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公開番号2025007529
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023108986
出願日2023-07-03
発明の名称ガス濃縮装置
出願人株式会社西部技研,国立大学法人金沢大学
代理人
主分類B01D 53/06 20060101AFI20250109BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】吸着材の吸着能力を高効率に発揮させ、酸素濃度の高い酸素富化空気を連続的に供給できるガス濃縮装置を提供する。
【解決手段】酸素を窒素に優先して吸着する吸着材を備えた吸着ロータを、少なくとも処理ゾーン、再生ゾーン、パージゾーンに分割してこの順に回転するようにするとともに、原料空気を処理ゾーンに通して酸素を吸着材に吸着させ、処理ゾーンを通過した空気を供給先へ送り、或いは大気放出し、再生ヒータを通過した加熱空気を再生ゾーンに通して吸着材に吸着した酸素を脱着させ、再生ゾーンを通過した空気の一部を酸素富化空気として取り出し、残りを再生ヒータの入口側へ戻して再生循環させるようにし、パージゾーンには空気を通過させて吸着ロータに残存する酸素富化空気をパージするようにした。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1のガスを第2のガスに優先して吸着する吸着材を備えた吸着ロータと、前記吸着ロータを少なくとも処理ゾーン、再生ゾーン、パージゾーンに分割してこの順に回転するようにするとともに、原料ガスを前記処理ゾーンに通して第1のガスを前記吸着材に吸着させ、前記処理ゾーンを通過したガスを供給先へ送り、或いは大気放出し、加熱ガスを前記再生ゾーンに通して前記吸着材に吸着した第1のガスを脱着させ、前記再生ゾーンを通過したガスの一部を第1のガス富化ガスとして取り出し、残りを前記再生ゾーンの入口側へ戻して循環させるようにし、パージゾーンにはガスを通過させて前記吸着ロータに残存する第1のガス富化ガスをパージするようにしたことを特徴とするガス濃縮装置。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記第1のガスが酸素であり、前記第2のガスが窒素であることを特徴とする請求項1に記載のガス濃縮装置。
【請求項3】
前記第1のガスが二酸化炭素であり、前記第2のガスがメタンであることを特徴とする請求項1に記載のガス濃縮装置。
【請求項4】
前記吸着材がCMSであることを特徴とする請求項1から請求項3いずれか一項に記載のガス濃縮装置。
【請求項5】
前記パージゾーンを通過したガスを前記パージゾーンの入口側へ戻して循環させるようにしたことを特徴とする請求項1から請求項3いずれか一項に記載のガス濃縮装置。
【請求項6】
前記処理ゾーンを複数の処理ゾーンに分けて、第1、第2・・・の処理ゾーンとし、前記第1の処理ゾーンには高面風速のガスを通過させて前記吸着ロータを冷却するようにしたことを特徴とする請求項1から請求項3いずれか一項に記載のガス濃縮装置。
【請求項7】
前記第1の処理ゾーンに流すガスの面風速は、他のゾーンの面風速のうち最も大きい面風速より大きい面風速とし、6m/sを上限としたことを特徴とする請求項6に記載のガス濃縮装置。
【請求項8】
前記処理ゾーンを通過したガスの一部又は全部を前記処理ゾーンの入口側へ戻して循環させるようにしたことを特徴とする請求項1から請求項3いずれか一項に記載のガス濃縮装置。
【請求項9】
前記再生ゾーンを複数の再生ゾーンに分けて、第1、第2・・・の再生ゾーンとし、前記複数の再生ゾーンを通過したガスを混合して前記再生ゾーンの入口側へ戻して循環させるようにしたことを特徴とする請求項1から請求項3いずれか一項に記載のガス濃縮装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、酸素富化燃焼等に利用し、空気を原料として温度スイング吸着により酸素を吸着して濃縮するガス濃縮装置に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
燃焼技術として酸素富化燃焼技術がある。例えば、工業炉において酸素富化燃焼を行えば、火炎温度の上昇効果及び排ガス損失の減少による省エネルギー効果が期待される。
【0003】
空気中の酸素濃縮(酸素富化)方法として、深冷分離法や圧力スイング吸着法(以下、「PSA法」という。)がある。深冷分離法は空気を圧縮・冷却することで酸素を分離し、PSA法は空気中の窒素を吸着除去することで酸素を濃縮する。深冷分離法やPSA法はともに空気を圧縮・冷却するために、大量の電力を要する。
【0004】
深冷分離法は高純度酸素が得られるものの、大型の設備となり、酸素濃度の高い空気(以下、「酸素富化空気」という。)が必要な例えば燃焼炉の近くに設置することは難しい。PSA法は比較的高純度な酸素が得られ、小型化が可能であるが、減圧/高圧下で使用するため、装置の気密が必要となり、厚い鋼板や高気密バルブといった高価な材料を使用する必要が生じる。 温度スイング吸着法(以下、「TSA法」という。)は常圧で運転するため、汎用材料を使用することができ、イニシャルコストを抑えることができる。
【0005】
工業炉からは200℃以下(以下、温度は全て「摂氏」とする。)の低温排熱が排出されている。吸着材とTSA法を組み合わせることで、酸素を濃縮するためのエネルギーに低温排熱が活用できる。
【0006】
また、工業炉における酸素富化燃焼において火炎温度上昇効果を得るには、酸素濃度は30%台で十分であって、それ以上酸素濃度を上げてもその効果がほとんど変わらず、また省エネルギー効果も十分に発揮できる。酸素濃度が高すぎても炉内温度が上昇し、炉材質が耐えられない。
【0007】
TSA法を用いて酸素濃度の高い酸素富化空気を連続的に取り出し、需要地に需要量に応じて設置でき、分離用電力源単位の低い経済的な酸素濃縮装置として、特許文献1や特許文献2に記載のものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平02-241515号公報
特開昭62-045317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
TSA法を用いて大気中の酸素を濃縮する方法として、窒素を吸着材に吸着させる方法と、酸素を吸着材に吸着させる方法がある。吸着材にはゼオライトや活性炭等が用いられる。特許文献1に記載の酸素濃縮装置(吸・脱着処理装置)は、吸着材としてゼオライトCa-X型を使用した吸着体を製作し、吸着領域を2つに分け第1吸着領域及び第2吸着領域とし、再生を終えた領域が第1及び第2吸着領域を順次通過するようにすると共に、第1吸着領域の出口側ガスは冷却装置を経て第1吸着領域の入口側に循環させつつ、この循環系には第2吸着領域を通過したガスを合流させ、さらにこの循環系の任意位置から循環ガスの一部を回収して酸素富化ガスを得るようにしており、実験例では酸素富化ガス中の酸素濃度は30%になったとされている。
【0010】
PSA法での酸素濃縮においても、吸着材として窒素を吸着するゼオライトであるLi-LSXやCa-Aが用いられ、実用化されている。
(【0011】以降は省略されています)

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