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公開番号2025009993
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2024103498
出願日2024-06-27
発明の名称基腐病抵抗性診断マーカーおよびこれを用いた基腐病抵抗性診断方法
出願人国立大学法人 宮崎大学,石川県公立大学法人,株式会社くしまアオイファーム
代理人個人
主分類A01G 22/25 20180101AFI20250109BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】サツマイモの基腐病抵抗性を診断することができる新規な基腐病抵抗性診断マーカーおよびこれを用いた基腐病抵抗性診断方法を提供する。
【解決手段】サツマイモの茎に含まれるポリフェノールを基腐病抵抗性診断マーカーとして利用する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
サツマイモの茎に含まれるポリフェノールであることを特徴とする基腐病抵抗性診断マーカー。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記ポリフェノールは、前記茎に含まれるクロロゲン酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸および3,5-ジカフェオイルキナ酸の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の基腐病抵抗性診断マーカー。
【請求項3】
前記ポリフェノールは、クロロゲン酸であることを特徴とする請求項1に記載の基腐病抵抗性診断マーカー。
【請求項4】
サツマイモの茎に含まれるポリフェノールを基腐病抵抗性診断マーカーとして利用する基腐病抵抗性診断方法であり、
サツマイモの茎におけるポリフェノール含量を測定する測定工程と、
前記測定工程において測定されたポリフェノール含量を前記サツマイモと同じ栽培条件で栽培された基準品種であるサツマイモの茎におけるポリフェノール含量と比較し、得られた比較値に基づいて基腐病抵抗性を診断する診断工程と、を備えることを特徴とする基腐病抵抗性診断方法。
【請求項5】
前記基準品種は、タマアカネであることを特徴とする請求項4に記載の基腐病抵抗性診断方法。
【請求項6】
前記測定工程において、前記茎における総ポリフェノール含量を測定することを特徴とする請求項4または5に記載の基腐病抵抗性診断方法。
【請求項7】
前記診断工程において、前記茎における総ポリフェノール含量を前記基準品種であるタマアカネの茎における総ポリフェノール含量と比較し、得られた比較値が1.05以下で基腐病抵抗性が高いと診断することを特徴とする請求項6に記載の基腐病抵抗性診断方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、サツマイモにおける基腐病抵抗性品種の選抜に有効な基腐病抵抗性診断マーカーおよびこれを用いた基腐病抵抗性診断方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【0002】
サツマイモの基腐病は、2018年11月に沖縄県で発生が確認されてから、全国のサツマイモ産地に被害が拡大している。基腐病は、Diaporthe destruensという糸状菌(以下、「基腐病菌」と言う。)によって引き起こされる土壌病害であり、主に苗床、圃場および塊根の貯蔵中に発生する。サツマイモが基腐病に感染すると、地際部の茎が黒変し、病徴が進むと葉や茎等の地上部が枯れ、その後、塊根が腐敗する症状が見られ、生育阻害、収量の低下および品質低下を引き起こす。
【0003】
また、圃場の土壌に感染したサツマイモの残渣が残ると、基腐病菌が越冬し、春に新たに植えたサツマイモ苗に二次感染を引き起こすことから、特許文献1に示されるように、土壌に次亜塩素酸水溶液を散水するとともに、苗を定植した後、苗を含む地上部に次亜塩素酸水溶液を複数回にわたって散布することにより、苗や土壌を消毒する栽培方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-158726号公報(第4頁~第7頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の栽培方法では、次亜塩素酸水溶液の効果により基腐病菌等の苗の生育に悪影響を与える菌だけでなく、苗の生育に良い影響を与える菌まで殺菌されてしまうため、次亜塩素酸水溶液の散布後には、翌日から1週間以内に植物活性剤を地上部に散布して苗の育成に良い影響を与える菌を定着させる必要があり、圃場の規模が大きくなるほど作業コストが大きくなるという問題がある。基腐病の発生を防止するための革新的な農薬や土壌改良剤等は、未だ開発されておらず、基腐病に抵抗性を持つサツマイモの品種の開発が早急な課題となっている。
【0006】
一般的に、病害抵抗性品種の開発は、病害抵抗性試験と発病性が低い品種の雑種系統を作出する工程を繰り返し、さらに食味試験・成分分析等を実施し、病気に強く、市場価値の高いものが選抜されて品種登録されるが、遺伝情報が少なく遺伝育種学的アプローチが困難なサツマイモにおける基腐病抵抗性品種の選抜には時間がかかってしまうという問題があり、サツマイモの基腐病抵抗性を診断するための新規な技術が求められている。
【0007】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、サツマイモの基腐病抵抗性を診断することができる新規な基腐病抵抗性診断マーカーおよびこれを用いた基腐病抵抗性診断方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明の基腐病抵抗性診断マーカーは、
サツマイモの茎に含まれるポリフェノールであることを特徴としている。
この特徴によれば、サツマイモの茎に含まれるポリフェノールを基腐病抵抗性診断マーカーとするポリフェノール含量測定により、サツマイモの基腐病抵抗性を診断することができる。
【0009】
前記ポリフェノールは、前記茎に含まれるクロロゲン酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸および3,5-ジカフェオイルキナ酸の少なくとも1つであることを特徴としている。
この特徴によれば、サツマイモの茎に含まれるポリフェノールの大半を占め、基腐病の発病率と高い相関を示すクロロゲン酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸および3,5-ジカフェオイルキナ酸の少なくとも1つを基腐病抵抗性診断マーカーとするポリフェノール含量測定により、サツマイモの基腐病抵抗性を安定的に診断することができる。
【0010】
前記ポリフェノールは、クロロゲン酸であることを特徴としている。
この特徴によれば、クロロゲン酸を基腐病抵抗性診断マーカーとして利用することにより、サツマイモの基腐病抵抗性を安価に、かつ安定的に診断することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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