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公開番号2024179099
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023097645
出願日2023-06-14
発明の名称ポリアミック酸の製造方法、及び剥離層形成用組成物の製造方法
出願人日産化学株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08G 73/10 20060101AFI20241219BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 優れた剥離性を有する剥離層の形成に有用なポリアミック酸を製造するポリアミック酸の製造方法などの提供。
【解決手段】 ポリアミック酸を製造するポリアミック酸製造工程を含む、ポリアミック酸の製造方法であって、
前記ポリアミック酸が、テトラカルボン酸二無水物と、ジアミン成分と、ジカルボン酸無水物及びモノアミン成分の少なくともいずれかとを含む原料成分の反応生成物であり、
前記ポリアミック酸製造工程における前記テトラカルボン酸二無水物と前記ジアミン成分との反応が、前記ジカルボン酸無水物及び前記モノアミン成分の少なくともいずれかの存在下で行われる、ポリアミック酸の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリアミック酸を製造するポリアミック酸製造工程を含む、ポリアミック酸の製造方法であって、
前記ポリアミック酸が、テトラカルボン酸二無水物と、ジアミン成分と、ジカルボン酸無水物及びモノアミン成分の少なくともいずれかとを含む原料成分の反応生成物であり、
前記ポリアミック酸製造工程における前記テトラカルボン酸二無水物と前記ジアミン成分との反応が、前記ジカルボン酸無水物及び前記モノアミン成分の少なくともいずれかの存在下で行われる、ポリアミック酸の製造方法。
続きを表示(約 3,000 文字)【請求項2】
前記ジカルボン酸無水物が、芳香族ジカルボン酸無水物を含み、
前記モノアミン成分が、環構造を有するモノアミンを含む、
請求項1に記載のポリアミック酸の製造方法。
【請求項3】
前記ジカルボン酸無水物が、下記式(E1-1)で表され、
前記モノアミン成分が、下記式(E2-1)又は式(E2-2)で表される、
請求項1に記載のポリアミック酸の製造方法。
TIFF
2024179099000031.tif
43
33
(式(E1-1)中、R

~R

は、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1~10のアルキル基、又は炭素原子数6~20のアリール基を表す。)
TIFF
2024179099000032.tif
43
99
(式(E2-1)及び式(E2-2)中、R

~R

は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、又はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1~10の炭化水素基を表す。R

~R

のうちの隣接する2つは、一緒になって環構造を形成していてもよい。


は、単結合、又は炭素原子数1~4のアルキレン基を表す。)
【請求項4】
前記テトラカルボン酸二無水物が、芳香族テトラカルボン酸二無水物を含む、請求項1に記載のポリアミック酸の製造方法。
【請求項5】
前記芳香族テトラカルボン酸二無水物が、下記式(1-1)又は式(1-2)で表される、請求項4に記載のポリアミック酸の製造方法。
TIFF
2024179099000033.tif
41
117
(式(1-1)中、Ar

は、置換基を有していてもよいベンゼン環から隣接する2つの水素原子の組を2組除いた4価の基、又は置換基を有していてもよいナフタレン環から隣接する2つの水素原子の組を2組除いた4価の基を表す。
式(1-2)中、X

は、単結合、エーテル結合、カルボニル結合、エステル結合、ウレタン結合、ウレア結合、チオエーテル結合、スルホニル結合、-C(=O)N(-R)-(Rは、水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表す。)、又は下記式(1-2-1)で表される基を表す。


は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、又は炭素原子数1~4のアルキル基を表す。
nは、それぞれ独立して、0~3の整数を表す。
1つの(R



において、nが2以上のとき、2つ以上のR

は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
TIFF
2024179099000034.tif
16
53
(式(1-2-1)中、Y

及びY

は、それぞれ独立して、単結合、エーテル結合、カルボニル結合、エステル結合、ウレタン結合、ウレア結合、チオエーテル結合、スルホニル結合、又は-C(=O)N(-R)-(Rは、水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表す。)を表す。
Ar

は、置換基を有していてもよいフェニレン基、又は置換基を有していてもよいビフェニルから2つの水素原子を除いた2価の基を表す。
*は、結合手を表す。)
【請求項6】
前記ジアミン成分が、芳香族ジアミンを含む、請求項1に記載のポリアミック酸の製造方法。
【請求項7】
前記芳香族ジアミンが、下記式(2-1)又は式(2-2)で表される、請求項6に記載のポリアミック酸の製造方法。
TIFF
2024179099000035.tif
35
143
(式(2-1)中、X
11
は、単結合、エーテル結合、カルボニル結合、エステル結合、ウレタン結合、ウレア結合、チオエーテル結合、スルホニル結合、-C(=O)N(-R)-(Rは、水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表す。)、又は下記式(2-1-1)で表される基を表す。


は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、又は炭素原子数1~4のアルキル基を表す。
mは、それぞれ独立して、0~4の整数を表す。
1つの(R



