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公開番号2025096893
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-30
出願番号2023212869
出願日2023-12-18
発明の名称CO2の回収方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類B01D 53/14 20060101AFI20250623BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】吸着材に含まれるシリカ及びアミンの両方の劣化を抑制できるCO2の回収方法を提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明のCO2の回収方法は、CO2含有ガスの温度及び相対湿度を測定する工程と、CO2含有ガスを脱離塔の内部に供給することで吸着材にCO2を吸着させる工程と、CO2含有ガスの雰囲気の温度及び相対湿度と担体の吸着水量との関係に基づいて、測定されたCO2含有ガスの温度及び相対湿度並びにCO2脱離時における脱離塔の内部の雰囲気の予定昇温温度から、CO2脱離時における脱離塔の内部の雰囲気の予定相対湿度を推定する工程と、予定相対湿度が、予め定められた湿度範囲内であるか否かを判定する工程と、否と判定される場合に、脱離塔の内部の雰囲気の相対湿度を調整した後に、脱離塔の内部の雰囲気の温度を予定昇温温度まで昇温させることで吸着材からCO2を脱離させる工程と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
脱離塔と前記脱離塔の内部に格納された吸着材とを備え、前記吸着材がシリカを含有する担体及び前記担体に担持されたアミンを含有する吸着剤を含む回収装置を使用することにより、CO

含有ガスからCO

を回収する方法であって、
前記CO

含有ガスの温度及び相対湿度を測定する工程と、
前記CO

含有ガスを前記脱離塔の内部に供給することで前記吸着材に前記CO

を吸着させる工程と、
前記担体が配置される前記CO

含有ガスの雰囲気の温度及び相対湿度と前記担体の吸着水量との関係に基づいて、測定された前記CO

含有ガスの温度及び相対湿度並びに前記吸着材から前記CO

を脱離させるCO

脱離時における前記脱離塔の内部の雰囲気の予定昇温温度から、前記CO

脱離時における前記脱離塔の内部の雰囲気の予定相対湿度を推定する工程と、
前記予定相対湿度が、前記吸着材に含まれる前記担体及び前記吸着剤の両方の劣化の進行を許容範囲内に抑制可能な予め定められた湿度範囲内であるか否かを判定する工程と、
前記予定相対湿度が前記予め定められた湿度範囲内ではない場合に、前記予定相対湿度が前記予め定められた湿度範囲内となるように前記脱離塔の内部の雰囲気の相対湿度を調整する工程と、
前記相対湿度を調整した後に、前記脱離塔の内部の雰囲気の温度を前記予定昇温温度まで昇温させることで前記吸着材から前記CO

を脱離させる工程と、を備えることを特徴とするCO

の回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、CO

の吸着及び脱離が可能な吸着材を用いることでCO

を回収するCO

の回収方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、CO

(二酸化炭素)の回収方法として、CO

含有ガスから吸着材にCO

を吸着させた後に、吸着材が配置される雰囲気を昇温させることで吸着材からCO

を脱離させることにより、CO

を回収する方法が知られている。
【0003】
このような方法として、例えば、アミンを含有する吸着剤を担持させたハニカム(吸着材)にCO

含有ガスを導入することでCO

を吸着させた後に、ハニカムに高温の水蒸気を導入することでハニカムからCO

を脱離させる方法が知られている(特許文献1)。また、吸着塔において、混合ガス中の一つ以上のガス成分(CO

)をガス吸着材に吸着させる吸着工程と、水蒸気で加熱することによりガス成分を脱離させてガス吸着材を再生させる再生工程とを交互に行う方法が知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-171256号公報
特開2017-170359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1及び2のような従来のCO

の回収方法では、水蒸気により、吸着材が配置される雰囲気を昇温させることで吸着材からCO

を脱離させる方法が採用されている。一方、吸着材としては、シリカを含有する担体及び担体に担持されたアミンを含有する吸着剤を含む吸着材が用いられることがある。しかしながら、シリカを含有する担体及びアミンを含有する吸着剤は、吸着材が配置される雰囲気の温度や相対湿度等の条件次第では、吸着材へのCO

の吸着及び脱離の処理を繰り返す場合に劣化が進行し易いという問題がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、吸着材に含まれるシリカを含有する担体及びアミンを含有する吸着剤の両方の劣化を抑制できる二酸化炭素の回収方法を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のCO

の回収方法は、脱離塔と上記脱離塔の内部に格納された吸着材とを備え、上記吸着材がシリカを含有する担体及び上記担体に担持されたアミンを含有する吸着剤を含む回収装置を使用することにより、CO

含有ガスからCO

を回収する方法であって、上記CO

含有ガスの温度及び相対湿度を測定する工程と、上記CO

含有ガスを上記脱離塔の内部に供給することで上記吸着材に上記CO

を吸着させる工程と、上記担体が配置される上記CO

含有ガスの雰囲気の温度及び相対湿度と上記担体の吸着水量との関係に基づいて、測定された上記CO

含有ガスの温度及び相対湿度並びに上記吸着材から上記CO

を脱離させるCO

脱離時における上記脱離塔の内部の雰囲気の予定昇温温度から、上記CO

脱離時における上記脱離塔の内部の雰囲気の予定相対湿度を推定する工程と、上記予定相対湿度が、上記吸着材に含まれる上記担体及び上記吸着剤の両方の劣化の進行を許容範囲内に抑制可能な予め定められた湿度範囲内であるか否かを判定する工程と、上記予定相対湿度が上記予め定められた湿度範囲内ではない場合に、上記予定相対湿度が上記予め定められた湿度範囲内となるように上記脱離塔の内部の雰囲気の相対湿度を調整する工程と、上記相対湿度を調整した後に、上記脱離塔の内部の雰囲気の温度を上記予定昇温温度まで昇温させることで上記吸着材から上記CO

を脱離させる工程と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、吸着材に含まれるシリカを含有する担体及びアミンを含有する吸着剤の両方の劣化を抑制できる。
【0009】
以上に説明した内容以外の本発明の課題、構成、及び効果は、以下の発明を実施するための形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
(a)は、一の実施形態に係るCO

の回収装置を示す概略図であり、(b)は、一の実施形態に係る吸着材を示す概略斜視図である。
一の実施形態に係るCO

の回収方法の概要を示すフローチャートである。
アミンの一例であるエチレンジアミンの化学反応を説明する図である。
(a)は、耐久試験1及び2をそれぞれ実施した2個の吸着材の耐久試験用ガスの相対湿度に対する性能維持率の変化を示すグラフであり、(b)は、耐久試験3及び4をそれぞれ実施した2個の吸着材の耐久試験用ガスの吸着材の雰囲気の相対湿度に対する性能維持率の変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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