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公開番号
2024171812
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023089051
出願日
2023-05-30
発明の名称
芯鞘構造紡績糸、それを含む織編物、それらの製造方法及び衣料品
出願人
大和紡績株式会社
代理人
弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類
D02G
3/36 20060101AFI20241205BHJP(糸;糸またはロープの機械的な仕上げ;整経またはビーム巻き取り)
要約
【課題】芯部及び鞘部のいずれも短繊維で構成され、染色後の嵩高性が良好であり、抗ピリング性を有する編織物が得られる芯鞘構造紡績糸、それを含む織編物、それらの製造方法及び衣料品を提供する。
【解決手段】本発明は、芯部と鞘部を含む芯鞘構造紡績糸であって、前記芯部は、合成繊維の短繊維で構成され、前記鞘部は、セルロース系短繊維で構成され、前記合成繊維の短繊維は、前記合成繊維の短繊維の伸度は100%以下であり、かつ前記セルロース系短繊維の伸度より10%以上高く、前記合成繊維の短繊維の100℃における熱水収縮率が4.0%以上である芯鞘構造紡績糸に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
芯部と鞘部を含む芯鞘構造紡績糸であって、
前記芯部は、合成繊維の短繊維で構成され、
前記鞘部は、セルロース系短繊維で構成され、
前記合成繊維の短繊維の伸度は100%以下であり、かつ前記セルロース系短繊維の伸度より10%以上高く、前記合成繊維の短繊維の100℃における熱水収縮率が4.0%以上である、芯鞘構造紡績糸。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記セルロース系短繊維は、綿繊維及びレーヨン短繊維からなる群から選ばれる1以上を含む、請求項1に記載の芯鞘構造紡績糸。
【請求項3】
前記合成繊維の短繊維は、ポリアミド系短繊維を含む、請求項1に記載の芯鞘構造紡績糸。
【請求項4】
前記芯鞘構造紡績糸の質量を100質量%としたとき、前記芯部の割合が20質量%以上70質量%以下であり、前記鞘部の割合が30質量%以上80質量%以下である、請求項1に記載の芯鞘構造紡績糸。
【請求項5】
芯部と鞘部を含む芯鞘構造紡績糸の製造方法であって、
合成繊維の短繊維で構成されている第1スライバーと、セルロース系短繊維で構成されている第2スライバーを、第1スライバーが芯側に配置し、第2スライバーが鞘側に配置するようにしてコアヤーン用スライバーを作製する工程、及び
前記コアヤーン用スライバーを粗紡して得られた粗糸を精紡して芯鞘構造紡績糸を得る工程を含み、
前記合成繊維の短繊維の伸度は100%以下であり、かつ前記セルロース系短繊維の伸度より10%以上高く、前記合成繊維の短繊維の100℃における熱水収縮率が4.0%以上である、芯鞘構造紡績糸の製造方法。
【請求項6】
前記セルロース系短繊維は、コットン繊維及びレーヨン短繊維からなる群から選ばれる1以上を含む、請求項5に記載の芯鞘構造紡績糸の製造方法。
【請求項7】
前記合成繊維の短繊維は、ポリアミド系短繊維を含む、請求項5に記載の芯鞘構造紡績糸の製造方法。
【請求項8】
第1スライバー及び第2スライバーの合計質量を100質量%としたとき、第1スライバーの割合が20質量%以上70質量%以下であり、第2スライバーの割合が30質量%以上80質量%以下である、請求項5に記載の芯鞘構造紡績糸の製造方法。
【請求項9】
織編物の製造方法であって、
請求項1~4のいずれかに記載の芯鞘構造紡績糸を用いて織編物を作製する工程、
得られた織編物を精練する工程、及び
前記精練を行った織編物に対し、必要に応じて染色する工程を含む、織編物の製造方法。
【請求項10】
前記織編物は、天竺編地であり、前記精練を、80℃以上120℃以下で行う、請求項9に記載の織編物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、芯部と鞘部を含む芯鞘構造紡績糸、それを含む織編物、それらの製造方法及び衣料品に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
