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公開番号
2024178792
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-25
出願番号
2023097210
出願日
2023-06-13
発明の名称
自己反応性T細胞の検出方法
出願人
学校法人東邦大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12N
15/06 20060101AFI20241218BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】自己免疫疾患の障害臓器内で活性化される自己反応性T細胞の検出方法を提供する。
【解決手段】組織・細胞障害を伴う自己免疫疾患を発症している哺乳動物に由来するT細胞と腫瘍細胞とを融合してT細胞ハイブリドーマを作製するT細胞ハイブリドーマ作製工程、作製した前記T細胞ハイブリドーマを免疫不全非ヒト哺乳動物の前記自己免疫疾患により障害を受ける組織・臓器に移入するT細胞ハイブリドーマ移入工程、前記組織・臓器からT細胞ハイブリドーマを回収するT細胞ハイブリドーマ回収工程、及び回収した前記T細胞ハイブリドーマのインターロイキン2遺伝子発現量を定量するT細胞ハイブリドーマ検出工程を含む、自己反応性T細胞の検出方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
組織・細胞障害を伴う自己免疫疾患を発症している哺乳動物に由来するT細胞と腫瘍細胞とを融合してT細胞ハイブリドーマを作製するT細胞ハイブリドーマ作製工程、
作製した前記T細胞ハイブリドーマを免疫不全非ヒト哺乳動物の前記自己免疫疾患により障害を受ける組織・臓器に移入するT細胞ハイブリドーマ移入工程、
前記組織・臓器からT細胞ハイブリドーマを回収するT細胞ハイブリドーマ回収工程、及び
回収した前記T細胞ハイブリドーマのインターロイキン2遺伝子発現量を定量するT細胞ハイブリドーマ検出工程
を含む、自己反応性T細胞の検出方法。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
前記免疫不全非ヒト哺乳動物がRag1遺伝子及びRag2遺伝子の一方又は両方をホモ欠損する非ヒト哺乳動物である、請求項1に記載の自己反応性T細胞の検出方法。
【請求項3】
前記組織・細胞障害を伴う自己免疫疾患を発症している哺乳動物に由来するT細胞が頸部リンパ節T細胞である、請求項1又は2に記載の自己反応性T細胞の検出方法。
【請求項4】
前記組織・細胞障害を伴う自己免疫疾患がシェーグレン症候群である、請求項1又は2に記載の自己反応性T細胞の検出方法。
【請求項5】
前記自己免疫疾患により障害を受ける組織・臓器が外分泌腺組織である、請求項1又は2に記載の自己反応性T細胞の検出方法。
【請求項6】
前記免疫不全非ヒト哺乳動物の前記自己免疫疾患により障害を受ける組織・臓器がオルガノイドである、請求項1又は2に記載の自己反応性T細胞の検出方法。
【請求項7】
前記免疫不全非ヒト哺乳動物が免疫不全異種間キメラ哺乳動物である、請求項1又は2に記載の自己反応性T細胞の検出方法。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の自己反応性T細胞の検出方法によって検出された、自己反応性T細胞ハイブリドーマ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、自己反応性T細胞の検出方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
シェーグレン症候群(Sjogren’s Syndrome,略称:SS)は、外分泌腺に慢性的に炎症が起こりドライアイやドライマウスなどの機能障害を呈し、全身性エリテマトーデス(Systemic Lupus Erythematosus,略称:SLE)などの全身性自己免疫疾患や悪性リンパ腫を続発することもある、難治性自己免疫疾患である。我が国では約10万人のSS患者が存在するが、SS特異的な治療法は確立されていない。
【0003】
