TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025010104
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2024107769
出願日
2024-07-03
発明の名称
筒状フィルター及びその製造方法
出願人
大和紡績株式会社
代理人
弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類
B01D
39/16 20060101AFI20250109BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】生産コストが低く、かつ基本的なろ過効率及びろ過寿命を有する筒状フィルター及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、筒状繊維集合体で形成されたろ過層を含む筒状フィルターであって、前記ろ過層は、第1の繊維シート51と第2の繊維シート52を交互に筒状に巻き回した筒状繊維集合体B50で形成されたろ過層B5を含み、ろ過層Bの厚み方向において、第1の繊維シートと第2の繊維シートは交互に配置されており、第1の繊維シートは第2の繊維シートを介して接着しており、下記(a)及び(b)の少なくとも一方の要件を満たす筒状フィルターを提供する。
(a)第1の繊維シートの厚みH1は第2の繊維シートの厚みH2より大きい
(b)第1の繊維シートの密度D1は第2の繊維シートの密度D2よりも大きい
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
筒状繊維集合体で形成されたろ過層を含む筒状フィルターであって、
前記ろ過層は、第1の繊維シートと第2の繊維シートを交互に筒状に巻き回した筒状繊維集合体Bで形成されたろ過層Bを含み、
ろ過層Bの厚み方向において、第1の繊維シートと第2の繊維シートは交互に配置されており、第1の繊維シートは第2の繊維シートを介して接着しており、
下記(a)及び(b)の少なくとも一方の要件を満たす、筒状フィルター。
(a)第1の繊維シートの厚みH1は第2の繊維シートの厚みH2より大きい
(b)第1の繊維シートの密度D1は第2の繊維シートの密度D2より大きい
続きを表示(約 720 文字)
【請求項2】
第1の繊維シートの厚みH1と第2の繊維シートの厚みH2の比H1/H2は1.1以上15.0以下である、請求項1に記載の筒状フィルター。
【請求項3】
第1の繊維シートの密度D1と第2の繊維シートの密度D2の比D1/D2は1.1以上10.0以下である、請求項1に記載の筒状フィルター。
【請求項4】
第1の繊維シートは、幅が15mm以上70mm以下である、請求項1に記載の筒状フィルター。
【請求項5】
第1の繊維シートは、平均繊維径d1が0.3μm以上20μm以下である、請求項1に記載の筒状フィルター。
【請求項6】
第1の繊維シートは、目付W1が15g/m
2
以上100g/m
2
以下である、請求項1に記載の筒状フィルター。
【請求項7】
第2の繊維シートは、平均繊維径d2が0.3μm以上30μm以下である、請求項1に記載の筒状フィルター。
【請求項8】
第2の繊維シートは、目付W2が2g/m
2
以上15g/m
2
以下である、請求項1に記載の筒状フィルター。
【請求項9】
第1の繊維シートの平均繊維径d1と第2の繊維シートの平均繊維径d2の比d1/d2は0.01以上2.0以下である、請求項1に記載の筒状フィルター。
【請求項10】
第1の繊維シートの目付W1と第2の繊維シートの目付W2の比W1/W2は1.1以上50以下である、請求項1に記載の筒状フィルター。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体のろ過、特に異物を含む液体のろ過に適した筒状フィルター及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
