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公開番号2025009828
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2024068247
出願日2024-04-19
発明の名称デリックバラストを持つクレーン
出願人リープヘル-ヴェルク ネンツィング ゲーエムベーハー
代理人弁理士法人前田特許事務所
主分類B66C 23/74 20060101AFI20250109BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約【課題】簡単な、早いかつ柔軟な方法においてデリックバラストの重量を変更する。
【解決手段】デリックバラスト20は、互いに積み重ねられ得る少なくとも2つのバラスト要素群25と、バラストブレーシング19によってデリックブーム18に接続され、ガイド11によって上部旋回体に接続されるクロスメンバ30とを備える。本発明によれば、クロスメンバは、少なくとも1つの保持要素によってバラスト要素群の積層物に接続され得る。保持要素は、保持要素を、積層物を構成するバラスト要素群の第2接続手段に取り外し可能に接続するための第1接続手段を備え、保持要素及び/又はクロスメンバを連結されていない積層物に対して動かすことによって、積層物を構成するバラスト要素群の積層物の一部に接続され得るように構成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
下部走行体(12)と、前記下部走行体(12)に回転可能に設けられた上部旋回体(14)と、前記上部旋回体(14)に起伏するように接続されたブーム(16)と、前記上部旋回体(14)に関節接続され、前記ブーム(16)が支持されるデリックブーム(18)と、前記上部旋回体(14)に接続されたガイド(11)と、特に懸垂バラストとして構成されたデリックバラスト(20)とを備えるクレーン(10)であって、
前記デリックバラスト(20)は、互いに積み重ねられ得る少なくとも2つのバラスト要素群(21)と、バラストブレーシング(19)によって前記デリックブーム(18)に接続され、前記ガイド(11)によって前記上部旋回体(14)に接続されるクロスメンバ(30)とを備え、
前記クロスメンバ(30)は、少なくとも1つの保持要素(32)によって前記バラスト要素群(21)の積層物に接続され得て、
前記保持要素(32)は、前記保持要素(32)を、前記積層物を構成する前記バラスト要素群(21)の第2接続手段(23)に取り外し可能に接続するための第1接続手段(33)を備え、
前記保持要素(32)は、前記保持要素(32)及び/又は前記クロスメンバ(30)を連結されていない前記積層物に対して動かすことによって、前記積層物を構成する前記バラスト要素群(21)の積層物の一部に接続され得るように構成されている、
クレーン(10)。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記デリックバラスト(20)は、好ましくは、前記バラスト要素群(21)の側部にある前記第2接続手段(23)に接続され得る少なくとも4つの前記保持要素(32)を備え、
前記保持要素(32)は、好ましくは、平面視において、前記クロスメンバ(30)の4つの角の領域に配置されている、
請求項1に記載のクレーン(10)。
【請求項3】
前記保持要素(32)は、前記クロスメンバ(30)に、調節可能に、特に垂直方向に移動可能に設けられ、好ましくは、固定手段(26)によって、前記クロスメンバ(30)にある少なくとも2つの異なる位置に固定され得て、
前記保持要素(32)は、特に前記クロスメンバ(30)から下向きに突出している、
請求項1又は2に記載のクレーン(10)。
【請求項4】
前記保持要素(32)は、タイロッドとして構成され、又は特に垂直方向に向けられたタイロッドを備え、
前記第1接続手段(33)は、好ましくは、前記タイロッド(32)に沿って縦に並べて配置されている、
請求項3に記載のクレーン(10)。
【請求項5】
前記保持要素(32)を前記クロスメンバ(30)に取り外し可能に固定するために、前記固定手段(26)は、前記保持要素(32)の前記第1接続手段(33)と係合する状態にされ得て、
好ましくは、前記バラスト要素群(21)の前記第2接続手段(23)への、前記保持要素(32)の接続が、同一の前記固定手段(26)でなされる、
請求項3又は4に記載のクレーン(10)。
【請求項6】
前記固定手段(26)は、ボルト又はねじとして構成され、
前記第1接続手段(33)及び/又は前記第2接続手段(23)は、前記ボルト又は前記ねじを受けるための孔を備える、
請求項3-5のいずれか1項に記載のクレーン(10)。
【請求項7】
前記保持要素(32)は、鎖又はロープとして構成されているか、又は鎖又はロープを備える、
請求項1-6のいずれか1項に記載のクレーン(10)。
【請求項8】
前記デリックバラスト(20)は、前記クロスメンバ(30)に取り付けられた前記バラスト要素群(21)が前記クロスメンバ(30)の下方に位置するように構成され、
前記クロスメンバ(30)は、好ましくは、平面視において、実質的に四角形である、
請求項1-7のいずれか1項に記載のクレーン(10)。
【請求項9】
前記保持要素(32)及び/又は前記クロスメンバ(30)は、鋼製構造体、特に板金、及び/又は筒状構造体、及び/又は少なくとも1つの鋳造物、及び/又は積層造形法によって製造された少なくとも1つの要素、及び/又は繊維複合材料から製造された少なくとも1つの要素を備える、
請求項1-8のいずれか1項に記載のクレーン(10)。
【請求項10】
前記デリックバラスト(20)は、更なるバラスト要素群(25)が設けられ得るバラストベースプレート(22)を備え、
前記クロスメンバ(30)に前記バラスト要素群(21)が取り付けられているか否かにかかわらず、前記クロスメンバ(30)は、前記バラストベースプレート(22)に、特にボルト結合によって取り外し可能に接続され得る、
