TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025009555
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023112636
出願日2023-07-07
発明の名称脱顆粒抑制用(-)-ネオエキヌリンA
出願人国立大学法人愛媛大学,マルトモ株式会社
代理人個人,個人
主分類A23L 33/10 20160101AFI20250110BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】海洋性真菌の二次代謝産物であるインドールアルカロイドであり、鰹節のカビ付けに用いられるAspergillus属やEurotium属によっても生産される(-)-ネオエキヌリンAの用途を広げること。
【解決手段】
脱顆粒抑制用(-)-ネオエキヌリンA。食品添加用の用途にも供することができる。(-)-ネオエキヌリンAは脱顆粒シグナルの上流に位置する非受容体型チロシンキナーゼであるLynの活性化には影響せず、その下流にある非受容体型チロシンキナーゼであるSykのリン酸化を抑制することが確認された。また、セリン/スレオニンキナーゼであるAktのリン酸化レベルの低下も確認された。
これらのことから、(-)-ネオエキヌリンAはSykおよびAktシグナル伝達経路を下方制御することで細胞外からのCa2+流入を阻害し、脱顆粒を抑制することが示唆された。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
下記化学式で表される脱顆粒抑制用(-)-ネオエキヌリンA。
TIFF
2025009555000010.tif
103
124
続きを表示(約 55 文字)【請求項2】
用途が食品添加用である、請求項1に記載の脱顆粒抑制用(-)-ネオエキヌリンA。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、脱顆粒抑制用(-)-ネオエキヌリンAに関し、詳しくは、食品添加用の脱顆粒抑制用(-)-ネオエキヌリンAに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
(-)-ネオエキヌリンAは、海洋性真菌の二次代謝産物であるインドールアルカロイドであり、鰹節のカビ付けに用いられるAspergillus属やEurotium属によっても生産されることが確認されている。
また、ネオエキヌリンBが抗ウイルス薬として使用できることも知られている(特許文献1および2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2022-545553号公報
特表2022-531556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、(-)-ネオエキヌリンAがこれまで知られている事例以外に、具体的にどのような生理活性を有しているかは予測できないため、未判明の生理活性を有している可能性がある。
一方、新たに開発される医薬品は生体に対する副作用が懸念されるため、新たに開発された医薬品に具体的に生体に対する効能・効用が発見されても、安全性確認のためには長い年月と確認作業が必要になる。
本発明の目的は、従来食用に供されている安全な原料から得られる(-)-ネオエキヌリンAの用途を広げることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決すべく、本発明者らが鋭意検討した結果、(-)-ネオエキヌリンAが、脱顆粒抑制用の用途に使用できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】
すなわち本発明は、
[1]脱顆粒抑制用(-)-ネオエキヌリンAを提供するものである。
TIFF
2025009555000002.tif
104
122
【0007】
また本発明の一つは、
[2]用途が食品添加用である、上記[1]に記載の脱顆粒抑制用(-)-ネオエキヌリンAを提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の脱顆粒抑制用(-)-ネオエキヌリンAは、脱顆粒抑制による抗アレルギー効果を有する。本発明の脱顆粒抑制用(-)-ネオエキヌリンAは、鰹節のカビ付けに用いられるAspergillus属やEurotium属によっても生産されるから、従来食用として日常的に摂取されてきたものであり、安全性にも優れる。
さらに本発明の脱顆粒抑制用(-)-ネオエキヌリンAは、ラット好塩基球様細胞株RBL-2H3細胞に対して、0.25~1.0 mMの濃度で、脱顆粒抑制を示す一方、細胞毒性を示さないことから、安全性に優れる。
