抑制することができる。また、油路を閉じているので、油路から分岐して形成された貯留室のみにオイルが溜まっている状態と比較して、オイルが溜まっている部分への空気の侵入を抑制することができる。すなわち、チェーンテンショナに空気が侵入することを抑制することができる。さらに、オイルを貯留するための空間を設ける必要がないので、設計上の自由度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明のチェーンテンショナ機構が適用されたチェーン駆動機構の一例を模式的に示す図である。
テンショナの一例を示す断面図である。
本発明のチェーンテンショナ機構における油路の構成を説明するための模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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