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公開番号
2025001318
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-08
出願番号
2023100832
出願日
2023-06-20
発明の名称
ピペット装置
出願人
株式会社島津製作所
代理人
弁理士法人深見特許事務所
主分類
B01L
3/02 20060101AFI20241225BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】幅広い分注範囲において高い分注精度を有するピペット装置を提供することを一の目的とする。
【解決手段】ピペット装置は、第1シリンジ部と、当該第1シリンジ部の内部に配置された第1ピストンとを含む第1プランジャと、第2シリンジ部と、当該第2シリンジ部の内部に配置された第2ピストンとを含む第2プランジャと、第1プランジャおよび第2プランジャに取り付けられ、第1ピストンおよび第2ピストンを第1シリンジ部および第2シリンジ部に対してそれぞれ相対的に移動させる駆動機構と、第1シリンジ部および第2シリンジ部に接続され、開口端にピペットチップを取り付けられるように構成された流路と、第1シリンジ部を流路に連通させる第1状態と第1シリンジ部を流路に連通させることなく大気開放させる第2状態との間で切り替える第1切替部とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
液体試料を吸引および吐出するためのピペット装置であって、
第1シリンジ部と、当該第1シリンジ部の内部に配置された第1ピストンとを含む第1プランジャと、
第2シリンジ部と、当該第2シリンジ部の内部に配置された第2ピストンとを含む第2プランジャと、
前記第1プランジャおよび前記第2プランジャに取り付けられ、前記第1ピストンおよび前記第2ピストンを前記第1シリンジ部および前記第2シリンジ部に対してそれぞれ相対的に移動させる駆動機構と、
前記第1シリンジ部および前記第2シリンジ部に接続され、開口端にピペットチップを取り付けられるように構成された流路と、
前記第1シリンジ部を前記流路に連通させる第1状態と前記第1シリンジ部を前記流路に連通させることなく大気開放させる第2状態との間で切り替える第1切替部とを備える、ピペット装置。
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
前記第1シリンジ部の断面積と前記第2シリンジ部の断面積とが異なる、請求項1に記載のピペット装置。
【請求項3】
前記第2シリンジ部を前記流路に連通させる第3状態と、前記第2シリンジ部を前記流路に連通させることなく大気開放させる第4状態との間で切り替える第2切替部をさらに備える、請求項1または2に記載のピペット装置。
【請求項4】
前記駆動機構および前記第1切替部を制御する制御装置をさらに備え、
前記制御装置は、
分注量が第1量よりも少ない場合に、前記第1状態となるように前記第1切替部を制御し、
分注量が前記第1量よりも多い場合に、前記第2状態となるように前記第1切替部を制御する、請求項1または2に記載のピペット装置。
【請求項5】
前記第2シリンジ部を前記流路に連通させる第3状態と、前記第2シリンジ部を前記流路に連通させることなく大気開放させる第4状態との間で切り替える第2切替部と、
前記駆動機構、前記第1切替部および前記第2切替部を制御する制御装置とをさらに備え、
前記第1シリンジ部の断面積は、前記第2シリンジ部の断面積よりも小さく、
前記制御装置は、
分注量が第1量よりも少ない場合に、前記第1状態となるように前記第1切替部を制御するとともに、前記第4状態となるように前記第2切替部を制御し、
分注量が前記第1量よりも多い場合に、前記第2状態となるように前記第1切替部を制御するとともに、前記第3状態となるように前記第2切替部を制御する、請求項1に記載のピペット装置。
【請求項6】
前記流路の前記開口端側の先端部の外周には、当該外周の径が第1径の第1取付部と、当該外周の径が前記第1径よりも小さい第2径の第2取付部とが形成されており、
前記第2取付部は、前記第1取付部よりも前記開口端側に形成されている、請求項1または2に記載のピペット装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、ピペット装置に関する。より特定的には、本開示は、試料を吸引および吐出するためのピペット装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
液体試料を測り取って分注するために、ピペット装置が利用される。ピペット装置は、ピストンをシリンジ内で上下させることによってシリンダ内へ空気を出し入れすることができる構造を有し、空気を出し入れすることによって液体を吸入および吐出する。
【0003】
ピペット装置には、特開2023-015210号公報(特許文献1)に開示された手動のピペット装置と、特開2020-138198号公報(特許文献2)に開示された電動のピペット装置とが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-015210号公報
特開2020-138198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
手動および電動のいずれのピペット装置においても、ピストンをシリンジ内で上下させることによって、シリンジ内の空気容積が増減して、試料の吸引および吐出が行われる。すなわち、分注量は、シリンダーの断面積にピストンの移動量を乗じることで求められる。
【0006】
たとえば、一のピペット装置を用いて、10μLの分注を行う場合と、100μLの分注を行う場合とを考える。一のピペット装置におけるピストンの位置決め誤差が変わらないものとすると、位置決め誤差を移動量で除算した相対誤差は分注量の少ない10μLの方が100μLよりも大きくなる。そのため、分注量に応じた複数種類のピペット装置を使い分ける必要があった。
【0007】
本開示は、幅広い分注範囲において高い分注精度を有するピペット装置を提供することを一の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示のピペット装置は、液体試料を吸引および吐出するためのピペット装置である。ピペット装置は、第1シリンジ部と、当該第1シリンジ部の内部に配置された第1ピストンとを含む第1プランジャと、第2シリンジ部と、当該第2シリンジ部の内部に配置された第2ピストンとを含む第2プランジャと、第1プランジャおよび第2プランジャに取り付けられ、第1ピストンおよび第2ピストンを第1シリンジ部および第2シリンジ部に対してそれぞれ相対的に移動させる駆動機構と、第1シリンジ部および第2シリンジ部に接続され、開口端にピペットチップを取り付けられるように構成された流路と、第1シリンジ部を流路に連通させる第1状態と第1シリンジ部を流路に連通させることなく大気開放させる第2状態との間で切り替える第1切替部とを含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、第1シリンジ部をピペットチップが取り付けられる流路に連通させる第1状態と、当該流路に連通させることなく大気開放させる第2状態とを第1切替部によって切替えることによって、第1状態と第2状態との間におけるピストンの移動量に対する吸引量を変えることができる。これにより、幅広い分注範囲において高い分注精度を有するピペット装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
ピペット装置の全体構成を示す模式図である。
制御装置にて実施される処理のフローチャートである。
第1閾値以下の分注量が設定された場合の吸引動作を示した図である。
第1閾値より多く第2閾値以下の分注量が設定された場合の吸引動作を示した図である。
変形例にかかるピペット装置の全体構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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