繊維集合体を筒状に巻き回した筒状フィルターは、取扱性に優れることから、飲料、薬液、油脂、塗料、並びに電子部品及び半導体製品の洗浄水等の工業用洗浄水等といった各種液体のろ過に広く用いられている。筒状フィルターは、通常、不織布といった各種繊維シートを心棒(マンドレルとも称される。)に巻き回すことで製造される円筒状の繊維集合物をろ過層としている。例えば、特許文献1には、細繊度不織布と、該細繊度不織布の構成繊維より太い繊度の熱接着性繊維を含む構成繊維からなり、かつ該構成繊維が相互に交絡し少なくともその一部が熱接着している太繊度スパンレース不織布とが互いに実質的に熱接着されていない状態で積層されて筒状に巻き付けられたろ過層を含む筒状フィルターが記載されている。
【0003】
筒状フィルターを製造する他の方法として、樹脂を繊維化し、繊維を直接心棒に巻き付けることで、繊維をシート状にする工程を省いて筒状フィルターを製造する方法が知られている。例えば、特許文献2には、不織布デプスフィルター要素において、管状の部材を備え、前記管状の部材は、この部材の長さ全体にわたって軸方向に伸長する中空の内部と、実質的に連続して絡み合い、合成樹脂材料から成る複数のフィラメントから構成されるフィルター部分とを有し、前記フィルター部分が、中央のサポートゾーン及びろ過ゾーンを有しており、前記中央のサポートゾーンは、前記中空の内部を形成する内側面を有すると共に、前記ろ過ゾーンに対するサポートをもたらすに十分な大きさの直径を有する複数のサポートゾーンのフィラメントから構成されており、前記ろ過ゾーンは、前記中央のサポートゾーンの半径方向外方に位置すると共に、複数のろ過フィラメントから構成される少なくとも1つのろ過レベルを備え、前記サポートゾーンのフィラメント及び前記ろ過フィラメントが、互いに別々であることを特徴とする不織布デプスフィルター要素が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-000851号公報
特表平8-501976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1は、2種以上の不織布を用いてろ過層を製造し、これを含む筒状フィルターを開示している。このように各種繊維シートを巻き回して製造される筒状フィルターでは、ろ過の対象物に含まれている異物を段階的に捕集、除去することで、ろ過効率を高め、かつ、ろ過寿命をより長くするため、ろ液の流入側(一次側とも称される。)からろ液の流出側(二次側とも称される。)に向けて、ろ過層を構成する繊維の平均繊維径を徐々に小さくする、或いは、ろ液の流入側からろ液の流出側に向けて、ろ過層を構成する繊維シートの平均孔径を徐々に小さくすることが知られている。このような製造方法で製造された筒状フィルターはろ過層の平均繊維径や平均孔径が徐々に小さくなることで、ろ過効率やろ過寿命に優れた筒状フィルターとなる一方で、それらの性能をより高めるために繊維シートの平均繊維径や平均孔径を多段的に変化させようとすると、平均繊維径や平均孔径が異なる繊維シートを複数用意したうえ、巻き回す繊維シートを変えるときは一度機械を停止させ、巻き回す繊維シートを交換する作業が必要となる。そのため、このような筒状フィルターは生産性が低く、生産コストが高い傾向があった。特許文献2に記載の筒状フィルターは、メルトブローン法で製造された繊維(メルトブローン繊維)を回転する心棒に向けて紡出すると同時に心棒表面に集積、巻き取ることで、紡出された繊維を直接筒状フィルターとしているため、生産効率に優れ、低コストで筒状フィルターを製造できるが、メルトブローン法で製造された繊維を直接円筒状に成型して巻きとる方法は、フィルター全体、特に、フィルターを構成するろ過層の厚み方向(言い換えるならば、ろ過対象物の流入側から流出側へとろ過対象物の流れる方向)における繊維径や孔径に差をつけることが困難であった。
【0006】
本発明は、上記従来の問題を解決するため、生産効率が高いことから生産コストが低く、かつ基本的なろ過効率及びろ過寿命を有する筒状フィルター及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、筒状繊維集合体で形成されたろ過層を含む筒状フィルターであって、前記ろ過層は、第1の繊維シートと第2の繊維シートを交互に筒状に巻き回した筒状繊維集合体Bで形成されたろ過層Bを含み、ろ過層Bの厚み方向において、第1の繊維シートと第2の繊維シートは交互に配置されており、第1の繊維シートは第2の繊維シートを介して接着しており、下記(a)及び(b)の少なくとも一方の要件を満たす、筒状フィルターに関する。
