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公開番号2025006022
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023106547
出願日2023-06-28
発明の名称蒸発装置およびそれを用いた蒸発システム
出願人関西化学機械製作株式会社
代理人個人
主分類B01D 1/22 20060101AFI20250109BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】 高さ方向の大きさを抑え、かつ原料液に対して優れた蒸発効率を達成し得る蒸発装置およびそれを用いた蒸発システムを提供すること。
【解決手段】 本発明の蒸発装置は蓋体、加熱可能な撹拌槽本体および揮発成分出口を備えかつ内部に原料液が供給される撹拌槽と撹拌槽内で鉛直方向に配置されている回転軸と回転軸に取付けられておりかつ原料液を該撹拌槽内に散液する、散液部とを備える。ここで、撹拌槽は第1の貯留部と第2の貯留部とを備え、そして散液部は回転軸の回転に伴って第1の貯留部に収容された原料液を、第1の下端部から吸液しかつ第1の上端部から吐出する第1の流路を有する、少なくとも1つの第1の散液デバイスと、回転軸の回転に伴って第2の貯留部に収容された原料液を、第2の下端部から吸液しかつ第2の上端部から吐出する第2の流路を有する、少なくとも1つの第2の散液デバイスとを備える。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
蓋体、加熱可能な撹拌槽本体および揮発成分出口を備えかつ内部に原料液が供給される、撹拌槽と、
該撹拌槽内で鉛直方向に配置されている、回転軸と
該回転軸に取付けられておりかつ該原料液を該撹拌槽内に散液する、散液部と、
を備える、蒸発装置であって、
該撹拌槽が、
該撹拌槽本体の底部に配置されておりかつ該撹拌槽本体の内壁から流下した原料液を収容可能な、第1の貯留部と、
該撹拌槽本体内で該第1の貯留部の上方かつ該回転軸の軸周りに環状に配置されておりかつ該撹拌槽本体内に設けられた内側加熱体から流下した該原料液を収容可能な、第2の貯留部と
を備え、そして
該散液部が、
該回転軸の回転に伴って該第1の貯留部に収容された該原料液を、第1の下端部から吸液しかつ第1の上端部から吐出する第1の流路を有する、少なくとも1つの第1の散液デバイスと、
該回転軸の回転に伴って該第2の貯留部に収容された該原料液を、第2の下端部から吸液しかつ第2の上端部から吐出する第2の流路を有する、少なくとも1つの第2の散液デバイスと
を備える、蒸発装置。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記第1の散液デバイスおよび前記第2の散液デバイスが、それぞれ独立して筒状または樋状の形態を有する、請求項1に記載の蒸発装置。
【請求項3】
前記第1の散液デバイスおよび前記第2の散液デバイスが、それぞれ独立して前記回転軸に対して傾斜して取り付けられている、請求項2に記載の蒸発装置。
【請求項4】
前記第1の散液デバイスにおける前記第1の上端部が、前記第1の下端部から吸液した前記原料液を前記撹拌槽本体の前記内壁に向かって吐出するように配置されており、そして
前記第2の散液デバイスにおける前記第2の上端部が、前記第2の下端部から吸液した該原料液を該内側加熱体に向かって吐出するように配置されている、請求項1に記載の蒸発装置。
【請求項5】
前記内側加熱体が、前記第2の散液デバイスを構成する前記第2の上端部から吐出された前記原料液を遮蔽してそのまま流下する遮蔽部と、該遮蔽部の下方に設けられておりかつ該遮蔽部から流下した該原料液を加熱する加熱手段とを備える、請求項4に記載の蒸発装置。
【請求項6】
前記撹拌槽本体の外周に、前記内壁を加熱するための温調ジャケットが設けられている、請求項1に記載の蒸発装置。
【請求項7】
原料液を含む原料タンクと、
該原料タンクから供給される該原料液を処理する請求項1から5のいずれかに記載の蒸発装置と、
該蒸発装置の揮発成分出口から排出される揮発成分を凝縮するコンデンサーと、
