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公開番号2025007185
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023108414
出願日2023-06-30
発明の名称銅/セラミックス接合体、および、絶縁回路基板
出願人三菱マテリアル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C04B 37/02 20060101AFI20250109BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】厳しい冷熱サイクルを負荷した場合であっても、セラミックス部材と銅部材との接合性に優れ、冷熱サイクル信頼性に優れた銅/セラミックス接合体を提供する。
【解決手段】銅又は銅合金からなる銅部材と、セラミックス部材とが接合されてなる銅/セラミックス接合体であって、前記セラミックス部材のうち前記銅部材側の領域には、Ti,Zr,Nb,Hfから選択される一種又は二種以上の活性金属の化合物を含む活性金属化合物層、または、酸化マグネシウム層、が形成されており、前記銅部材のうち前記セラミックス部材側の領域には、Mg固溶層が形成されており、前記Mg固溶層と前記活性金属化合物層または前記酸化マグネシウム層との間に、V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Mo,Ta,Wから選択される一種又は二種以上の遷移金属を含む遷移金属層が形成されている。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
銅又は銅合金からなる銅部材と、セラミックス部材とが接合されてなる銅/セラミックス接合体であって、
前記セラミックス部材のうち前記銅部材側の領域には、Ti,Zr,Nb,Hfから選択される一種又は二種以上の活性金属の化合物を含む活性金属化合物層、または、酸化マグネシウム層、が形成されており、
前記銅部材のうち前記セラミックス部材側の領域には、Mg固溶層が形成されており、
前記Mg固溶層と前記活性金属化合物層または前記酸化マグネシウム層との間に、V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Mo,Ta,Wから選択される一種又は二種以上の遷移金属を含む遷移金属層が形成されていることを特徴とする銅/セラミックス接合体。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
前記活性金属化合物層は、複数の活性金属化合物粒子が集合した組織とされていることを特徴とする請求項1に記載の銅/セラミックス接合体。
【請求項3】
前記活性金属化合物粒子の間には、銅粒界相が存在していることを特徴とする請求項2に記載の銅/セラミックス接合体。
【請求項4】
前記酸化マグネシウム層は、複数のマグネシウム酸化物粒子が集合した組織とされていることを特徴とする請求項1に記載の銅/セラミックス接合体。
【請求項5】
前記マグネシウム酸化物粒子の間には、銅粒界相が存在していることを特徴とする請求項4に記載の銅/セラミックス接合体。
【請求項6】
セラミックス基板の表面に、銅又は銅合金からなる銅板が接合されてなる絶縁回路基板であって、
前記セラミックス基板のうち前記銅板側の領域には、Ti,Zr,Nb,Hfから選択される一種又は二種以上の活性金属の化合物を含む活性金属化合物層、または、酸化マグネシウム層、が形成されており、
前記銅板のうち前記セラミックス基板側の領域には、Mg固溶層が形成されており、
前記Mg固溶層と前記活性金属化合物層または前記酸化マグネシウム層との間に、V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Mo,Ta,Wから選択される一種又は二種以上の遷移金属を含む遷移金属層が形成されていることを特徴とする絶縁回路基板。
【請求項7】
前記活性金属化合物層は、複数の活性金属化合物粒子が集合した組織とされていることを特徴とする請求項6に記載の絶縁回路基板。
【請求項8】
前記活性金属化合物粒子の間には、銅粒界相が存在していることを特徴とする請求項7に記載の絶縁回路基板。
【請求項9】
前記酸化マグネシウム層は、複数のマグネシウム酸化物粒子が集合した組織とされていることを特徴とする請求項6に記載の絶縁回路基板。
【請求項10】
前記マグネシウム酸化物粒子の間には、銅粒界相が存在していることを特徴とする請求項9に記載の絶縁回路基板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、銅又は銅合金からなる銅部材と、セラミックス部材とが接合されてなる銅/セラミックス接合体、および、セラミックス基板の表面に、銅又は銅合金からなる銅板が接合されてなる絶縁回路基板に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