請求項1-9のいずれか1項に記載のクレーン(10)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部に係るクレーンと、そのようなクレーンのためのデリックバラストに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
この種のクレーンは、デリッククレーンとしても知られ、典型的に、クローラシャーシを有する。追加のデリックバラストにより、これらのクレーンは、特に重荷重を持ち上げ、移動させるように構成されている。これらのクレーンでは、メインブーム(以下で「ブーム」と呼ばれる、典型的にラティスブーム)とデリックブームとが、調節可能な起伏ブームによって互いに接続される。このデリックブームは、典型的には、デリックブレーシングによって、上部旋回体の調節可能なAフレームに接続される。Aフレームを調節することによって、上部旋回体に対するデリックブームの傾きが、デリックを組み立てるため、及び解体するために調節され得る。クレーンの運転中、デリックブームの角度は、一般に変化しない。メインブームの起伏動作は、ブームとデリックブームとの間の起伏ロープを調節することによって達成される。
【0003】
ブームが、運搬する荷物によりブームシステムに加えるモーメントは、デリックブームによって吸収されなければならない。加えて、「クレーン」システム全体は、安定した状態のままでなければならない。これは、全体の重心が、傾斜している端部に存在しなければならないことを意味する。重荷重を持ち上げているとき、このことは、上部旋回体バラストだけでは不可能である。このため、デリックバラストが、追加バラストとして必要とされる。これは、長さが可変であるバラストブレーシングによって、デリックブームの自由端に接続される。このバラストブレーシングの長さは、例えば油圧テンションシリンダを用いて調節され得る。
【0004】
懸垂バラスト形式の、又は積層されたバラスト要素群を持って床の上を移動させられ得るバラスト運搬車形式のデリックバラストが、先行技術から知られている。懸垂バラストは、一般に、床に置かれ得るか、又は長さが可変であるバラストブレーシングに吊り下げられ得る、2つの運用モードを想定し得る。これら2つの状態は、通常、吸収されるべき荷重モーメントに依存している。
【0005】
上部構造の回転軸つまり上部旋回体の回転軸と、デリックバラストの重心との間の水平距離は、バラスト半径と呼ばれる。懸垂バラストを持つことで、バラスト半径は、デリックブームの傾きによって、又は上部旋回体の後部と懸垂バラストとの間のガイドによって、のいずれかにより調節され得る。
【0006】
多くのバラストを積むことが、長いブーム設備を起こすために必要とされる。一度、起こされると、一般にクレーンは、想定された荷重について、必要とされるバラストがより少なくてすむ。懸垂バラストの欠点は、デリックバラストが地面から持ち上げられているときにしか、クレーン又は上部旋回体は、回転させられ、移動させられ得ない、又は懸垂バラストは変更され得ないことである。しかし、この状態は、システムが、フックに掛けられたある荷重によってバランスがとれている場合にしか、達成され得ない。懸垂バラストが大きければ大きいほど、又は重ければ重いほど、フックに掛けられる最小荷重もより大きくなければならない。構成に応じて、懸垂バラストが地面に落ちることを防ぐためにフックに掛けられる一定の最小荷重が、必然的に決まる。必要とされるフックに掛けられる最小荷重が、揚重機を含むフック重量よりも大きい限り、懸垂バラストは、フックからこの荷重が取り除かれたときには、降ろされなければならない。クレーンを回転させ、移動させること、又は懸垂バラストを変更することは、もはや不可能である。この状況は、揚重計画を厳しく限定し、又は困難にし得る。
【発明の概要】
【0007】
したがって、本発明は、そのようなデリックバラストを、容易に、早くかつ柔軟に、揚重作業が実施されるように適合させるための解決策を提供する目的に基づく。特に、簡単な、早いかつ柔軟な方法においてデリックバラストの重量を変更することが可能であるべきである。
【0008】
本発明によれば、この目的は、請求項1の特徴を有するクレーン、及び請求項15の特徴を有するデリックバラストによって達成される。本発明の有利な実施形態は、従属請求項及び以下の説明から得られる。
【0009】
したがって、下部走行体と、下部走行体に回転可能に設けられた上部旋回体と、上部旋回体に起伏するように接続されたブームと、上部旋回体に関節で接続されたデリックブームと、上部旋回体に接続されたガイドと、デリックバラストとを備えるクレーンが提案される。下部走行体は、特に移動可能であり、クローラシャーシを有し得る。ブームは、デリックブームによって、好ましくは、上述の長さが可変である起伏ブームによって支持される。デリックブームは、好ましくは、デリックリギングシステムによって、上部旋回体の調節可能なAフレームに接続される。デリックリギングシステム、特に長さが可変である起伏ケーブルによって上部旋回体に常に接続されるAフレームに、デリックブームは接続されてもよい。デリックバラストは、特にフロートバラストとして構成されている。
【0010】
デリックバラストは、好ましくは板状の、少なくとも2つの積層可能なバラスト要素群と、バラストブレーシングによってデリックブームに接続され、前述のガイドによって上部旋回体に接続されるクロスメンバとを備える。デリックバラストを上部旋回体に接続するガイドは長さが可変であり、これは、例えばアクチュエータによって変更され得る。このことは、同様にバラストを積んだ状態でも、バラスト半径、よって最大許容荷重を変更することを可能にする。
(【0011】以降は省略されています)

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