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公開番号2025010899
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-23
出願番号2023113199
出願日2023-07-10
発明の名称ポリオール組成物、ポリウレタンフォーム用組成物及び発泡体
出願人旭有機材株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08G 18/42 20060101AFI20250116BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】被着体への接着性に優れ、低温環境で収縮が抑制される発泡体を与え、更に、貯蔵安定性に優れるポリウレタンフォーム用組成物並びにその調製に用いるポリオール組成物を提供する。
【解決手段】本発明のポリオール組成物は、発泡剤及びポリイソシアネートと組み合わせて、ポリウレタンフォームの製造に用いるポリウレタンフォーム用組成物を調製するために用いられ、ポリオールと、触媒とを含有し、ポリオールは、芳香族ポリエステルポリオールを含み、発泡剤は、ハロゲン化オレフィンを含み、触媒は、芳香族第1級アミン及び芳香族第2級アミンから選ばれた少なくとも1種を含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリオール組成物、発泡剤及びポリイソシアネートを組み合わせて、ポリウレタンフォームの製造に用いるポリウレタンフォーム用組成物の調製に用いられるポリオール組成物であって、
前記ポリオール組成物は、ポリオールと、触媒とを含有し、
前記ポリオールは、芳香族ポリエステルポリオールを含み、
前記発泡剤は、ハロゲン化オレフィンを含み、
前記触媒は、芳香族第1級アミン及び芳香族第2級アミンから選ばれた少なくとも1種を含むポリオール組成物。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記芳香族ポリエステルポリオールの含有割合が、前記ポリオールに対して30質量%以上である請求項1に記載のポリオール組成物。
【請求項3】
前記ポリオールがアミン系ポリオールを含む請求項1に記載のポリオール組成物。
【請求項4】
前記ポリオール組成物が、前記発泡剤を含有する請求項1に記載のポリオール組成物。
【請求項5】
前記発泡剤が更に水を含む請求項4に記載のポリオール組成物。
【請求項6】
前記水の含有量が、前記ポリオールの含有量を100質量部とした場合に3~7質量部である請求項5に記載のポリオール組成物。
【請求項7】
前記ハロゲン化オレフィンが、HCFO1233zd、HFO1336mzz及びHFO1224ydから選ばれた少なくとも1種を含む請求項1に記載のポリオール組成物。
【請求項8】
前記触媒が更に三量化触媒を含む請求項1に記載のポリオール組成物。
【請求項9】
前記触媒が更に3級アミンを含む請求項1に記載のポリオール組成物。
【請求項10】
請求項1に記載のポリオール組成物と、ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物とが組み合わされてなるポリウレタンフォーム用組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、被着体への接着性に優れ、低温環境で収縮が抑制される発泡体(ポリウレタンフォーム)を与えるポリウレタンフォーム用組成物並びにその調製に用いられるポリオール組成物に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、樹脂発泡体として、ポリウレタンフォーム、フェノールフォーム等が知られている。例えば、ポリウレタンフォームは、断熱性、物体への接着性、防音性等に優れることから、広く利用されている。
ポリウレタンフォームからなる断熱層(断熱材)を形成する場合、一般に、ポリオールと、発泡剤と、必要に応じて、触媒、整泡剤等の各種助剤とを含有するポリオール組成物(プレミックス液)、及び、ポリイソシアネートを含有するポリイソシアネート組成物を混合した後、得られた混合液、即ち、ポリウレタンフォーム用組成物を被着体の表面に塗布し、形成された塗膜においてポリオール及びポリイソシアネートを反応させ、発泡・硬化させる方法が適用される。
【0003】
ポリウレタンフォームの製造方法又はそれに用いられる組成物として、以下の技術が知られている。
特許文献1には、ポリオールとポリイソシアネートとを、第1級アミノ基を少なくとも1つ含む炭素環式化合物および第1級アミノ基を少なくとも1つ含む複素環式化合物から選ばれる少なくとも1種類の環状第1級アミン化合物、触媒、並びに発泡剤としての炭素数4~6の炭化水素および水の存在下に反応させることを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法が開示されている。
特許文献2には、ポリイソシアネート成分(X)とポリオール含有成分(Y)とから調製される2液反応型ウレタン樹脂組成物であって、ポリオール含有成分(Y)が、ポリオール成分(a)、触媒(b)、整泡剤(c)、1級アミノ基または2級のアミノ基を有するアミン化合物(d)および二酸化炭素(e)を含み、硬化した際の前記2液反応型ウレタン樹脂組成物が、連続気泡性軟質ポリウレタンフォームであり、該ポリウレタンフォームのJIS A 1405-2:2007により測定される63ヘルツから5000ヘルツの平均吸音率が30%以上であり、かつ、所定の方法で測定される液だれ長さが、300mm以内である、2液反応型ウレタン樹脂組成物が開示されている。
また、特許文献3には、ポリオール、発泡剤、及び触媒を含有するポリオール組成物とポリイソシアネートとを反応かつ発泡させるポリウレタンフォームの製造方法であって、該発泡剤が沸点30℃以下のハイドロフルオロオレフィンを含み、かつ反応前に該ポリオール組成物の温度を30℃以下にすることを特徴とするポリウレタンフォームの製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-172359号公報
特開2019-178207号公報
