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公開番号
2025003237
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023111768
出願日
2023-06-21
発明の名称
二酸化炭素の回収方法および二酸化炭素の回収装置
出願人
株式会社スターリングエンジン・アジア
代理人
主分類
B01D
53/18 20060101AFI20241226BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】二酸化炭素を回収するときに要するエネルギーを低減させることが可能であり、回収装置をコンパクトにすることが可能な二酸化炭素の回収方法および二酸化炭素の回収装置を提供する。
【解決手段】二酸化炭素を吸収する吸収液に二酸化炭素を含有するガスを接触させて、前記ガス中の二酸化炭素を前記吸収液に吸収させる吸収工程と、二酸化炭素を吸収した前記吸収液を収集する第1収集工程と、二酸化炭素と水蒸気を主体とする雰囲気下で、二酸化炭素を吸収した前記吸収液をミストとして噴射して、前記吸収液が含有する二酸化炭素を気体として放出させる放出工程と、放出された二酸化炭素を収集する二酸化炭素収集工程と、二酸化炭素を放出した前記吸収液を収集する第2収集工程とを有し、前記吸収液を循環させて使用することを特徴とする二酸化炭素の回収方法である。また、前記二酸化炭素の回収方法のための二酸化炭素の回収装置である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
二酸化炭素を含有するガスから二酸化炭素を気体として回収する二酸化炭素の回収方法であって、
二酸化炭素を吸収する吸収液に前記ガスを接触させて、前記ガス中の二酸化炭素を前記吸収液に吸収させる吸収工程と、
二酸化炭素を吸収した前記吸収液を収集する第1収集工程と、
二酸化炭素と水蒸気を主体とする雰囲気下で、二酸化炭素を吸収した前記吸収液をミストとして噴射して、前記吸収液が含有する二酸化炭素を気体として放出させる放出工程と、
放出された二酸化炭素を収集する二酸化炭素収集工程と、
二酸化炭素を放出した前記吸収液を収集する第2収集工程とを有し、
前記吸収液を循環させて使用することを特徴とする二酸化炭素の回収方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記吸収工程を、-10~40℃の温度範囲であって、0.1~0.2MPaの圧力範囲下で行うことを特徴とする請求項1に記載の二酸化炭素の回収方法。
【請求項3】
前記放出工程を、前記吸収工程よりも高い温度であって、40~95℃の温度範囲であり、0.05~0.1MPaの圧力範囲下で行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の二酸化炭素の回収方法。
【請求項4】
前記吸収工程において、前記ガス中に前記吸収液をミストとして噴射して、前記ガスと前記吸収液とを接触させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の二酸化炭素の回収方法。
【請求項5】
前記吸収工程を冷却し、前記放出工程を加熱するための熱源として、スターリングクーラーを使用することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の二酸化炭素の回収方法。
【請求項6】
二酸化炭素を含有するガスから二酸化炭素を気体として回収する二酸化炭素の回収装置であって、
二酸化炭素を吸収する吸収液に前記ガスを接触させて、前記ガス中の二酸化炭素を前記吸収液に吸収させる吸収装置と、
二酸化炭素を吸収した前記吸収液を収集する第1収集装置と、
二酸化炭素と水蒸気を主体とする雰囲気下で、二酸化炭素を吸収した前記吸収液をミストとして噴射して、前記吸収液が含有する二酸化炭素を気体として放出させる放出装置と、
放出された二酸化炭素を収集する二酸化炭素収集装置と、
二酸化炭素を放出した前記吸収液を収集する第2収集装置とを備え、
前記吸収液を循環させて使用することを特徴とする二酸化炭素の回収装置。
【請求項7】
前記吸収装置において、前記ガス中に前記吸収液をミストとして噴射して、前記ガスと前記吸収液とを接触させることを特徴とする請求項6に記載の二酸化炭素の回収装置。
【請求項8】
前記吸収装置を冷却し、前記放出装置を加熱するための熱源として、スターリングクーラーを備えた請求項6または請求項7に記載の二酸化炭素の回収装置。
【請求項9】
