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公開番号2025005472
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023105617
出願日2023-06-28
発明の名称圧縮空気除湿装置システム
出願人オリオン機械株式会社
代理人個人
主分類B01D 53/26 20060101AFI20250109BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】圧縮空気除湿装置から排出されるドレンの冷熱を効果的に活用し、空気圧縮に係るエネルギー効率を高めることができる圧縮空気除湿装置システムを提供する。
【解決手段】空気を吸入して圧縮空気を吐出する空気圧縮機10と、圧縮機21、凝縮器22、膨張弁23及び蒸発器24を備える冷凍サイクル装置20と、空気圧縮機10から導入した圧縮空気を除湿して排出する除湿装置筐体31の内部に冷凍サイクル装置20の蒸発器24が設置され、除湿装置筐体31の内部で生じた結露の集合体であるドレン水を排出する通路として外部に延長されたドレン排出管40が設けられた圧縮空気除湿装置30とを備え、空気圧縮機10に吸入される空気を冷却するように、空気圧縮機10の吸気口11へ流入する空気の流路11aに、ドレン排出管の延長部41が配されることで構成される吸気部用冷却器50が設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
空気を吸入して圧縮空気を吐出する空気圧縮機と、
圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器を備える冷凍サイクル装置と、
前記空気圧縮機から導入される圧縮空気を冷却して該圧縮空気中の水分を結露させることで除湿するように前記冷凍サイクル装置の前記蒸発器が内部に設置された除湿装置筐体、及び該除湿装置筐体の内部で生じた結露の集合体であるドレン水を排出する通路として外部に延長されたドレン排出管が設けられた圧縮空気除湿装置とを備える圧縮空気除湿装置システムにおいて、
前記空気圧縮機に吸入される空気を冷却するように、前記空気圧縮機の吸気口へ流入する空気の流路に、前記ドレン排出管の延長部が配されることで構成される吸気部用冷却器が設けられていることを特徴とする圧縮空気除湿装置システム。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記吸気部用冷却器において、前記ドレン排出管の延長部に、熱交換用フィンが設けられていることを特徴とする請求項1記載の圧縮空気除湿装置システム。
【請求項3】
前記圧縮空気除湿装置の前記除湿装置筐体の下側に前記吸気部用冷却器が配置されていることを特徴とする請求項2記載の圧縮空気除湿装置システム。
【請求項4】
前記ドレン排出管の延長部は、前記吸気部用冷却器の一部又は全部をバイパスするようにバイパス流路を分岐して備え、該バイパス流路の分岐部には、ドレン水の流れを切り替える切替弁が設けられていることを特徴とする請求項3記載の圧縮空気除湿装置システム。
【請求項5】
前記圧縮空気除湿装置は、前記空気圧縮機から導入される一次側の圧縮空気について熱交換によって除湿を行い、除湿された二次側の圧縮空気を排出するように前記除湿装置筐体が設けられ、該除湿装置筐体の内部に熱交換器が第1の熱交換器部と第2の熱交換器部との二段階に設けられ、前記第1の熱交換器部が、一次側の圧縮空気の予冷を行うと共に二次側の圧縮空気の再熱を行うように、一次側の圧縮空気に係る予冷用の流路と二次側の圧縮空気に係る再熱用の流路とが交錯するように配されることによって設けられ、前記第2の熱交換器部が、前記第1の熱交換器部で予冷された圧縮空気を前記蒸発器で冷却することで結露を生じさせて除湿するように設けられていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の圧縮空気除湿装置システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、空気を吸入して圧縮空気を吐出する空気圧縮機と、圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器を備える冷凍サイクル装置と、前記空気圧縮機から導入される一次側の圧縮空気について熱交換によって除湿を行い、除湿された二次側の圧縮空気を排出するように除湿装置筐体が設けられ、圧縮空気を冷却して該圧縮空気中の水分を結露させることで除湿するように、前記除湿装置筐体の内部に前記冷凍サイクル装置の前記蒸発器が設置され、前記除湿装置筐体の内部で生じた結露の集合体であるドレン水を排出する通路として外部に延長されたドレン排出管が設けられた圧縮空気除湿装置とを備える圧縮空気除湿装置システムに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来の圧縮空気除湿装置としては、空気圧縮機から吐出された高温高圧空気を冷凍サイクルの冷却器により冷却除湿して冷却除湿圧縮空気としたのち、再加熱して装置外に供給する圧縮空気除湿装置において、高温圧縮空気と冷却除湿圧縮空気とが熱交換するアフタークーラーと、該アフタークーラーにおいて予冷された高温圧縮空気と冷却除湿圧縮空気とが熱交換する一次熱交換器と、冷凍サイクルの高温吐出ガス冷媒と冷却除湿圧縮空気とが熱交換する二次熱交換器とを備え、冷却除湿圧縮空気が、一次熱交換器、二次熱交換器、アフタークーラーにおいて、それぞれ再加熱されたのち供給されるように構成した(特許文献1参照)ものが、本出願人によって提案されている。
【0003】