において、mが2以上のとき、2つ以上のR

は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
式(2-2)中、X
12
は、-NH-基、-O-基、又は-S-基を表す。


は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、又は炭素原子数1~4のアルキル基を表す。
p1は、0~3の整数を表す。p2は、0~4の整数を表す。
(R


p1
において、p1が2以上のとき、2つ以上のR

は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
(R


p2
において、p2が2以上のとき、2つ以上のR

は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。)
TIFF
2024179099000036.tif
16
54
(式(2-1-1)中、Y
11
及びY
12
は、それぞれ独立して、単結合、エーテル結合、カルボニル結合、エステル結合、ウレタン結合、ウレア結合、チオエーテル結合、スルホニル結合、又は-C(=O)N(-R)-(Rは、水素原子又は炭素原子数1~4のアルキル基を表す。)を表す。

11
は、炭素原子数1~20の2価の炭化水素基を表す。
*は、結合手を表す。)
【請求項8】
前記原料成分が、前記モノアミン成分を含み、
前記ポリアミック酸製造工程が、前記ジアミン成分と前記モノアミン成分とを含む有機溶媒溶液中に、前記テトラカルボン酸二無水物を加え、反応させることを含む、請求項1に記載のポリアミック酸の製造方法。
【請求項9】
前記原料成分が、前記ジカルボン酸無水物を含み、
前記ポリアミック酸製造工程が、前記ジアミン成分を含む有機溶媒溶液中に、前記テトラカルボン酸二無水物及び前記ジカルボン酸無水物を加え、反応させることを含む、請求項1に記載のポリアミック酸の製造方法。
【請求項10】
ポリアミック酸と、有機溶媒とを含む剥離層形成用組成物を製造する、組成物の製造方法であって、
請求項1から9のいずれかに記載のポリアミック酸の製造方法によって前記ポリアミック酸を製造することを含む、組成物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミック酸の製造方法、剥離層形成用組成物の製造方法、剥離層の製造方法、及び樹脂基板を備えるフレキシブル電子デバイスの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子デバイスには曲げるという機能付与や薄型化及び軽量化といった性能が求められている。このことから、従来の重く脆弱で曲げることができないガラス基板に代わって、軽量なフレキシブルプラスチック基板を用いることが求められる。
【0003】
特に、新世代ディスプレイでは、軽量なフレキシブルプラスチック基板(以下、樹脂基板と表記する)を用いたアクティブマトリクス型フルカラーTFT(thin film transistor)ディスプレイパネルの開発が求められている。この新世代ディスプレイに関する技術は、フレキシブルディスプレイや、フレキシブルスマートフォン、ミラーディスプレイ等の様々な分野への転用が期待されている。
【0004】
そこで、樹脂フィルムを基板とした電子デバイスの製造方法が各種検討され始めており、新世代ディスプレイでは、既存のTFT設備を転用可能なプロセスで製造検討が進められている。例えば、特許文献1、2及び3では、ガラス基板上にアモルファスシリコン薄膜層を形成し、その薄膜層上にプラスチック基板を形成した後に、ガラス面側からレーザーを照射して、アモルファスシリコンの結晶化に伴い発生する水素ガスによりプラスチック基板をガラス基板から剥離する方法が開示されている。
【0005】
また、特許文献4では、特許文献1~3に開示の技術を用いて被剥離層(特許文献4において「被転写層」と記載される)をプラスチックフィルムに貼りつけて液晶表示装置を完成させる方法が開示されている。
【0006】
しかし、特許文献1~4で開示された方法、特に特許文献4で開示された方法では、レーザー光を透過させるために透光性の高い基板を使用することが必須であること、基板を通過させ、更にアモルファスシリコンに含まれる水素を放出させるのに十分な、比較的大きなエネルギーのレーザー光の照射が必要とされること、レーザー光の照射によって被剥離層に損傷を与えてしまう場合があること、という問題がある。しかも、剥離層が大面積である場合には、レーザー処理に長時間を要するため、デバイス作製の生産性を上げることが難しい。
【0007】
そこで、その上に形成されたフレキシブル電子デバイスの樹脂基板を損傷せずに剥離可能であるとともに、TFT工程等の比較的高温での加熱処理後でも、その剥離性が変化しない剥離層を与える、剥離層形成用組成物として、特定のポリアミック酸と有機溶媒とを含む剥離層形成用組成物が提案されている(例えば、特許文献5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平10-125929号公報
特開平10-125931号公報
国際公開第2005/050754号
特開平10-125930号公報
国際公開第2017/204178号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
剥離層には、剥離する時には容易に剥がすことができる剥離性が求められる。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、優れた剥離性を有する剥離層の形成に有用なポリアミック酸を製造するポリアミック酸の製造方法、及び当該製造方法を用いた剥離層形成用組成物の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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