SSの病態形成にはT細胞が中心的な役割を果たしていることがよく知られている。非特許文献1には、T細胞の分化に必要な遺伝子発現を調節する転写制御因子であるSATB1(Special AT-rich sequence Binding protein-1)を血球系細胞特異的に欠損するマウス(血球系細胞特異的SATB1欠損マウス、SATB1コンディショナルノックアウトマウス)では、生後早期(4週齢)からシェーグレン症候群用病態を呈すること、血球系細胞特異的SATB1欠損マウスにおける唾液の減少には、頸部リンパ節に集積するT細胞が重要であることが開示されている。
【0004】
特許文献1には、自己免疫疾患のひとつである多発性硬化症(Multiple Sclerosis,略称:MS)は、自己反応性T細胞が引き金となる疾患であることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-088887号公報
【非特許文献】
【0006】
Tanaka, Y.,外7名、“SATB1 Conditional Knockout Results in Sjogren’s Syndrome in Mice”、The Journal of Immunology、2017年、第199巻、第12号、p.4016-4022
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
病原性を持つT細胞(病原性T細胞)(「自己反応性T細胞」ともいう。)は、どのような自己抗原と反応するT細胞なのかは不明である。一般に1つのT細胞が発現するT細胞受容体は1種類の抗原ペプチドしか認識しないため、血球系細胞特異的SATB1欠損マウスの頸部リンパ節には、自己抗原と反応する自己反応性T細胞及び反応しないT細胞が含まれ得る。そのため、血球系細胞特異的SATB1欠損マウスの頸部リンパ節のT細胞から、自己反応性T細胞を検出する手段が求められている。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、自己免疫疾患の障害臓器内で活性化される自己反応性T細胞の検出方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねたところ、シェーグレン症候群モデルマウス由来のリンパ節T細胞と自律増殖能を持つ胸腺腫細胞株を細胞融合させて樹立したT細胞ハイブリドーマを免疫不全マウスの唾液腺に直接注入し、数日後、唾液腺から回収したT細胞ハイブリドーマにおけるインターロイキン2遺伝子の発現亢進を調べたところ、唾液腺組織に反応して活性化する自己反応性T細胞ハイブリドーマを検出できることを知得し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の態様を含む。
【0010】
[1]組織・細胞障害を伴う自己免疫疾患を発症している哺乳動物に由来するT細胞と腫瘍細胞とを融合してT細胞ハイブリドーマを作製するT細胞ハイブリドーマ作製工程、
作製した前記T細胞ハイブリドーマを免疫不全非ヒト哺乳動物の前記自己免疫疾患により障害を受ける組織・臓器に移入するT細胞ハイブリドーマ移入工程、
前記組織・臓器からT細胞ハイブリドーマを回収するT細胞ハイブリドーマ回収工程、及び
回収した前記T細胞ハイブリドーマのインターロイキン2遺伝子発現量を定量するT細胞ハイブリドーマ検出工程
を含む、自己反応性T細胞の検出方法。
[2]前記免疫不全非ヒト哺乳動物がRag1遺伝子及びRag2遺伝子の一方又は両方をホモ欠損する非ヒト哺乳動物である、[1]に記載の自己反応性T細胞の検出方法。
[3]前記組織・細胞障害を伴う自己免疫疾患を発症している哺乳動物に由来するT細胞が頸部リンパ節T細胞である、[1]又は[2]に記載の自己反応性T細胞の検出方法。
[4]前記組織・細胞障害を伴う自己免疫疾患がシェーグレン症候群である、[1]~[3]のいずれかに記載の自己反応性T細胞の検出方法。
[5]前記自己免疫疾患により障害を受ける組織・臓器が外分泌腺組織である、[1]~[4]のいずれかに記載の自己反応性T細胞の検出方法。
[6]前記免疫不全非ヒト哺乳動物の前記自己免疫疾患により障害を受ける組織・臓器がオルガノイドである、[1]~[5]のいずれかに記載の自己反応性T細胞の検出方法。
[7]前記免疫不全非ヒト哺乳動物が免疫不全異種間キメラ哺乳動物である、[1]~[6]のいずれかに記載の自己反応性T細胞の検出方法。
[8][1]~[7]のいずれかの自己反応性T細胞の検出方法によって検出された、自己反応性T細胞ハイブリドーマ。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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