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公開番号2025010075
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2024106501
出願日2024-07-01
発明の名称積層体の製造方法
出願人京浜光膜工業株式会社,国立大学法人岩手大学
代理人個人,個人,個人
主分類B32B 37/14 20060101AFI20250109BHJP(積層体)
要約【課題】乾式めっきにおいて、基材表面の粗化を必要とせずに、樹脂基材と金属層との密着性に優れた積層体を製造することのできる方法を提供する。
【解決手段】 樹脂を含有する組成物からなる基材と、前記基材上に設けられる金属層とを備える積層体の製造方法であって、前記基材の表面にシランカップリング剤を処理する工程と、前記シランカップリング剤が処理された面に、乾式めっきにより前記金属層を形成する工程と、を備える積層体の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂を含有する組成物からなる基材と、前記基材上に設けられる金属層とを備える積層体の製造方法であって、
前記基材の表面にシランカップリング剤を処理する工程と、
前記シランカップリング剤が処理された面に、乾式めっきにより前記金属層を形成する工程と、
を備える積層体の製造方法。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記乾式めっきがスパッタリング法である、請求項1に記載の積層体の製造方法。
【請求項3】
プラズマ処理、酸処理および塩基処理からなる少なくとも1つにより、前記基材の表面を改質する工程を備え、
前記表面を改質した後、前記シランカップリング剤を処理する、請求項1に記載の積層体の製造方法。
【請求項4】
前記シランカップリング剤が、芳香族6員環と、1または2のアルコキシシリル基と、1または2の樹脂反応性官能基とを分子内に有する、請求項1に記載の積層体の製造方法。
【請求項5】
前記芳香族6員環がトリアジン環である、請求項4に記載の積層体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂含有組成物からなる基材と、基材上に設けられる金属層とを備える積層体の製造方法に関するものであり、特に、基材と金属層との密着性に優れた積層体の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、無機材料や高分子材料の成形品の基材表面に、立体的に導体配線を形成したMID(Molded Interconnect Device、三次元成形回路部品)への需要が高まっている。三次元成形回路部品の例として、電子機器の回路基板や、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂上に金属めっきが施された車両用の部材などがある。
【0003】
三次元成形回路部品は異なる材料が接合された複合材料であるため、異なる材料同士の密着性は重要な特性であり、密着性を向上させるための改良が試みられている。例えば、密着性を向上させるための方法として、基材表面を粗面化することで微細な凹凸を形成し、その上に導体配線を形成するものが提案されている(例えば、特許文献1)。しかし、基材表面の凹凸は、信号の伝達ロスや発熱の原因となるため高周波特性の妨げとなり、また導体配線の微細なパターンを形成しにくくなるため高密度化が困難となる。
近年、MIDに対する高周波特性、高密度化がますます求められており、基材表面の平滑化と密着性との両立が望まれている。
【0004】
上記の問題に対して、例えば、基材の表面を粗化せずに密着性を高める技術として、0

等のプラズマを基材に照射してその表面に官能基を導入することにより、基材表面を改質する技術が知られている。しかし、プラズマ処理においては導入される官能基が少ないことなどから、プラズマ処理のみでは密着性の向上に限界があった。
【0005】
また、基材の表面を粗化せずに他の材質との密着性を高める技術の他の例として、基材の表面に反応性を付与できる化合物(反応性付与化合物)を設ける方法が提案されている(例えば、特許文献2)。かかる反応性付与化合物は、加水分解してシラノール基を生じるアルコキシシリル基と、樹脂と反応可能なジアゾメチル基等の官能基とを有しており、かかる反応性付与化合物を樹脂に反応させると樹脂の表面にアルコキシシリル基(または加水分解して生じるシラノール基)が付与されることとなる。そして、かかるアルコキシシリル基(またはシラノール基)は、無電解めっきにおける触媒を担持することができるため、無電解めっき(さらには電解めっき)により形成された銅薄膜と樹脂との間の密着性を向上させることができることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2001-230524号公報
特開2020-143007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
高周波特性、高密度化が求められる三次元成形回路部品は、湿式めっき(無電解めっき、電解めっき)により、樹脂基材の表面に金属薄膜を成膜する方法が主流である。しかし、湿式めっきは、処理液や処理後廃水の管理において課題が大きい場合があった。また、電解めっきは膜厚の制御や複雑な形状の形成が困難という課題があり、電解めっきはこのような課題がない代わりに効果で処理に時間がかかるという課題があった。
これに対し、乾式めっきは、金属層の成膜制御が容易であるという利点を有するものの、基材(樹脂)と金属層との密着性に課題があり、基材表面の粗化を必要とせずに密着性を向上させる方法が望まれていた。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、乾式めっきにおいて、基材表面の粗化を必要とせずに、樹脂基材と金属層との密着性に優れた積層体を製造することのできる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは上記問題を解決すべく研究を行った結果、無電解めっきにおいて触媒を担持するために用いられていたシランカップリング剤が、意外にも、乾式めっきで形成した金属層と樹脂基材との密着性を向上させることを見出し、本発明を完成させた。具体的には、本発明は以下のとおりである。
【0010】
〔1〕 樹脂を含有する組成物からなる基材と、前記基材上に設けられる金属層とを備える積層体の製造方法であって、
前記基材の表面にシランカップリング剤を処理する工程と、
前記シランカップリング剤が処理された面に、乾式めっきにより前記金属層を形成する工程と、
を備える積層体の製造方法。
〔2〕 前記乾式めっきが、スパッタリング法である、〔1〕に記載の積層体の製造方法。
〔3〕 プラズマ処理、酸処理および塩基処理からなる少なくとも1つにより、前記基材の表面を改質する工程を備え、
前記表面を改質した後、前記シランカップリング剤を処理する、〔1〕に記載の積層体の製造方法。
〔4〕 前記シランカップリング剤が、芳香族6員環と、1または2のアルコキシシリル基と、1または2の樹脂反応性官能基とを分子内に有する、〔1〕に記載の積層体の製造方法。
〔5〕 前記芳香族6員環がトリアジン環である、〔4〕に記載の積層体の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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