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公開番号
2025087970
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-11
出願番号
2023202326
出願日
2023-11-30
発明の名称
二酸化炭素回収装置
出願人
株式会社アイシン
代理人
弁理士法人プロスペック特許事務所
主分類
B01D
53/18 20060101AFI20250604BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】二酸化炭素の吸収効率の低下を防止または抑制できる二酸化炭素回収装置を提供する。
【解決手段】二酸化炭素回収装置10の制御装置27は、二酸化炭素吸収塔11の内部を流れる対象ガスに含まれる二酸化炭素の流量と各段の気液接触部53,56に供給される二酸化炭素吸収溶液の流量と各段の気液接触部53,56の回転数との組み合わせに対する二酸化炭素の吸収効率の第一マップを備え、現在の組み合わせに対応する二酸化炭素の吸収効率が目標値未満である場合、第一マップから二酸化炭素の吸収効率が目標値以上となる組み合わせを探索し、探索した組み合わせとなるように、酸化炭素吸収溶液の流量と各段の気液接触部53,56の回転数との少なくとも一方を変更する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
対象ガスに含まれる二酸化炭素を二酸化炭素吸収溶液に吸収させる二酸化炭素吸収塔と、
前記二酸化炭素吸収塔の内部に配置され、前記二酸化炭素吸収溶液が内部に浸透可能かつ前記対象ガスが内部を通過可能であり、駆動力源の駆動力により回転するように構成される気液接触部と、
前記気液接触部に前記二酸化炭素吸収溶液を供給するように構成される溶液供給部と、
前記駆動力源および前記溶液供給部を制御する制御装置と、
前記二酸化炭素吸収塔に送給される前記対象ガスに含まれる二酸化炭素の単位時間当たりの流量と、前記気液接触部に供給される前記二酸化炭素吸収溶液の単位時間当たりの流量と、前記気液接触部の回転数と、の組み合わせに応じた二酸化炭素の吸収効率が規定されるマップと、
を備え、
前記制御装置は、少なくとも前記二酸化炭素吸収塔の内部を流れる前記対象ガスに含まれる二酸化炭素の流量と、前記気液接触部に供給される前記二酸化炭素吸収溶液の流量と、前記気液接触部の回転数と、を前記マップに適用することにより前記二酸化炭素の吸収効率を特定し、特定した前記二酸化炭素の吸収効率があらかじめ規定された目標値未満である場合、前記マップから前記二酸化炭素の吸収効率が目標値以上となる前記二酸化炭素吸収塔に送給される前記対象ガスに含まれる二酸化炭素の単位時間当たりの流量と、前記気液接触部に供給される前記二酸化炭素吸収溶液の単位時間当たりの流量と、前記気液接触部の回転数と、の組み合わせを探索し、探索された前記組み合わせとなるように、前記駆動力源と前記溶液供給部の少なくとも一方を制御する、二酸化炭素回収装置。
続きを表示(約 500 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の二酸化炭素回収装置であって、
前記制御装置は、前記対象ガスを発する対象ガス源が非稼働である場合、前記気液接触部の回転および前記溶液供給部の動作を停止し、目標値以上の前記二酸化炭素の吸収効率で前記対象ガスに含まれる二酸化炭素を吸収できないことを示す特定条件が成立したか否かを判定し、前記特定条件が成立したと判定した場合、所定量の前記二酸化炭素吸収溶液を前記気液接触部に供給する濡らし動作を実行する、二酸化炭素回収装置。
【請求項3】
請求項2に記載の二酸化炭素回収装置であって、
前記制御装置は、前記対象ガス源の稼働が停止してから、または、ある1回の前記濡らし動作を実行してからあらかじめ規定された所定時間が経過した場合、前記特定条件が成立したと判定する、二酸化炭素回収装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の二酸化炭素回収装置であって、
前記濡らし動作は、前記所定量の前記二酸化炭素吸収溶液を前記気液接触部に供給するとともに、前記気液接触部を回転させる制御である、二酸化炭素回収装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素回収装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示される二酸化炭素回収装置は、半径方向に流体が通過可能に構成される略円筒状の気液接触部(特許文献1においては回転ドラムと記される)と、気液接触部の内周面に向けて二酸化炭素吸収溶液を噴射可能に構成されるノズルとを備える。そして、この二酸化炭素回収装置は、ノズルから気液接触部の内周面に向けて噴射された二酸化炭素吸収溶液が気液接触部の回転の遠心力によって気液接触部の内周側から外周側に移動するように構成される。このため、気液接触部の半径方向外側から内側に向けてガス(特許文献1においてはエンジンの排気ガス)が流されると、気液接触部においてガスと二酸化炭素吸収溶液とが向流接触し、ガスに含まれる二酸化炭素が二酸化炭素吸収溶液に吸収される。