天然繊維といわれる繊維のうち、綿(コットン)や麻といった、生分解性を有するセルロース系繊維は、吸水性に優れ、耐久性にも優れることから、古くから衣料品に使用されている。特に綿(コットン)は吸水性や耐久性の他、衣料品にしたときの風合いの良さもあり、衣料用の繊維として広く使用されている。
そして、綿を使用した紡績糸、織編物、及びそれらを使用した衣料品に対し、吸水性、耐久性、衣料品としたときに風合いの良さに加え、速乾性を高める、保温性を高める、といった機能を付与するため、綿と他の繊維との混紡糸(複数の繊維を混綿・混合した状態で紡績した紡績糸)にしたり、2層構造の芯鞘構造紡績糸にしたり、他の繊維で作られた紡績糸を、綿紡績糸で覆うカバリング糸にしたりすることで、更なる高機能化が図られている。
例えば、特許文献1には、ポリアミド系繊維とセルロース系繊維からなる複合糸が記載され、複合糸のより芯側にセルロース系繊維を配置してもよいことが記載されている。特許文献2には、芯部と鞘部からなる複合糸において、綿を主体とする素材で芯部を構成し、鞘部をナイロンフィラメント等で構成することが記載されている。特許文献3には、合成繊維の短繊維を紡績糸の中心部に配置し、セルロース系短繊維を紡績糸の外側に配置した複重層糸を用いてなるハンカチ用布帛が記載されている。特許文献4には、芯糸とステープル繊維束からなる嵩高紡績糸において、芯糸とステープル繊維束を構成する繊維として、天然セルロース繊維、再生繊維、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維等が記載され、芯糸はフィラメント又は紡績糸又はこれらの併用糸であることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-111201号公報
特開2005-350804号公報
特開2014-101619号公報
特開2015-101619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の複合糸は、鞘側、すなわち糸の外側に合成繊維が配置される構造になっているため、セルロース系繊維よりも剛直な合成繊維が糸や織編物、衣料品の表面を構成するようになり、風合いの点で問題があった。
また、特許文献3及び特許文献4に記載の複重層糸や嵩高紡績糸において、芯部にポリエステル短繊維を用いた場合、ポリエステル繊維が合成繊維の中では比重が高い繊維であり、かつ剛性の高い合成繊維であることに起因し、得られる糸の構造が密なものとなることから、得られる複重層糸や嵩高紡績糸を用いた織編物の嵩高性が劣る恐れがある。
【0005】
本発明は、前記従来の問題を解決するため、芯部及び鞘部のいずれも短繊維で構成され、嵩高性が良好であり、抗ピリング性を有する編織物が得られる芯鞘構造紡績糸、それを含む織編物、それらの製造方法及び衣料品を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、芯部と鞘部を含む芯鞘構造紡績糸であって、前記芯部は、合成繊維の短繊維で構成され、前記鞘部は、セルロース系短繊維で構成され、前記合成繊維の短繊維の伸度は100%以下であり、かつ前記セルロース系短繊維の伸度より10%以上高く、前記合成繊維の短繊維の100℃における熱水収縮率が4.0%以上である芯鞘構造紡績糸に関する。
【0007】
本発明は、また、芯部と鞘部を含む芯鞘構造紡績糸の製造方法であって、合成繊維の短繊維で構成されている第1スライバーと、セルロース系短繊維で構成されている第2スライバーを、第1スライバーが芯側に配置し、第2スライバーが鞘側に配置するようにしてコアヤーン用スライバーを作製する工程、及び前記コアヤーン用スライバーを粗紡して得られた粗糸を精紡して芯鞘構造紡績糸を得る工程を含み、前記合成繊維の短繊維の伸度は100%以下であり、かつ前記セルロース系短繊維の伸度より10%以上高く、前記合成繊維の短繊維の100℃における熱水収縮率が4.0%以上である芯鞘構造紡績糸の製造方法に関する。
【0008】
本発明は、また、織編物の製造方法であって、前記芯鞘構造紡績糸を用いて織編物を作製する工程、得られた織編物を精練する工程、及び前記精練を行った織編物に対し、必要に応じて染色する工程を含む織編物の製造方法に関する。
【0009】
本発明は、また、前記芯鞘構造紡績糸を含み、染色されている織編物に関する。
【0010】
本発明は、また、前記織編物を含む衣料品に関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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