TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025100030
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023217109
出願日2023-12-22
発明の名称二酸化炭素の回収装置及び回収方法
出願人太平洋セメント株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類B01D 53/14 20060101AFI20250626BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】効率的に熱利用し、再生塔への熱エネルギー投入量を低減可能な二酸化炭素回収装置を提供すること。
【解決手段】二酸化炭素を含むガスと吸収液とを接触させ、二酸化炭素を吸収したリッチ液を生成させる吸収塔と、
リッチ液を予熱する熱交換器と、
リッチ液を加熱して二酸化炭素を放出させ、リーン液を生成させるとともに、放出された二酸化炭素を排出する再生塔
を備え、
熱交換器として、吸収液と接触する前の二酸化炭素を含むガスを熱源とし、リッチ液を予熱する第1の熱交換器と、再生塔から排出されたリーン液を熱源とし、第1の熱交換器から排出されたリッチ液を予熱する第2の熱交換器を有する、
二酸化炭素回収装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
二酸化炭素を含むガスと吸収液とを接触させ、二酸化炭素を吸収したリッチ液を生成させる吸収塔と、
リッチ液を予熱する熱交換器と、
リッチ液を加熱して二酸化炭素を放出させ、リーン液を生成させるとともに、放出された二酸化炭素を排出する再生塔
を備え、
熱交換器として、吸収液と接触する前の二酸化炭素を含むガスを熱源とし、リッチ液を予熱する第1の熱交換器と、再生塔から排出されたリーン液を熱源とし、第1の熱交換器から排出されたリッチ液を予熱する第2の熱交換器を有する、
二酸化炭素回収装置。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
二酸化炭素を含むガスが、燃焼排ガス又は焼成排ガスである、請求項1記載の二酸化炭素回収装置。
【請求項3】
二酸化炭素を含むガスと吸収液とを接触させ、二酸化炭素を吸収したリッチ液を生成させる第1の工程と、
リッチ液を予熱する第2の工程と、
リッチ液を加熱して二酸化炭素を放出させ、リーン液を生成させるとともに、放出された二酸化炭素を回収する第3の工程
を含み、
第2の工程が、第1の工程前の二酸化炭素を含むガスを熱源とし、リッチ液を予熱する第1の熱交換工程と、リーン液を熱源とし、第1の熱交換工程後のリッチ液を予熱する第2の熱交換工程を有する、
二酸化炭素の回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素の回収装置及び回収方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、地球規模で懸念される地球温暖化問題に対する有効な対策として二酸化炭素の回収技術の実用化に向けて取り組みが進められている。二酸化炭素の回収技術として物理吸収法、化学吸収法、膜分離法、深冷分離法等が知られている。中でも、化学吸収法が、火力発電所やプラント等において大量に排出される排ガスに含まれる二酸化炭素の回収に適した方法である。
【0003】
従来、化学吸収法を利用した二酸化炭素回収装置として、例えば、燃焼排ガスを吸収塔に供給する前に集塵機及び脱硫装置で浄化し、浄化した燃焼排ガスを再生塔でアルカノールアミン水溶液を用いた吸収液と接触させて二酸化炭素を吸収させ、二酸化炭素を吸収した吸収液を再生塔で加熱して二酸化炭素を追い出し二酸化炭素を回収する燃焼排ガス浄化装置が知られている(特許文献1)。また、排ガスの熱を有効利用した二酸化炭素回収装置として、ボイラの排ガスから熱を熱回収器で回収し、回収した熱を再生塔からリボイラに送られる吸収液に熱交換手段により与え、昇温した吸収液を再生塔に供給する排ガス処理システムが提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第3486220号明細書
特開2011-224472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
化学吸収法は、吸収液が二酸化炭素を低温(例えば30~40℃)で吸収し、高温(例えば120℃)で放出する性質を利用して二酸化炭素を回収する技術であるが、再生塔において二酸化炭素を吸収した吸収液(リッチ液)から二酸化炭素を放出させるには、リッチ液を所定温度まで昇温させる必要があり、莫大な熱エネルギーを要するため、再生塔への熱エネルギー投入量の低減が求められている。