パワーモジュール、LEDモジュールおよび熱電モジュールにおいては、絶縁層の一方の面に導電材料からなる回路層を形成した絶縁回路基板に、パワー半導体素子、LED素子および熱電素子が接合された構造とされている。
例えば、風力発電、電気自動車、ハイブリッド自動車等を制御するために用いられる大電力制御用のパワー半導体素子は、動作時の発熱量が多いことから、これを搭載する基板としては、セラミックス基板と、このセラミックス基板の一方の面に導電性の優れた金属板を接合して形成した回路層と、セラミックス基板の他方の面に金属板を接合して形成した放熱用の金属層と、を備えた絶縁回路基板が、従来から広く用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、セラミックス基板の一方の面および他方の面に、銅板を接合することにより回路層および金属層を形成した絶縁回路基板が提案されている。この特許文献1においては、セラミックス基板の一方の面および他方の面に、Ag-Cu-Ti系ろう材を介在させて銅板を配置し、加熱処理を行うことにより銅板が接合されている(いわゆる活性金属ろう付け法)。この活性金属ろう付け法では、活性金属であるTiが含有されたろう材を用いているため、溶融したろう材とセラミックス基板との濡れ性が向上し、セラミックス基板と銅板とが良好に接合されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第3211856号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、最近では、絶縁回路基板に搭載される半導体素子の発熱温度が高くなる傾向にある。また、絶縁回路基板に半導体素子が搭載された半導体デバイスにおいては、高速スイッチングが可能な高温動作デバイスとして使用される。
よって、絶縁回路基板には、短周期で高温条件の熱応力が負荷されることになり、従来にも増して、高い冷熱サイクル信頼性が求められている。
【0006】
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、厳しい冷熱サイクルを負荷した場合であっても、セラミックス部材と銅部材との接合性に優れ、冷熱サイクル信頼性に優れた銅/セラミックス接合体、および、この銅/セラミックス接合体からなる絶縁回路基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の課題を解決するために、本発明の態様1の銅/セラミックス接合体は、銅又は銅合金からなる銅部材と、セラミックス部材とが接合されてなる銅/セラミックス接合体であって、前記セラミックス部材のうち前記銅部材側の領域には、Ti,Zr,Nb,Hfから選択される一種又は二種以上の活性金属の化合物を含む活性金属化合物層、または、酸化マグネシウム層、が形成されており、前記銅部材のうち前記セラミックス部材側の領域には、Mg固溶層が形成されており、前記Mg固溶層と前記活性金属化合物層または前記酸化マグネシウム層との間に、V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Mo,Ta,Wから選択される一種又は二種以上の遷移金属を含む遷移金属層が形成されていることを特徴としている。
【0008】
本発明の態様1の銅/セラミックス接合体においては、前記セラミックス部材のうち前記銅部材側の領域に、活性金属化合物層または酸化マグネシウム層が形成され、前記銅部材のうち前記セラミックス部材側の領域には、Mg固溶層が形成されており、前記Mg固溶層と前記活性金属化合物層または前記酸化マグネシウム層との間に、前記遷移金属層が形成されている。
ここで、活性金属化合物層または酸化マグネシウム層とMg固溶層と遷移金属層は整合性が高く、かつ、遷移金属層は活性金属化合物層または酸化マグネシウム層と比べて銅との整合性が高いことから、前記銅部材のうち前記セラミックス部材側の領域には、Mg固溶層が形成されており、前記Mg固溶層と前記活性金属化合物層または前記酸化マグネシウム層との間に、前記遷移金属層が存在することにより、セラミックス部材と銅部材との接合信頼性が大幅に向上することになる。
よって、本発明の態様1の銅/セラミックス接合体においては、短周期で高温条件の冷熱サイクルが負荷された場合であっても、セラミックス部材と銅部材とが剥離せず、冷熱サイクル信頼性に特に優れている。
【0009】
本発明の態様2の銅/セラミックス接合体は、態様1の銅/セラミックス接合体において、前記活性金属化合物層は、複数の活性金属化合物粒子が集合した組織とされていることを特徴とする。
【0010】
本発明の態様3の銅/セラミックス接合体は、態様2の銅/セラミックス接合体において、前記活性金属化合物粒子の間には、銅粒界相が存在していることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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