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公開番号2025009289
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023112192
出願日2023-07-07
発明の名称分子鎖中に第3級アミノ基を有するオルガノポリシロキサンおよびその製造方法
出願人信越化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08G 77/54 20060101AFI20250110BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】両末端に(メタ)アクリル基を高割合で導入し分子鎖中に第4級アンモニウムカチオン部位を含有するシリコーンマクロマーを提供するための中間体化合物であるオルガノポリシロキサンを提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表される、分子鎖中に第3級アミノ基を有するオルガノポリシロキサンを提供する。
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(一般式(1)中、Rは互いに独立に、炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、および炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、R1は互いに独立に、炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、および炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、Q1およびQ2は、互いに独立に、ポリエチレングリコール単位または特定のアミノ基を含有する基であり、aは1~400の整数であり、bは1~50の整数である)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1)で表される、分子鎖中に第3級アミノ基を有するオルガノポリシロキサン
JPEG
2025009289000026.jpg
25
170
(一般式(1)中、Rは互いに独立に、炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、および炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、R

は互いに独立に、炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、および炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、Q

およびQ

は、互いに独立に、下記式(2)または下記式(3)で表される基であり、aは1~400の整数であり、bは1~50の整数である)
JPEG
2025009289000027.jpg
19
170
(式(2)中、n1は2~10の整数であり、n2は0~10の整数である)
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2025009289000028.jpg
27
170
(式(3)中、R

は炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、および炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基である)。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
上記一般式(1)中、Q

およびQ

は共に上記式(2)で表される基である、請求項1記載のオルガノポリシロキサン。
【請求項3】
上記一般式(1)中、Q

およびQ

の一方が上記式(2)で表される基であり、Q

およびQ

のもう一方が上記式(3)で表される基である、請求項1記載のオルガノポリシロキサン。
【請求項4】
上記一般式(1)中、Q

およびQ

は共に上記式(3)で表される基である、請求項1記載のオルガノポリシロキサン。
【請求項5】
下記一般式(1)で表される、分子鎖中に第3級アミノ基を有するオルガノポリシロキサンの製造方法であって、
JPEG
2025009289000029.jpg
25
170
(一般式(1)中、Rは互いに独立に、炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、および炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、R

は互いに独立に、炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、および炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、Q

およびQ

は、互いに独立に、下記式(2)または下記式(3)で表される基であり、aは1~400の整数であり、bは1~50の整数である)
JPEG
2025009289000030.jpg
19
170
(式(2)中、n1は2~10の整数であり、n2は0~10の整数である)
JPEG
2025009289000031.jpg
27
170
(式(3)中、R

は炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、および炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基である)
(A)下記一般式(4)で示され分子鎖中に第3級アミノ基を有するオルガノポリシロキサンと、(B)下記一般式(6)で表される(ポリ)エチレングリコールモノアルケニルエーテルとを白金触媒存在下にて反応させて、上記一般式(1)で表される分子鎖中に第3級アミノ基を有するオルガノポリシロキサンを得る工程を含むことを特徴とする、前記製造方法
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2025009289000032.jpg
23
170
(一般式(4)中、R、R

、aおよびbは上記の通りであり、Q

は互いに独立に、水素原子または下記式(3)または(5)で表される基であり、1分子中少なくとも1つのQ

が水素原子である)
JPEG
2025009289000033.jpg
22
170
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2025009289000034.jpg
23
170
(式(5)および(3)中、R