を備える、蒸発システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は蒸発装置およびそれを用いた蒸発システムに関し、より詳細には液体から効率的に溶媒回収や濃縮を行うことのできる蒸発装置およびそれを用いた蒸発システムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
食品工業や化学工業の分野において、夾雑物や不純物を含む液体からの溶媒の回収または濃縮のために「流下薄膜蒸発装置」と呼ばれる蒸発装置が使用されている。
【0003】
この流下薄膜蒸発装置では、撹拌槽内の上方から原料液が撹拌槽の内壁に向かって散布され流下する際に、撹拌槽内を内壁に沿ってローラーやワイパーが移動することにより、原料液の薄膜が形成される。その後、当該内壁に予め付与された熱によって薄膜内の揮発成分が蒸発し、撹拌槽の外に排出される。
【0004】
しかし、こうした流下薄膜蒸発装置では、供給された原料液が、撹拌槽内の内壁(伝熱面)をいわゆる「ワンパス」による1回の流下で通過するため、蒸発効率が充分でないとの指摘があった。また、この装置に採用されるローラーやワイパーは摩耗が生じ易い点も指摘されていた。
【0005】
これに対し、ローラーやワイパーに代えて、撹拌槽内で傾斜しかつ回転可能な樋状部材を備える、蒸発装置が提供されている(特許文献1)。この蒸発装置では、樋状部材と撹拌槽の内壁とは非接触の状態に保持されるため、樋状部材の摩耗による交換は特に必要とされない。
【0006】
さらに近年では、当該樋状部材を高さ方向に多段に配置した多段式の蒸発装置が提案されている(特許文献2~4)。多段式の蒸発装置では、連通する1つの撹拌槽内で、傾斜しかつ回転可能な複数の樋状部材が上下方向に並んで配置されており、そして各樋状部材の下端が、当該撹拌槽内で上下方向に分かれて設けられておりかつ原料液を貯留する貯留部内に配置されている。これにより、多段かつ複数の樋状部材によって原料液に含まれる揮発成分を一層効率的に蒸発させることが可能である。
【0007】
しかし、こうした多段式の蒸発装置は高さ方向に大きくなることから、設置場所の制限を受けることがある。また、その高さによって、撹拌槽の内部の洗浄やメンテナンスが煩雑になるおそれがあることも指摘されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2003/022389号
国際公開第2016/143776号
国際公開第2017/043368号
特開2019-217450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題の解決を課題とするものであり、その目的とするところは、高さ方向の大きさを抑え、かつ原料液に対して優れた蒸発効率を達成し得る蒸発装置およびそれを用いた蒸発システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、蓋体、加熱可能な撹拌槽本体および揮発成分出口を備えかつ内部に原料液が供給される、撹拌槽と、
該撹拌槽内で鉛直方向に配置されている、回転軸と
該回転軸に取付けられておりかつ該原料液を該撹拌槽内に散液する、散液部と、
を備える、蒸発装置であって、
該撹拌槽が、
該撹拌槽本体の底部に配置されておりかつ該撹拌槽本体の内壁から流下した原料液を収容可能な、第1の貯留部と、
該撹拌槽本体内で該第1の貯留部の上方かつ該回転軸の軸周りに環状に配置されておりかつ該撹拌槽本体内に設けられた内側加熱体から流下した該原料液を収容可能な、第2の貯留部と
を備え、そして
該散液部が、
該回転軸の回転に伴って該第1の貯留部に収容された該原料液を、第1の下端部から吸液しかつ第1の上端部から吐出する第1の流路を有する、少なくとも1つの第1の散液デバイスと、
該回転軸の回転に伴って該第2の貯留部に収容された該原料液を、第2の下端部から吸液しかつ第2の上端部から吐出する第2の流路を有する、少なくとも1つの第2の散液デバイスと
を備える、蒸発装置である。
(【0011】以降は省略されています)

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