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公開番号
2025104445
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2023222254
出願日
2023-12-28
発明の名称
窒素酸化物の還元触媒の製造方法
出願人
日揮触媒化成株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B01J
23/28 20060101AFI20250703BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】初期活性が高い還元触媒を提供すること。
【解決手段】本発明の窒素酸化物の還元触媒の製造方法は、硫黄をSO
4
換算で2.5重量%以上含むチタン含有酸化物と、活性金属成分と、アルカリ土類金属のイオンと、酢酸イオンと、水と、を含む混合物を調製する工程、混合物を成型することにより、成形品を得る工程、成形品を乾燥することにより、乾燥品を得る工程と、乾燥品を400℃で焼成する工程と、を備える。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
硫黄をSO
4
換算で2.5重量%以上含むチタン含有酸化物と、活性金属成分と、アルカリ土類金属のイオンと、酢酸イオンと、水と、を含む混合物を調製する工程、
前記混合物を成型することにより、成形品を得る工程、
前記成形品を乾燥することにより、乾燥品を得る工程と、
前記乾燥品を400℃以上で焼成する工程と、を備える窒素酸化物を還元する触媒の製造方法。
続きを表示(約 60 文字)
【請求項2】
前記請求項1の製造方法により得られた触媒を用いて200℃以下で窒素酸化物を還元する方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、窒素酸化物の還元触媒に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
火力発電所やごみ焼却炉等から発生する排ガス中には光化学スモッグの原因となる窒素酸化物が含まれている。これらの施設には窒素酸化物の還元触媒が設置されており、窒素酸化物を無害な窒素と水に分解して大気中に放出している。このような還元触媒を製造する方法として、チタン含有粉末と活性金属を混合・成型した後、焼成する方法が知られている(例えば、特許文献1)。このチタン含有粉末は、原料としてチタンの硫酸塩溶液を用いた熱加水分解法で製造されており、比表面積が高い(120m
2
/g以上)。通常、触媒は比表面積が高いほど、活性が高い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-142917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、比表面積が大きいチタン含有酸化物の原料を用いて還元触媒を製造している。このチタン含有酸化物には触媒毒となる硫酸が多く(SO
4
換算で2.5重量%以上)含まれている。硫酸は、触媒製造時の焼成工程で熱分解され、触媒外にSO
2
として放出されていると推測されるが、高温(400℃以上)で長時間焼成されているので、比表面積が小さくなり、初期活性が低くなる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、初期活性が高い還元触媒を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
比表面積と硫黄含有量が大きいチタン含有酸化物に酢酸イオンと、アルカリ土類金属イオンを混合して還元触媒を製造することにより、初期活性が高くなることを見出した。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明では、窒素酸化物の還元触媒を以下のように製造する。まず、チタン含有酸化物と、活性金属成分と、アルカリ土類金属イオンと、酢酸イオンと、水を含む混合物を調製する<混合工程>。ここで、チタン含有酸化物の硫黄含有量はSO
4
換算で2.5重量%以上である。次に、混合物を成型することにより、成形品を得る<成形工程>。成形品を乾燥することにより、乾燥品を得る<乾燥工程>。乾燥品を400℃以上で焼成する<焼成工程>。
【0008】
アルカリ土類金属イオンと酢酸イオンとを含む混合物を用いているので、還元触媒の初期活性が高くなる。アルカリ土類金属イオンにより硫黄がチタン含有酸化物内にとどめられており、酢酸イオンはそれを補助していると推測される。硫黄がチタン含有酸化物内にとどまっているので、還元触媒表面の硫黄量が減り、還元触媒の初期活性が高くなった、と推測される。アルカリ土類金属は、イオン状態なので、チタン含有酸化物中の硫黄をトラップし易く、硫黄をチタン含有酸化物内にとどめ易い、と推測される。
【0009】
酢酸イオンが混合物に含まれない場合(例えば、水溶性のアルカリ土類金属の乳酸塩を用いて且つ酢酸イオンを用いなかった場合)、焼成工程で硫黄がチタン含有酸化物から放出されてしまう。また、この場合、焼成工程で還元触媒の比表面積が低くなってしまう。すなわち、酢酸イオンを添加することにより、焼成工程で還元触媒の比表面積が低下し難くなる。以上の理由から、アルカリ土類金属イオンと酢酸イオンの両方が混合物中に存在する必要がある。アルカリ土類金属として、Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Raが挙げられる。複数種類のアルカリ土類金属イオンを用いてもよい。
【0010】
混合物を調製するとき、最終的に混合物中で、アルカリ土類金属と酢酸がイオン化すればよい。アルカリ土類金属や酢酸はイオン状態だと、チタン含有酸化物に分散し易い。そのため、これらのイオンが硫黄をチタン含有酸化物中に均質にとどめやすい。例えば、混合物を調製するとき、アルカリ土類金属イオンや酢酸イオンの原料として、アルカリ土類金属の酢酸塩を用いる形態、アルカリ土類金属イオンを含む塩と酢酸イオンを含む塩とを用いる形態、アルカリ土類金属イオンを含む塩と酢酸を用いる形態等が挙げられる。アルカリ土類金属イオンを含む塩と酢酸イオンを含む塩とを用いる場合は、水によりこれらの塩が電離する必要があるので、これらの塩が水溶性である必要がある。ここで、塩1gを25℃の水100gに混合し、これを一時間撹拌したとき、溶け残りが0.01g以下であれば、塩が水溶性であるといえる。水溶性の塩であれば、混合物中で電離(すなわち、イオン化)する。余計な(アルカリ土類金属以外の)塩を混合物に含ませたくないときは、アルカリ土類金属イオンや酢酸イオンの原料として、アルカリ土類金属の酢酸塩を用いることが好ましい。また、酢酸よりも酢酸塩の方が水に溶解・電離し易く、混合物中に分散し易い。
(【0011】以降は省略されています)
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