は上記の通りである)
JPEG
2025009289000035.jpg
23
170
(一般式(6)中、n3は0~8の整数であり、n4は0~10の整数である)。
【請求項6】
両末端ヒドロシリル基含有オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、アリル基を2つ有する第3級アミンとを白金触媒存在下にて反応させて、上記一般式(4)で表されるオルガノポリシロキサンを得る工程をさらに含む、請求項5記載の、分子鎖中に第3級アミノ基を有するオルガノポリシロキサンの製造方法。
【請求項7】
上記一般式(1)で表されるオルガノポリシロキサンが上記式(2)で表される基を1分子中に平均して0.5~2個有する、請求項5または6記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、分子鎖中に第3級アミノ基を有するオルガノポリシロキサンおよびその製造方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
シリコーンは、その酸素透過性の高さから、コンタクトレンズ材料として広く用いられている。しかし、シリコーンは疎水性であることから、コンタクトレンズ表面を親水化するために、親水性基の導入が検討されている。その中で、第4級アンモニウムカチオン部位のシリコーン鎖への導入が報告されている(特許文献1~4)。なかでも、特許文献1は、両末端に重合性基を有し分子鎖中に第4級アンモニウムカチオン部位を有するシリコーンマクロマーの合成方法を記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2009-542855号公報
特表2009-533532号公報
特表2010-516873号公報
特表2009-521547号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1記載の製造方法では、重合性基を有さないシリコーンを不純物として一定量含むと推察される。一般的にコンタクトレンズ材料として用いられるシリコーンに重合性基を有さない化合物を多く含有することは好まれない。そこで、両末端に(メタ)アクリル基を高割合で導入できる、分子鎖中に第4級アンモニウムカチオン部位を含有するシリコーンマクロマーの製造方法の確立が望まれる。
【0005】
本発明は、両末端に(メタ)アクリル基を高割合で導入し分子鎖中に第4級アンモニウムカチオン部位を含有するシリコーンマクロマーを提供するための中間体化合物であるオルガノポリシロキサンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、両末端に(メタ)アクリル基を高割合で導入した分子鎖中に第4級アンモニウムカチオン部位を有するシリコーンマクロマーを合成する製造方法を見出した。本発明者は、該製造方法において中間体化合物として用いる新規の第3級アミノ基含有オルガノポリシロキサンを合成し、本発明を成すに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表される、分子鎖中に第3級アミノ基を有するオルガノポリシロキサンを提供する。
JPEG
2025009289000001.jpg
25
170
(一般式(1)中、Rは互いに独立に、炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、および炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、R

は互いに独立に、炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、および炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、Q

およびQ

は、互いに独立に、下記式(2)または下記式(3)で表される基であり、aは1~400の整数であり、bは1~50の整数である)
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2025009289000002.jpg
19
170
(式(2)中、n1は2~10の整数であり、n2は0~10の整数である)
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2025009289000003.jpg
27
170
(式(3)中、R

は炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、および炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基である)。
【0008】
好ましくは、上記オルガノポリシロキサンは下記[1]、[2]または[3]に示す構成要件をさらに有する。
[1]上記一般式(1)中、Q

およびQ

は共に上記式(2)で表される基である、前記オルガノポリシロキサン。
[2]上記一般式(1)中、Q

およびQ

の一方が上記式(2)で表される基であり、Q

およびQ

のもう一方が上記式(3)で表される基である、前記オルガノポリシロキサン。
[3]上記一般式(1)中、Q

およびQ

は共に上記式(3)で表される基である、前記オルガノポリシロキサン。
【0009】
本発明はさらに、下記一般式(1)で表される、分子鎖中に第3級アミノ基を有するオルガノポリシロキサンの製造方法であって、
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2025009289000004.jpg
24
170
(一般式(1)中、Rは互いに独立に、炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、および炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、R

は互いに独立に、炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、および炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、Q

およびQ

は、互いに独立に、下記式(2)または下記式(3)で表される基であり、aは1~400の整数であり、bは1~50の整数である)
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2025009289000005.jpg
17
170
(式(2)中、n1は2~10の整数であり、n2は0~10の整数である)
JPEG
2025009289000006.jpg
22
170
(式(3)中、R

は炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、および炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基である)
(A)下記一般式(4)で示され分子鎖中に第3級アミノ基を有するオルガノポリシロキサンと、(B)下記一般式(6)で表される(ポリ)エチレングリコールモノアルケニルエーテルとを白金触媒存在下にて反応させて、上記一般式(1)で表される分子鎖中に第3級アミノ基を有するオルガノポリシロキサンを得る工程を含むことを特徴とする、前記製造方法を提供する。
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2025009289000007.jpg
23
170
(一般式(4)中、R、R

、aおよびbは上記の通りであり、Q

は互いに独立に、水素原子または下記式(3)または(5)で表される基であり、1分子中少なくとも1つのQ

が水素原子である)
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2025009289000008.jpg
26
170
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2025009289000009.jpg
23
170
(式(5)および(3)中、R

は上記の通りである)
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2025009289000010.jpg
23
170
(一般式(6)中、n3は0~8の整数であり、n4は0~10の整数である)。
【0010】
本発明はさらに、上記一般式(1)で表される、分子鎖中に第3級アミノ基を有するオルガノポリシロキサンの製造方法であって、両末端ヒドロシリル基含有オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、アリル基を2つ有する第3級アミンとを白金触媒存在下にて反応させて、上記一般式(4)で表されるオルガノポリシロキサンを得る工程をさらに含む、上記製造方法を提供する。
本発明はさらに、上記一般式(1)で表されるオルガノポリシロキサンが上記式(2)で表される基を1分子中に平均して0.5~2個有する、前記製造方法を提供する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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