特開2022-30314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ポリウレタンフォームを、例えば、断熱用に用いる場合、壁、天井等の被着体と一体化させることが一般的である。このような一体化物が、例えば、氷点下の低温環境で用いられる場合には、ポリウレタンフォーム層が収縮しないことが必要となる。
また、例えば、スプレー塗工を利用して、壁、天井等に、ポリオール組成物及びポリイソシアネート組成物からなるポリウレタンフォーム用組成物を供給しながら発泡・硬化させてポリウレタンフォームを形成させつつ接着させて、ポリウレタンフォームからなる断熱層を有する一体化物を得る工法が採用されることがある。この場合、ポリウレタンフォーム層の被着体への接着性が必要となる。また、このような2液型のポリウレタンフォーム用組成物は、ポリオール組成物及びポリイソシアネート組成物を混合した時点でポリオールとポリイソシアネートとの反応が開始されるため、均一な発泡セルを有する発泡体(ポリウレタンフォーム)を製造するために、ポリオール組成物及びポリイソシアネート組成物の混合開始から発泡が開始されるまでの時間(以下、「クリームタイム」という)、ポリオール組成物及びポリイソシアネート組成物の混合開始から、増粘が起こってゲル強度が出始めるまでの時間(樹脂化時間。以下、「ゲルタイム」という)、並びに、ポリオール組成物及びポリイソシアネート組成物の混合開始から発泡が終了するまでの時間(以下、「ライズタイム」という)が測定されたときに、クリームタイムとゲルタイムとの時間差、及び、ゲルタイムとライズタイムとの時間差が、いずれも0~2秒間であると、ポリウレタンフォーム用組成物の貯蔵安定性に特に優れるとされていた。
【0006】
本発明は、被着体への接着性に優れ、低温環境で収縮が抑制される発泡体(ポリウレタンフォーム)を与え、更に、貯蔵安定性に優れるポリウレタンフォーム用組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、このようなポリウレタンフォーム用組成物の調製に用いられるポリオール組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は以下に示される。
[1]ポリオール組成物、発泡剤及びポリイソシアネートを組み合わせて、ポリウレタンフォームの製造に用いるポリウレタンフォーム用組成物の調製に用いられるポリオール組成物であって、
上記ポリオール組成物は、ポリオールと、触媒とを含有し、
上記ポリオールは、芳香族ポリエステルポリオールを含み、
上記発泡剤は、ハロゲン化オレフィンを含み、
上記触媒は、芳香族第1級アミン及び芳香族第2級アミンから選ばれた少なくとも1種を含むポリオール組成物。
[2]上記芳香族ポリエステルポリオールの含有割合が、上記ポリオールに対して30質量%以上である上記[1]に記載のポリオール組成物。
[3]上記ポリオールがアミン系ポリオールを含む上記[1]に記載のポリオール組成物。
[4]上記ポリオール組成物が、上記発泡剤を含有する上記[1]に記載のポリオール組成物。
[5]上記発泡剤が更に水を含む上記[4]に記載のポリオール組成物。
[6]上記水の含有量が、上記ポリオールの含有量を100質量部とした場合に3~7質量部である上記[5]に記載のポリオール組成物。
[7]上記ハロゲン化オレフィンが、HCFO1233zd、HFO1336mzz及びHFO1224ydから選ばれた少なくとも1種を含む上記[1]に記載のポリオール組成物。
[8]上記触媒が更に三量化触媒を含む上記[1]に記載のポリオール組成物。
[9]上記触媒が更に3級アミンを含む上記[1]に記載のポリオール組成物。
[10]上記[1]に記載のポリオール組成物と、ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物とが組み合わされてなるポリウレタンフォーム用組成物。
[11]上記[10]に記載のポリウレタンフォーム用組成物を発泡させて得られた発泡体。
【発明の効果】
【0008】
本発明のポリウレタンフォーム用組成物を用いると、被着体への接着性に優れ、低温環境で収縮が抑制される発泡体(ポリウレタンフォーム)を得ることができる。また、組成物の貯蔵安定性に優れるため、本発明のポリウレタンフォーム用組成物を被着体に塗工した後、発泡・硬化を経て、発泡体の、被着体への接着性が発揮され、例えば、スプレー塗工等を利用した迅速作業による、建築物の内外壁材、パネル等における断熱、金属サイディング、冷蔵庫等における断熱、ビル、マンション、冷凍倉庫等の躯体壁面、天井、屋根等における断熱又は結露防止、輸液パイプ等の断熱等に用いられる部材形成に好適である。
本発明のポリオール組成物は、このような発泡体(ポリウレタンフォーム)を与えるポリウレタンフォーム用組成物の製造原料として好適である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を説明する。ここで示す事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要で、ある程度以上に本発明の構成的な詳細を示すことを意図しておらず、本記載によって本発明のいくつかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
【0010】
本発明のポリオール組成物は、このポリオール組成物と、ハロゲン化オレフィンを含む発泡剤と、ポリイソシアネートとを組み合わせて、被着体に塗工して、被着体への接着性に優れたウレタン樹脂からなる発泡体を形成するポリウレタンフォーム用組成物の調製に用いる組成物である。そして、本発明のポリオール組成物は、芳香族ポリエステルポリオールを含むポリオール(以下、「ポリオール成分」という)と、芳香族第1級アミン及び芳香族第2級アミンから選ばれた少なくとも1種の触媒とを含有する。本発明のポリオール組成物は、後述するように、ポリオール成分及び触媒以外に、他の成分を含有することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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