したがって、本発明の課題は、効率的に熱利用し、再生塔への熱エネルギー投入量を低減可能な二酸化炭素の回収装置及び回収方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、再生塔に投入する熱エネルギー量を更に低減すべく種々検討を行った。その結果、特許文献2には、吸収塔から排出されたリッチ液を排ガスの熱を利用して昇温し過ぎると、再生塔内でリッチ液が下部タンクまで落下せず、液の循環が困難になることから、リッチ液の予熱に制限を設ける必要があると記載されているところ、本発明者らは、リッチ液を、排ガスの熱を利用する第1の熱交換手段に加え、リーン液の熱を利用する第2の熱交換手段を設けて2段階で予熱することで、意外なことに、上記した問題が生ずることなく、再生塔に投入する熱エネルギー量を大幅に低減できることを見出した。ここで、本明細書において、「リッチ液」とは、二酸化炭素を吸収した吸収液をいい、また「リーン液」とは、リッチ液から二酸化炭素が除去され、再生した吸収液をいう。
【0007】
即ち、本発明は、次の〔1〕~〔3〕を提供するものである。
〔1〕二酸化炭素を含むガスと吸収液とを接触させ、二酸化炭素を吸収したリッチ液を生成させる吸収塔と、
リッチ液を予熱する熱交換器と、
リッチ液を加熱して二酸化炭素を放出させ、リーン液を生成させるとともに、放出された二酸化炭素を排出する再生塔
を備え、
熱交換器として、吸収液と接触する前の二酸化炭素を含むガスを熱源とし、リッチ液を予熱する第1の熱交換器と、再生塔から排出されたリーン液を熱源とし、第1の熱交換器から排出されたリッチ液を予熱する第2の熱交換器を有する、
二酸化炭素回収装置。
〔2〕二酸化炭素を含むガスが、燃焼排ガス又は焼成排ガスである、前記〔1〕記載の二酸化炭素回収装置。
〔3〕二酸化炭素を含むガスと吸収液とを接触させ、二酸化炭素を吸収したリッチ液を生成させる第1の工程と、
リッチ液を予熱する第2の工程と、
リッチ液を加熱して二酸化炭素を放出させ、リーン液を生成させるとともに、放出された二酸化炭素を回収する第3の工程
を含み、
第2の工程が、第1の工程前の二酸化炭素を含むガスを熱源とし、リッチ液を予熱する第1の熱交換工程と、リーン液を熱源とし、第1の熱交換工程後のリッチ液を予熱する第2の熱交換工程を有する、
二酸化炭素の回収方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、効率的に熱利用し、再生塔への熱エネルギー投入量を低減可能な二酸化炭素の回収装置及び回収方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の二酸化炭素回収装置の一実施形態を模式的に示す図である。
従来の二酸化炭素回収装置の一例を模式的に示す図である。
図1の二酸化炭素回収装置において、熱交換器の配置を入れ替えた二酸化炭素回収装置を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、場合により図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。また、図示の便宜上、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致しない。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

東ソー株式会社
捕捉剤
18日前
プライミクス株式会社
攪拌装置
25日前
株式会社フクハラ
CO2分離方法
25日前
株式会社近畿理研
吸引・収集装置
3日前
東ソー株式会社
カルボニル化合物の捕捉剤
26日前
日本バイリーン株式会社
円筒型フィルター
3日前
株式会社Tornada
気泡発生装置
2日前
個人
循環槽用フィルタ及び浄化システム
4日前
東ソー株式会社
二酸化炭素分離用アミン組成物
25日前
株式会社トクヤマ
有機スズ化合物を低減する方法
12日前
ユニチカ株式会社
フィルター材の製造方法
11日前
株式会社神戸製鋼所
混練機
26日前
トヨタ自動車株式会社
混合ガスの均一化方法
2日前
清水建設株式会社
集塵ユニット
1か月前
東レ株式会社
除害装置、除害方法及び半導体製造方法
4日前
日本特殊陶業株式会社
セラミック多孔体
1か月前
株式会社放電精密加工研究所
混合溶融装置
9日前
三菱重工業株式会社
粒子回収設備
1か月前
東レ株式会社
親水性多孔質フィルムおよび、その製造方法
10日前
株式会社神戸製鋼所
混練機の軸受構造
26日前
花王株式会社
分散液の製造方法
24日前
阪和化工機株式会社
撹拌翼及び撹拌構造体
1か月前
リンナイ株式会社
混合装置
10日前
オルガノ株式会社
液体処理ユニットとその運転方法
9日前
住友重機械エンバイロメント株式会社
沈殿装置
16日前
いすゞ自動車株式会社
吸収装置
19日前
アクアインテック株式会社
固液分離システム
2日前
三井化学株式会社
マイクロカプセル
25日前
住友重機械プロセス機器株式会社
撹拌装置、撹拌方法
19日前
大坪環境エンジニアリング株式会社
二酸化炭素吸着分離装置
3日前
国立大学法人信州大学
流体デバイス
16日前
株式会社大気社
二酸化炭素回収装置
19日前
トヨタ自動車株式会社
酸素貯蔵材料
1か月前
ウシオ電機株式会社
光照射装置
16日前
中国電力株式会社
品質判定方法
25日前
株式会社リコー
微細気泡発生装置及び植物成長促進システム
26日前
続きを見る