前記第2収集装置において、前記吸収液のミストを収集する収集部材として、多孔性構造体を使用することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の二酸化炭素の回収装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素の回収方法および二酸化炭素の回収装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、地球の温暖化防止のために、二酸化炭素を始めとする温室効果ガスに対する排出規制は一段と厳しいものとなっている。温室効果ガスとしては、具体的に、二酸化炭素(CO
2
)、メタン(CH
4
)、一酸化二窒素(N
2
O)、フロンハイドロフルオロカーボン類(HFC
S
)、パーフルオロカーボン類(PFC
S
)、六フッ化硫黄(SF
6
)が挙げられている。地球温暖化係数と大気中の濃度とを勘案すると、これらの温室効果ガスの中でも、二酸化炭素が地球温暖化への寄与度が最も大きい。
【0003】
二酸化炭素の主要な排出源としては、自動車の排気ガス以外では、火力発電所、製鉄所、化学工場などの加熱炉、燃焼炉、焼却炉、ボイラー等から排出される産業用の排ガスがある。そのため、これら産業用の排ガスからの二酸化炭素の排出量を低減させるために、従来から種々の二酸化炭素の回収技術が研究開発されてきている。
【0004】
二酸化炭素の回収技術の中では、化学吸収法について最も多くの研究開発がなされている。化学吸収法における二酸化炭素の吸収液としては、多くの場合、アミン類が使用されている。そして、二酸化炭素の吸収液としてより適性を有したアミン類の開発が種々進められてきている。例えば、特許文献1には、イソプロピルアミノエタノールまたはイソプロピルアミノエタノールとテトラメチルジアミノヘキサンとの混合物が開示されている。特許文献2には、イソプロピルアミノエタノールが開示されている。特許文献3には、アルカノールアミン類とピペラジン類との混合物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5272099号公報
特開2009-6275号公報
特開2006-240966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
化学吸収法においては、吸収液に二酸化炭素を吸収させるとき、および吸収液から二酸化炭素を分離・放出させるときに、使用されるエネルギーをできるだけ少なくして、二酸化炭素の回収に要するエネルギーを低減化させることが求められている。
【0007】
特許文献1に開示された方法では、吸収液を吸収塔内に配置された金属鋼鈑製や樹脂製の充填槽を下方に流しつつ、ガス中の二酸化炭素を吸収させている。また、二酸化炭素を分離するときも、同様の構造の充填槽を下方に流しつつ、吸収液から二酸化炭素を分離させている。特許文献2および特許文献3に開示された方法では、吸収液に二酸化炭素を吸収させる方法に特に限定はなく、水溶液中に二酸化炭素を含むガスをバブリングさせて吸収する方法、二酸化炭素を含むガス気流中に水溶液を霧状に降らす方法、あるいは磁製や金属網製の充填材の入った吸収塔内で二酸化炭素を含むガスと水溶液を向流接触させる方法などを挙げている。また、吸収液から二酸化炭素を脱離させる方法としては、蒸留と同じく水溶液を加熱して釜で泡立てて脱離させる方法、棚段塔、スプレー塔、磁製や金属網製の充填材の入った脱離塔内で液界面を広げて加熱する方法などを挙げている。
【0008】
上記の特許文献に記載された化学吸収法による二酸化炭素の回収装置は、一般に、大規模なプラントに設置することを想定しており、吸収塔や再生塔を備えた大型の装置となり、小規模の産業用のプラントや装置に設置することはあまり想定されていなかった。
【0009】
本発明は、上記のような状況に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の課題は、二酸化炭素を回収するときに要するエネルギーを低減させることが可能であり、回収装置をコンパクトにすることが可能な二酸化炭素の回収方法および二酸化炭素の回収装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
化学吸収法においては、吸収液からの二酸化炭素の分離・放出工程において、通常、吸収液を高温に加熱することが必要となるため、多大なエネルギーを費やすことになる。
本発明者らは、吸収液から二酸化炭素を放出させる際に、吸収液をミストとしてノズルから噴出させることによって、吸収液の温度が比較的低い温度であっても、より効率的に吸収液から二酸化炭素の放出が行われることを見出した。また、このような二酸化炭素の放出方法であれば、回収装置をよりコンパクトなものとすることが可能となることを見出した。本発明をこのような知見を基に完成させるに至ったものである。
本発明は、以下のような構成を有している。
(【0011】以降は省略されています)
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