【0003】
ところで、このような二酸化炭素回収装置において二酸化炭素の吸収効率(流入したガスに含まれる二酸化炭素の量に対する二酸化炭素吸収溶液が吸収した二酸化炭素の量の割合)を高めるためには、気液接触部(ガスと二酸化炭素吸収液)の気液接触の面積と、二酸化炭素吸収液流量とガス流量の比率(L/G比)をコントロールすることが重要である。このため、二酸化炭素の吸収効率を高めるためには、最適なL/G比で運転を行うこと、気液接触部に二酸化炭素吸収溶液が保持される状態(具体的には、気液接触部の表面の広い範囲に二酸化炭素吸収溶液の膜が形成される状態)に維持されることが求められる。しかしながら、特許文献1には、気液接触部(回転ドラム)に二酸化炭素吸収溶液を保持させるための構成(換言すると、気液接触部の表面に二酸化炭素吸収液の膜を形成するための構成)は開示されておらず、気液接触部の二酸化炭素吸収の効率化ができておらず最適なL/G比および回転数の制御についての記述がない。
【0004】
現在実用化されている二酸化炭素吸収装置の多くは、化学吸収法を用いている。これらは、二酸化炭素を吸収する吸収塔と二酸化炭素を放散する放散塔を備え持っており、二酸化炭素吸収液を吸収塔に重力落下させながら供給し、ガスは対向流で供給させることにより気液接触させ、ガスに含まれる二酸化炭素を吸収している。
【0005】
しかしながら、前記吸収装置にも二酸化炭素吸収溶液を保持させるための構成(換言すると、気液接触部の表面に二酸化炭素吸収液の膜を形成するための構成)は形成される膜厚は吸収溶液の材料特性と重力、ガス圧によって決定され、液膜厚・気液接触面積を制御することは難しい。よって塔内充填物により気液接触面積の最適化を図らなければならない。すなわち装置の大型化につながる。また、装置の小型化をしようとすると、二酸化炭素の吸収効率が下がり、放散エネルギー(熱)が増加することになる。
【0006】
回転式の二酸化炭素吸収装置において、運転開始から定常状態の実運転を想定した場合、定常状態に到達したかの判断が難しい。また、定常状態においても吸収効率が低下していく挙動の判断が難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開昭61-278336号公報
【発明の概要】
【0008】
(発明が解決しようとする課題)
上記実情に鑑み、本発明の目的の1つは、気液接触部に二酸化炭素吸収溶液が保持される状態(具体的には、気液接触部の表面の広い範囲に二酸化炭素吸収溶液の膜が形成される状態)に維持できる二酸化炭素回収装置を提供することである。運転開始から良好な定常状態を維持させることができ、二酸化炭素の吸収効率が維持でき放散エネルギーの抑制につながる。
【0009】
(課題を解決するための手段)
前記目的を達成するため、本発明に係る二酸化炭素回収装置は、
対象ガスに含まれる二酸化炭素を二酸化炭素吸収溶液に吸収させる二酸化炭素吸収塔を備える二酸化炭素回収装置であって、
前記二酸化炭素吸収塔の内部に配置され、前記二酸化炭素吸収溶液が内部に浸透可能かつ前記対象ガスが内部を通過可能であり、駆動力源の駆動力により回転するように構成される気液接触部と、
前記気液接触部に前記二酸化炭素吸収溶液を供給するように構成される溶液供給部と、
前記駆動力源および前記溶液供給部を制御する制御装置と、
前記二酸化炭素吸収塔に送給される前記対象ガスの単位時間当たりの流量と、前記気液接触部に供給される前記二酸化炭素吸収溶液の単位時間当たりの流量と、前記気液接触部の回転数と、の組み合わせに応じた二酸化炭素の吸収効率が規定されるマップと、
を備える。マップには上記示した変数による論理式も含まれる。
【0010】
そして、前記制御装置は、少なくとも前記二酸化炭素吸収塔の内部を流れる前記対象ガスに含まれる二酸化炭素の流量と、前記気液接触部に供給される前記二酸化炭素吸収溶液の流量と、前記気液接触部の回転数と、を前記マップに適用することにより前記二酸化炭素の吸収効率を特定し、特定した前記二酸化炭素の吸収効率があらかじめ規定された目標値未満である場合、前記マップから前記二酸化炭素の吸収効率が目標値以上となる前記二酸化炭素吸収塔に送給される前記対象ガスの単位時間当たりの流量と、前記気液接触部に供給される前記二酸化炭素吸収溶液の単位時間当たりの流量と、前記気液接触部の回転数と、の組み合わせを探索し、探索された前記組み合わせとなるように、前記駆動力源と前記溶液供給部の少なくとも一方を制御する
(【0011】以降は省略されています)
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