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公開番号
2024175357
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-18
出願番号
2023093081
出願日
2023-06-06
発明の名称
ビスコースの製造方法
出願人
レンゴー株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08B
9/00 20060101AFI20241211BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】温和な温度条件のために操作が簡便で、二硫化炭素の使用量が少ないために安全性が高く、セルロース濃度が高いために高強度のセルロース成形体を得ることができる、実用性に優れたビスコースの製造方法を提供すること。
【解決手段】再生セルロースをアルカリと二硫化炭素と反応させた再生ビスコースに、天然セルロースを原料とするセルロースザンテートを添加することを含むビスコースの製造方法であって、該再生ビスコースは0.5~6質量%のセルロース濃度、5~12質量%のアルカリ濃度で、セルロースを基準にして1~30質量%の二硫化炭素を添加し、-10~30℃の液温で反応させたものである、ビスコースの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
再生セルロースをアルカリと二硫化炭素と反応させた再生ビスコースに、天然セルロースを原料とするセルロースザンテートを添加することを含むビスコースの製造方法であって、
該再生ビスコースは0.5~6質量%のセルロース濃度、5~12質量%のアルカリ濃度で、セルロースを基準にして1~30質量%の二硫化炭素を添加して、-10~30℃の液温で反応させたものである、ビスコースの製造方法。
続きを表示(約 800 文字)
【請求項2】
前記再生ビスコースは、再生セルロースに水酸化ナトリウム水溶液を加えてそのセルロースをマーセル化すること、及び得られるアルカリセルロースに二硫化炭素を加えて硫化及び溶解させることを含む方法により得られるものである、請求項1に記載のビスコースの製造方法。
【請求項3】
前記セルロースザンテートは、天然セルロースに水酸化ナトリウム水溶液を加えてそのセルロースをマーセル化すること、及び得られるアルカリセルロースに二硫化炭素を加えて硫化することを含む方法により得られるものである、請求項1に記載のビスコースの製造方法。
【請求項4】
前記再生ビスコースは0~20℃の液温でアルカリセルロースを硫化及び溶解させる、請求項1~3のいずれか一項に記載のビスコースの製造方法。
【請求項5】
前記再生ビスコースは2~4質量%のセルロース濃度を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のビスコースの製造方法。
【請求項6】
前記再生ビスコースは、セルロースを基準にして25質量%以下の二硫化炭素を加えてアルカリセルロースを硫化及び溶解させたものである、請求項1~3のいずれか一項に記載のビスコースの製造方法。
【請求項7】
前記ビスコースは5質量%以上のセルロース濃度を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のビスコースの製造方法。
【請求項8】
前記ビスコースは、セルロースを基準にして40質量%以下の二硫化炭素を加えてアルカリセルロースを硫化及び溶解させたものである、請求項1~3のいずれか一項に記載のビスコースの製造方法。
【請求項9】
前記ビスコースは、セルロースを基準にして1~30質量%の再生セルロース含有量を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のビスコースの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビスコースの製造方法に関し、特に原料として再生セルロースを使用するビスコースの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
セロファン、レーヨン及びビーズ等のセルロース製品を製造する際には端材及び規格外品などの副産物が発生する。一方、セルロースは熱可塑性を有さず、汎用の溶媒に溶解しないために、原料としてセルロース製品を使用し、ビスコース等のセルロース溶液を調製して再利用するには、煩雑な作業工程及び高いコストが必要になる。
【0003】
特許文献1には、セルロースとしてのリンターを銅アンモニア液に溶解し、希硫酸で再生した繊維を低温のアルカリ水溶液に浸漬してアルカリセルロースとし(マーセル化)、続いて低温に保ちながら二硫化炭素を添加することでセルロースをセルロースザンテートに変換してアルカリ水溶液に溶解し、成形に適したビスコースを得る方法が記載されている。
【0004】
特許文献2には、26~28℃という高温環境下で、乳化剤を含む水酸化ナトリウム水溶液に二硫化炭素を添加し、次いで、セロファンやレーヨンなどの再生セルローススクラップを溶解させることでスクラップビスコースを調製すること、及びこれを通常の木材パルプ等から調製したビスコースと混合して、セルロース成形体を製造するためのビスコースを得ることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭61-252243号公報
米国特許第4,145,533号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
セルロースは高温環境下では溶解性が低いため、特許文献1の方法では、反応混合物を低温に維持して溶解する手段が採られている。しかしながら、アルカリセルロースの状態では、低温になるほど膨潤が著しくなって分散液が増粘し、流動性が低下して撹拌不良や冷却効率の低下等が起きる。かかる場合、アルカリセルロースと二硫化炭素との反応を進行させるためにはセルロース濃度を低下させるしかなく、そうした低セルロース濃度のビスコースでは強度物性の低い成形体しか得られず、実用性に劣るという問題がある。
【0007】
一方、特許文献2の方法では、スクラップビスコースのセルロース濃度は3~5質量%と低く、またセロファンなどのセルロース成形体を製造する工業用ビスコース(セルロース濃度:約10質量%、アルカリ濃度:約6質量%)とは、アルカリ濃度や粘度の差が大きいため、均一に混合するのに時間がかかり、利用し難い。また、スクラップビスコースはセルロース質量当たり少なくとも38質量%の二硫化炭素を添加する必要があり、二硫化炭素は人体に有毒であるため、安全性が低いという問題がある。
【0008】
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、温和な温度条件のために操作が簡便で、二硫化炭素の使用量が少ないために安全性が高く、セルロース濃度が高いために高強度のセルロース成形体を得ることができる、実用性に優れたビスコースの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は以下の態様を提供する。
[態様1]再生セルロースをアルカリと二硫化炭素と反応させた再生ビスコースに、天然セルロースを原料とするセルロースザンテートを添加することを含むビスコースの製造方法であって、
該再生ビスコースは0.5~6質量%のセルロース濃度、5~12質量%のアルカリ濃度で、セルロースを基準にして1~30質量%の二硫化炭素を添加して、-10~30℃の液温で反応させたものである、ビスコースの製造方法。
【0010】
[態様2]前記再生ビスコースは、再生セルロースに水酸化ナトリウム水溶液を加えてそのセルロースをマーセル化すること、及び得られるアルカリセルロースに二硫化炭素を加えて硫化及び溶解させることを含む方法により得られるものである、態様1のビスコースの製造方法。
(【0011】以降は省略されています)
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