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公開番号2025117791
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024012701
出願日2024-01-31
発明の名称車両用駆動装置
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人R&C
主分類F16H 57/04 20100101AFI20250805BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】オイルポンプを適切に潤滑しつつケース内の油の量を少なく抑えることが可能な技術を実現する。
【解決手段】ケースは、下側V2に向かって開口する下面開口部90aを有するケース本体90と、下面開口部90aを塞ぐようにケース本体90に取り付けられ、油貯留部Pの少なくとも一部を形成する下面カバー93と、を備える。下面カバー93は、油貯留部Pに開口する吸入口96と、ケースの内側となる部分に形成されたポンプ取付部94と、を備える。オイルポンプOPは、ポンプ取付部94に取り付けられ、下面カバー93に形成された油路を介して吸入口96に接続されている。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
ロータを備えた回転電機と、車輪に駆動連結される出力部材と、前記ロータと前記出力部材との間の動力伝達を行う動力伝達機構と、前記回転電機及び前記動力伝達機構を収容したケースと、前記ケースの下部の油貯留部に溜まった油を、吸入口を介して吸入して吐出するオイルポンプと、を備えた車両用駆動装置であって、
前記ケースは、下側に向かって開口する下面開口部を有するケース本体と、前記下面開口部を塞ぐように前記ケース本体に取り付けられ、前記油貯留部の少なくとも一部を形成する下面カバーと、を備え、
前記下面カバーは、前記油貯留部に開口する前記吸入口と、前記ケースの内側となる部分に形成されたポンプ取付部と、を備え、
前記オイルポンプは、前記ポンプ取付部に取り付けられ、前記下面カバーに形成された油路を介して前記吸入口に接続されている、車両用駆動装置。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
前記下面カバーは、前記ケースの内側となる部分に形成されたストレーナ取付部を備え、
油をろ過するストレーナが、前記ストレーナ取付部に取り付けられ、
前記吸入口と前記ストレーナとを接続する油路の少なくとも一部、及び、前記ストレーナと前記オイルポンプとを接続する油路の少なくとも一部が、前記下面カバーに形成されている、請求項1に記載の車両用駆動装置。
【請求項3】
前記下面カバーにおける前記ケースの内側となる部分の上側を向く面であるカバー底面が、水平に対して傾斜して配置され、
前記ポンプ取付部は、前記カバー底面の上下方向における中間位置よりも低い側に配置されている、請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。
【請求項4】
前記オイルポンプの吐出ポートに接続された吐出油路が、前記下面カバーに形成され、
前記吐出油路の端部に、前記下面カバーが前記ケース本体に取り付けられた状態で、前記ケース本体に形成されたケース本体側油路に接続される接続部が設けられている、請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機と、回転電機のロータと車輪に駆動連結される出力部材との間の動力伝達を行う動力伝達機構と、回転電機及び動力伝達機構を収容したケースと、ケースの下部の油貯留部に溜まった油を吸入して吐出するオイルポンプと、を備えた車両用駆動装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
特表2023-513899号公報(特許文献1)には、ミッションオイルフィルタモジュールが開示されている。以下、背景技術の説明において括弧内に示す符号は特許文献1のものである。特許文献1のミッションオイルフィルタモジュール(1)は、当該文献の図1~図4に示されているように、ハウジング部(2)とポンプ(3)とオイルパン(6)とを備えている。特許文献1の図5~図7には、ミッションオイルフィルタモジュール(1)内のオイルの流れが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2023-513899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような車両用駆動装置においては、ケース内の油の量が多くなると、ロータや動力伝達機構による油の攪拌抵抗が大きくなり、車両用駆動装置における駆動力の伝達効率が低下し得る。そのため、ケース内の油の量を少なく抑えることが考えられるが、ケース内の油の量が少なくなると、オイルポンプの適切な潤滑が困難となり得る。特許文献1にはこの点についての記載はない。
【0005】
そこで、オイルポンプを適切に潤滑しつつケース内の油の量を少なく抑えることが可能な技術の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る車両用駆動装置は、ロータを備えた回転電機と、車輪に駆動連結される出力部材と、前記ロータと前記出力部材との間の動力伝達を行う動力伝達機構と、前記回転電機及び前記動力伝達機構を収容したケースと、前記ケースの下部の油貯留部に溜まった油を、吸入口を介して吸入して吐出するオイルポンプと、を備えた車両用駆動装置であって、前記ケースは、下側に向かって開口する下面開口部を有するケース本体と、前記下面開口部を塞ぐように前記ケース本体に取り付けられ、前記油貯留部の少なくとも一部を形成する下面カバーと、を備え、前記下面カバーは、前記油貯留部に開口する前記吸入口と、前記ケースの内側となる部分に形成されたポンプ取付部と、を備え、前記オイルポンプは、前記ポンプ取付部に取り付けられ、前記下面カバーに形成された油路を介して前記吸入口に接続されている。
【0007】
本構成によれば、オイルポンプが、下面カバーにおけるケースの内側となる部分に取り付けられているため、オイルポンプの少なくとも一部を油貯留部に溜まった油に浸すことが容易となる。従って、油貯留部における油面を低く設定しても、オイルポンプの少なくとも一部を油に浸すことでオイルポンプを適切に潤滑することができる。ケース内の油の量を少なくすることに伴い油貯留部における油面は低下するが、本構成によれば、上記のように、油貯留部における油面を低く設定してもオイルポンプを適切に潤滑することができ、これにより、オイルポンプを適切に潤滑しつつケース内の油の量を少なく抑えることが可能となっている。
【0008】
また、本構成によれば、オイルポンプが下面カバーに形成された油路を介して吸入口に接続されているため、吸入口からオイルポンプまでの油路を短く抑えやすい。従って、本構成によれば、オイルポンプによる油の吸入抵抗を小さく抑えやすいという利点もある。
【0009】
車両用駆動装置の更なる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態に係る車両用駆動装置の分解斜視図
実施形態に係る車両用駆動装置のスケルトン図
実施形態に係る車両用駆動装置の外観図
実施形態に係る車両用駆動装置の内部の側面図
実施形態に係る下面カバーの斜視図
実施形態に係る車両用駆動装置の一部の断面図
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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