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公開番号2025005019
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-16
出願番号2023105000
出願日2023-06-27
発明の名称通信信号評価装置及び通信信号評価方法
出願人学校法人日本大学
代理人個人,個人,個人
主分類H04L 27/38 20060101AFI20250108BHJP(電気通信技術)
要約【課題】無線信号が高速になった場合でも品質を評価すること。
【解決手段】通信信号評価装置は、無線信号をダウンコンバートした第1信号を分解したI成分信号とQ成分信号とをナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数でサンプリングし、第1信号の包絡線を取得し、包絡線をナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数でサンプリングし、サンプリングされた包絡線に基づいて、トリガーを生成し、サンプリングされたI成分デジタル信号及びQ成分デジタル信号と生成されたトリガーとに基づいて、周波数オフセットを推定し、I成分デジタル信号及びQ成分デジタル信号と、推定された周波数オフセットとに基づいて、I成分デジタル信号及びQ成分デジタル信号の位相補正を行い、I成分デジタル信号及びQ成分デジタル信号と、位相補正されたI成分デジタル信号及びQ成分デジタル信号とに基づいて無線信号を評価する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
無線信号をダウンコンバートした第1信号を分解したI成分信号とQ成分信号とを、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数でサンプリングする第1A/D変換回路と、
前記第1信号の包絡線を取得する包絡線検波部と、
前記包絡線検波部が取得した前記包絡線を、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数でサンプリングする第2A/D変換回路と、
前記第2A/D変換回路によってサンプリングされた前記包絡線に基づいて、トリガーを生成するトリガー生成部と、
前記第1A/D変換回路によってサンプリングされたI成分デジタル信号及びQ成分デジタル信号と、前記トリガー生成部によって生成されたトリガーとに基づいて、周波数オフセットを推定する推定部と、
前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号と、前記推定部によって推定された前記周波数オフセットとに基づいて、前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号の位相補正を行う位相補正部と、
前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号と、前記位相補正部によって位相補正された前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号とに基づいて前記無線信号を評価する信号評価部と
を備える、通信信号評価装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記推定部は、前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号と、前記トリガーとに基づいて、コンスタレーションにおける位相変調信号のシンボルを抽出し、抽出した位相変調信号の前記シンボルに基づいて周波数オフセットを推定する、請求項1に記載の通信信号評価装置。
【請求項3】
前記推定部は、前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号と、前記トリガーとに基づいて、コンスタレーションにおける複数のシンボルを抽出し、抽出した複数の前記シンボルに基づいて周波数オフセットを推定する、請求項1に記載の通信信号評価装置。
【請求項4】
前記推定部は、前記位相補正部によって位相補正された前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号に基づいて、周波数オフセットを推定し、
前記位相補正部は、前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号と、前記推定部によって推定された前記周波数オフセットとに基づいて、前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号の位相補正を行う、請求項1に記載の通信信号評価装置。
【請求項5】
前記信号評価部は、前記位相補正部によって位相補正された前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号に基づいて作成されるトリガーに基づいて、前記無線信号を評価する、請求項1に記載の通信信号評価装置。
【請求項6】
前記無線信号は直交位相振幅変調された信号である、請求項1又は請求項2に記載の通信信号評価装置。
【請求項7】
無線信号をダウンコンバートした第1信号を分解したI成分信号とQ成分信号とを、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数でサンプリングするステップと、
前記第1信号の包絡線を取得するステップと、
前記包絡線を取得するステップで取得した前記包絡線を、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数でサンプリングするステップと、
サンプリングされた前記包絡線に基づいて、トリガーを生成するステップと、
サンプリングされたI成分デジタル信号及びQ成分デジタル信号と、生成されたトリガーとに基づいて、周波数オフセットを推定するステップと、
前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号と、前記推定するステップで推定された前記周波数オフセットとに基づいて、前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号の位相補正を行うステップと、
前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号と、前記位相補正を行うステップで位相補正された前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号とに基づいて前記無線信号を評価するステップと
を備える、通信信号評価装置が実行する通信信号評価方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、通信信号評価装置及び通信信号評価方法に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、通信トラフィックの増大や通信技術の向上により、ミリ波帯などの高い周波数帯を無線通信に利用しようとする動きがある。高い周波数帯を無線通信に利用することで、数十Gbpsの情報伝送が可能になると期待されている。
一般的に、無線信号の品質の評価は、以下のように行われている。ADC(Analog to Digital Converter)ボードによって、無線信号がサンプリングされ、サンプリングされることによって得られたデジタルデータからコンスタレーション(信号空間ダイヤグラム)が計算される。そして、コンスタレーションを用いて、エラーベクトル振幅(Error Vector Magnitude)が求められる。ここで、エラーベクトル振幅とは、デジタル変調信号の品質尺度であり、同相(in-phase、I)軸と直角位相(quadrature、Q)軸とで表されるコンスタレーションにおいて理想変調信号と測定変調信号との位置のずれを理想変調信号で正規化したものである。
【0003】