(a)第1の繊維シートの厚みH1は第2の繊維シートの厚みH2より大きい
(b)第1の繊維シートの密度D1は第2の繊維シートの密度D2より大きい
【0008】
本発明は、筒状繊維集合体で形成されたろ過層を含む筒状フィルターの製造方法であって、溶融した熱可塑性樹脂を紡糸ノズルの吐出孔から吐出すると同時に前記吐出孔の周囲から噴出する高温の気体流によって引き延ばしたメルトブローン繊維を一定の速度で回転する回転軸の表面に吹き付けながら、前記回転軸の表面に第1の繊維シートを巻き回し、前記メルトブローン繊維を第1の繊維シートの表面に集積させてメルトブローンウェブにして巻き回すことで、第1の繊維シートとメルトブローンウェブが交互に巻き回された筒状繊維集合体Bを得る工程Bを含む、筒状フィルターの製造方法に関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、生産効率が高いことから生産コストが低く、基本的なろ過効率及びろ過寿命を有する筒状フィルターを提供することができる。
また、本発明の製造方法によれば、基本的なろ過効率及びろ過寿命を有する筒状フィルターの生産性を高め、生産コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の1例の筒状フィルターの模式的部分断面斜視図である。
本発明の1例の筒状フィルターのろ過層Bの部分断面図である。
本発明で用いる1例の筒状フィルター製造装置の概略斜視図である。
本発明の1例の筒状フィルターのろ過層Aとろ過層Bの配置関係を説明する概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
大和紡績株式会社
筒状フィルター及びその製造方法
3日前
大和紡績株式会社
芯鞘構造紡績糸、それを含む織編物、それらの製造方法及び衣料品
1か月前
大和紡績株式会社
液体含浸皮膚被覆シート用不織布およびその製造方法、液体含浸皮膚被覆シート、ならびにフェイスマスク
1か月前
東レ株式会社
複合半透膜
15日前
東レ株式会社
気体分離膜モジュール
今日
東ソー株式会社
多孔質ゼオライト成形体
1か月前
前澤工業株式会社
沈殿池構造
28日前
東レ株式会社
スパイラル分離膜エレメント
1か月前
冷化株式会社
撹拌混合装置
28日前
株式会社ナノバブル研究所
微細気泡発生板
6日前
新東工業株式会社
集塵機
16日前
旭化成株式会社
多孔性中空糸膜
6日前
大陽日酸株式会社
排ガス処理システム
7日前
みづほ工業株式会社
撹拌装置、及び撹拌方法
3日前
大成技研株式会社
フィルター装置
今日
DOWAメタルマイン株式会社
撹拌装置
15日前
株式会社クラレ
ろ過膜及びその製造方法
6日前
三菱ケミカル株式会社
分離材および分離材の製造方法
29日前
積水化学工業株式会社
ガス製造装置
14日前
株式会社西部技研
ガス濃縮装置
6日前
前澤工業株式会社
沈殿池のピット排泥装置
28日前
個人
水溶性フィルター
1か月前
オリオン機械株式会社
圧縮空気除湿装置システム
6日前
オリオン機械株式会社
圧縮空気除湿装置システム
6日前
オリオン機械株式会社
圧縮空気除湿装置システム
6日前
株式会社レゾナック
ノズル、送液装置、及び送液システム
1か月前
JFEエンジニアリング株式会社
多重管式反応容器
1か月前
JFEエンジニアリング株式会社
多重管式反応容器
1か月前
JFEエンジニアリング株式会社
多重管式反応容器
1か月前
東ソー株式会社
二酸化炭素分離用アミン組成物及びその用途
28日前
株式会社美和製作所
触媒材
1か月前
セイコーエプソン株式会社
流体デバイス
6日前
株式会社島津製作所
ピペット装置
15日前
株式会社AZUMA
湿式空気清浄機
6日前
三菱重工業株式会社
攪拌翼及び攪拌装置
14日前
新明和工業株式会社
気泡生成装置
6日前
続きを見る
他の特許を見る