また、従来の圧縮空気除湿装置システムとしては、圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器を有する冷凍サイクルと、蒸発器が配設されると共に除湿対象の圧縮空気および蒸発器内の冷媒を相互に熱交換させて圧縮空気を冷却する二次冷却部とを備えて圧縮空気中の水分を除湿可能に構成され、冷凍サイクル内において冷媒が循環する冷媒流路における圧縮機の冷媒排出口から冷媒流路における膨張弁までの間の予め規定された位置(この例では、凝縮器の位置)に配設されると共に、圧縮空気除湿システムを含んで構成された圧縮空気供給システム内において生じたドレン水と冷凍サイクル内の冷媒とを相互に熱交換させて冷媒を冷却する第2熱交換部(冷却器および凝縮器)と、この第2熱交換部においてドレン水を断熱膨張させる膨張弁とを備えている(特許文献2参照)ものが、本出願人によって提案されている。これによれば、冷凍サイクルの負担を軽減しつつ、熱交換器における圧縮空気の冷却効率を向上させることができる。
【0004】
また、従来の縦置きの圧縮空気除湿装置としては、熱交換器が第1の熱交換器部と第2の熱交換器部の二段階に設けられ、その二つの熱交換器部が、隣り合わせに縦長に配され、外壁筒状本体に内蔵されて設けられ、二つの熱交換器部の下方に位置して第2の熱交換器部の空気出口が開口すると共に再熱用の流路の入口が開口する小室であって下端部にドレン部が設けられた第1の小室と、二つの熱交換器部の上方に位置して排出される直前の圧縮空気を滞留させる第2の小室と、第2の熱交換器部の空気出口が再熱用の流路の入口よりも下方に位置するように下方へ延設された延長通気路部と、その延長通気路部内の下端部に配設されて圧縮空気が通過されるデミスターとを具備する(特許文献3参照)ものが、本出願人によって提案されている。
【0005】
また、圧縮空気除湿装置のドレン排出口に接続されるドレン排出装置の一部であって、ドレン排出回路装置として、ドレン受け槽の底部に設けられたドレン出口(ドレン排出口)に連通してドレン液を下方へ誘導して排出させるドレン排出流路と、ドレン排出流路を開閉させるドレン排出開閉弁と、ドレン受け槽の気体空間部とドレン排出流路の圧気体溜り部との間を連通して圧気体溜り部の圧気体を抜くように、気体空間部に一端口が配され、圧気体溜り部に他端口が配される圧気体抜き管路とを備え、ドレン排出流路のドレン排出開閉弁までの中途部であって、圧気体抜き管路の他端口よりもドレン排出開閉弁の側にドレン液を溜めることができるように、流路を拡大させる部位としてのドレンタンクが接続されている(特許文献4参照)ものが、本出願人によって提案されている。なお、このドレン排出回路装置には、例えば、気液分離槽と吸着処理槽(油水分離器)とを備えるドレン処理機が接続される。そのドレン処理機では、例えば圧縮空気除湿装置で発生して圧縮空気と共に圧送されるドレン液(ドレン水)が、前記ドレン排出回路装置を介して被処理水として導入され、その被処理水に含まれる油が油水分離器で吸着されて浄化処理がなされる。
【0006】
さらに、従来のプレート式熱交換器を備える圧縮空気除湿装置の例としては、空気導入口、空気排出口、排水口、冷媒導入口および冷媒排出口が設けられて、第1空間内の圧縮空気および第2空間内の冷媒の間で熱交換させることによって圧縮空気に含まれている水分を結露させて除湿するプレート式の熱交換器と、冷凍サイクルの動作を制御する制御部と、第2空間に滞留している潤滑油を冷媒配管に排出するための潤滑油排出用配管と、潤滑油排出用配管内を移動する流体の流量を調整する電磁弁とを備え、制御部が、予め規定された高負荷状態を検出したときに、電磁弁を制御して潤滑油排出用配管内を移動する流体の流量を増加させる「第1処理」を実行する(特許文献5参照)ものが、本出願人によって提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
実開昭61-95424号公報(第1頁)
特開2012-101167号公報(第1頁)
特開2017-127801号公報(第1頁)
特開2019-55347号公報(第1頁)
特開2014-124565号公報(第1頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
圧縮空気除湿装置システムに関して解決しようとする問題点は、前記特許文献2に係る発明では、圧縮空気除湿装置から排出されるドレンの冷熱を、冷凍サイクル装置の凝縮器に係る冷却に利用する提案がされているが、従来から、そのドレンの冷熱を、空気圧縮機による空気圧縮に係るエネルギー消費を低減するように活用し、システム全体としてのエネルギー効率を高めることについては、提案がなされていないことにある。
【0009】
そこで本発明の目的は、圧縮空気除湿装置から排出されるドレンの冷熱を効果的に活用し、空気圧縮機による空気圧縮に係るエネルギー効率を高めることができる圧縮空気除湿装置システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記目的を達成するために次の構成を備える。
本発明に係る圧縮空気除湿装置システムの一形態によれば、空気を吸入して圧縮空気を吐出する空気圧縮機と、圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器を備える冷凍サイクル装置と、前記空気圧縮機から導入される圧縮空気を冷却して該圧縮空気中の水分を結露させることで除湿するように前記冷凍サイクル装置の前記蒸発器が内部に設置された除湿装置筐体、及び該除湿装置筐体の内部で生じた結露の集合体であるドレン水を排出する通路として外部に延長されたドレン排出管が設けられた圧縮空気除湿装置とを備える圧縮空気除湿装置システムにおいて、前記空気圧縮機に吸入される空気を冷却するように、前記空気圧縮機の吸気口へ流入する空気の流路に、前記ドレン排出管の延長部が配されることで構成される吸気部用冷却器が設けられている。
(【0011】以降は省略されています)

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