具体的には、無線信号のI成分とQ成分の最高周波数の倍以上のサンプリング速度を有するリアルタイムオシロスコープによって、無線信号の波形に対して測定が行われる。この場合、ナイキストの定理にしたがって、被測定信号の周波数の2倍よりも高いサンプリング周波数で動作するADCボードが必要となる。そして、無線信号の波形から得られたサンプリングデータから、コンスタレーションが計算される。
【0004】
無線通信信号の高速化に伴い、信号品質評価の測定器もまた高速化が求められている。測定の際に使用されるADCのサンプリング周波数は被測定信号の最高周波数成分の2倍よりも高い必要がある。第5世代移動通信システム(5th Generation)以降の無線通信はミリ波帯のキャリア周波数が用いられるが、ミリ波帯信号の測定を可能とするADCの開発は技術的に難しい。
無線信号からキャリア成分を取り除くことで得られる同相成分Iと直交成分Qを測定する場合においても、高いサンプリング周波数のADCほど有効ビット数が減少する傾向にあるため、正確な測定が難しくなる。通信信号を測定し、信号品質を評価する技術に関してアンダーサンプリングによるものが知られている(例えば特許文献1参照)。この技術では、位相変調信号(PSK: Phase Shift Keying)を被測定信号としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許6902259号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ADCのサンプリング周波数と有効ビット数(Effect Number Of Bits:ENOB)とはトレードオフの関係にあるので、両方を満足するADCでの測定は困難である。つまり、無線信号の周波数が高くなるにしたがって、その周波数の倍よりも大きいサンプリング周波数を有するADCボードが必要となる。しかし、ADCボードで測定できるサンプリング周波数には限界があり、今後進展が予想されるミリ波通信システムなどで使用される無線信号の品質評価は困難である。
【0007】
具体的には、300GHz帯のいわゆるミリ波と呼ばれる周波数帯の無線信号を使用した通信においては、600Gs/s以上のサンプリング周波数が必要であるが、600Gs/sのサンプリング周波数を有するリアルタイムオシロスコープを実用化するのは難しい。
前述した技術では、位相変調信号を被測定信号としているため、直交振幅変調信号(QAM: Quadrature Amplitude Modulation)を測定し、信号品質を評価することはできない。
【0008】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、無線信号の周波数が高くなった場合でも、品質を評価できる通信信号評価装置及び通信信号評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)第1の態様に係る通信信号評価装置は、無線信号をダウンコンバートした第1信号を分解したI成分信号とQ成分信号とを、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数でサンプリングする第1A/D変換回路と、前記第1信号の包絡線を取得する包絡線検波部と、前記包絡線検波部が取得した前記包絡線を、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数でサンプリングする第2A/D変換回路と、前記第2A/D変換回路によってサンプリングされた前記包絡線に基づいて、トリガーを生成するトリガー生成部と、前記第1A/D変換回路によってサンプリングされたI成分デジタル信号及びQ成分デジタル信号と、前記トリガー生成部によって生成されたトリガーとに基づいて、周波数オフセットを推定する推定部と、前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号と、前記推定部によって推定された前記周波数オフセットとに基づいて、前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号の位相補正を行う位相補正部と、前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号と、前記位相補正部によって位相補正された前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号とに基づいて前記無線信号を評価する信号評価部とを備える、通信信号評価装置である。
(2)上記態様にかかる通信信号評価装置において、前記推定部は、前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号と、前記トリガーとに基づいて、コンスタレーションにおける位相変調信号のシンボルを抽出し、抽出した位相変調信号の前記シンボルに基づいて周波数オフセットを推定してもよい。
(3)上記態様にかかる通信信号評価装置において、前記推定部は、前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号と、前記トリガーとに基づいて、コンスタレーションにおける複数のシンボルを抽出し、抽出した複数の前記シンボルに基づいて周波数オフセットを推定してもよい。
(4)上記態様にかかる通信信号評価装置において、前記推定部は、前記位相補正部によって位相補正された前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号に基づいて、周波数オフセットを推定し、前記位相補正部は、前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号と、前記推定部によって推定された前記周波数オフセットとに基づいて、前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号の位相補正を行うようにしてもよい。
(5)上記態様にかかる通信信号評価装置において、前記信号評価部は、前記位相補正部によって位相補正された前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号に基づいて作成されるトリガーに基づいて、前記無線信号を評価するようにしてもよい。
(6)上記態様にかかる通信信号評価装置において、前記無線信号は直交位相振幅変調された信号であってもよい。
【0010】
(7)第1の態様に係る通信信号評価方法は、無線信号をダウンコンバートした第1信号を分解したI成分信号とQ成分信号とを、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数でサンプリングするステップと、前記第1信号の包絡線を取得するステップと、前記包絡線を取得するステップで取得した前記包絡線を、ナイキスト周波数よりも低いサンプリング周波数でサンプリングするステップと、サンプリングされた前記包絡線に基づいて、トリガーを生成するステップと、サンプリングされたI成分デジタル信号及びQ成分デジタル信号と、生成されたトリガーとに基づいて、周波数オフセットを推定するステップと、前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号と、前記推定するステップで推定された前記周波数オフセットとに基づいて、前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号の位相補正を行うステップと、前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号と、前記位相補正を行うステップで位相補正された前記I成分デジタル信号及び前記Q成分デジタル信号とに基づいて前記無線信号を評価するステップとを備える、通信信号評価装置が実行する通信信号評価方法である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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