本発明の脱顆粒抑制用(-)-ネオエキヌリンAは、例えば、出汁、豆腐、野菜等の料理用途等、従来鰹節の用途に用いられてきた食品添加用の用途に広く活用できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、培養器で前培養を実施した際の、96ウェル培養プレートのラット好塩基球様細胞株RBL-2H3細胞懸濁液の設置状況を説明するための模式図である。
図2は、細胞破砕液と、培養上清を別の空のウェルに移した状態の96ウェル培養プレートを説明するための模式図である。
図3は、細胞破砕液と細胞上清に対する(a)から(d)の4通りの操作に使用した96ウェル培養プレートを説明するための模式図である。
図4は、コントロールを基準とした、相対的な顆粒中に含まれるβ-ヘキソサミニダーゼの放出率を示すグラフである。
図5は、WST-8法により評価した細胞毒性の評価結果を示すグラフである。
図6は、(-)-ネオエキヌリンAの細胞内カルシウムイオン濃度に及ぼす影響を示すグラフである。
図7は、シグナル伝達因子に与える(-)-ネオエキヌリンAの影響を調べるためのウエスタンブロッティングの結果を示す図面代用写真である。
図8は、Lyn(非受容体型チロシンキナーゼの一種)のリン酸化において、Lynに対するP-Lyn(Sykをリン酸化するリン酸化非受容体型チロシンキナーゼ)の割合を示すグラフである。
図9は、Syk(P-Lynによりリン酸化を受ける非受容体型チロシンキナーゼ)のリン酸化において、Sykに対するP-Syk(P-Lynによってリン酸化されたリン酸化非受容体型チロシンキナーゼ)の割合を示すグラフである。
図10は、PI3K(Phosphoinositide3-kinase、脂質キナーゼ)のリン酸化において、PI3Kに対するP-PI3K(リン酸化脂質キナーゼ)の割合を示すグラフである。
図11は、Akt(セリン/スレオニンキナーゼ)のリン酸化において、Aktに対するP-Akt(リン酸化セリン/スレオニンキナーゼ)の割合を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ラット好塩基球様細胞株RBL-2H3細胞を、ジニトロフェニル(DNP)特異的IgEで感作した後、培地に(-)-ネオエキヌリンAを添加し、その後DNP-HSAによる抗原刺激で脱顆粒を誘導した。
顆粒中に含まれるβ-ヘキソサミニダーゼの放出率を指標として抗原誘導性脱顆粒に対する効果を評価した。また、細胞毒性の評価にはWST-8法、シグナル伝達因子への影響にはウェスタンブロッティング法を用いて検討した。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

国立大学法人電気通信大学
骨導補聴ユニット
5日前
国立大学法人電気通信大学
骨導補聴システム
5日前
国立大学法人電気通信大学
骨導補聴ユニット
5日前
国立大学法人愛媛大学
複合材料の検査装置、複合材料の検査方法、複合材料の検査プログラム
21日前
国立大学法人高知大学
化合物、蛍光色素剤、キット、細胞膜の検出方法、及び、染色用材料
21日前
国立大学法人愛媛大学
人工膝関節、並びにこれに用いられる梁部材、インサート部材及びベースプレート
1か月前
株式会社バンダイ
菓子
5日前
株式会社バンダイ
菓子
5日前
池田食研株式会社
発酵物
1か月前
池田食研株式会社
発泡顆粒
19日前
個人
サメの加工品の識別方法
5日前
株式会社東洋新薬
経口組成物
1か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
2か月前
個人
青果物のカービング方法
1か月前
池田食研株式会社
免疫賦活剤
1か月前
池田食研株式会社
免疫賦活剤
1か月前
株式会社発明工房
焙煎器
1か月前
アサヒ飲料株式会社
飲料
9日前
ダイニチ工業株式会社
焙煎装置
1か月前
池田食研株式会社
乳化用組成物
6日前
キッコーマン株式会社
粉末醤油
21日前
竹下産業株式会社
乾燥機
2か月前
長谷川香料株式会社
香味改善剤
1か月前
池田食研株式会社
ポリアミン粉末
1か月前
個人
ブライン液の製造方法
21日前
サンノプコ株式会社
消泡剤
2か月前
個人
薬草茶用の薬草配合物
20日前
不二製油株式会社
含水飲食品用油脂
13日前
不二製油株式会社
不快味マスキング剤
5日前
明星食品株式会社
乾燥麺塊の製造方法
1か月前
株式会社ティムコ
お好み焼の製造方法
21日前
理研ビタミン株式会社
スープの製造方法
20日前
株式会社海心
マイクロ波調理用加工食品
1か月前
池田食研株式会社
バレリアン含有組成物
1か月前
鹿児島県
緑茶飲料成型物の製造方法
2か月前
SoPros株式会社
毛細血管形状改善剤
1か月前
続きを見る